はじめに

 中国から伝来してから既に500余年の年月が経ち、今ではすっかり日本のものとなった感のある金魚。一時期は熱帯魚に主役の座を奪われ、人気が低迷した時期もあったが、最近ではインターネットの普及により、愛好家同士の交流も随分としやすくなった。又、待望の金魚専門誌も発行されて、金魚の奥深い魅力にはまった方も多いのではないかと思う。
でも、らんちゅうには全国各地に愛好会があり、地金、土佐金、ナンキンといったご当地金魚にも熱烈な愛好家がかなりいる。それなのに、最も一般的で普通に飼われている出目金や琉金、その他の普及種に関して深く追求している資料がないのはどうしてなのか?と、金魚全般が好きな私はいつも思ってしまう。金魚は各品種毎に大変長い歴史があり、たった一種類を極めるだけでも数十年もの経験を要する。私のようにあれも好きだ、これも好きだといった節操のない者は、きっと何年飼おうが一流の金魚飼いにはなれないだろう。しかし、純粋に金魚が好きであることに関してだけは誰にも負けないと自負している。内容的には非常に心許なく、恥ずかしいHPではあるが、このHPを通して、今まであまり(と言うかほとんど)語られてこなかった普及種の魅力に少しでも気づいて頂くことができれば、私にとってこれ以上の喜びはない。