・花房について

 体型はらんちゅうに似るが背なりがやや浅く、体色は画像のようなキャリコ模様のものと素赤、更紗のものがある。最大の特徴はその大きく発達した鼻孔摺で、呼吸の度に口に入るほど大きく発達するのが特徴である。この魚との出会いは昭和57年春頃、当時良く遊びに行っていた今はなき真駒内つりぼりという店で見たのが最初であった。120cmのステンレス枠の大きな水槽で泳ぐ4歳魚の姿は圧巻で、他に何種類もの立派な親魚が泳いでいたのだが、一際目立っていたことを今でも鮮明に覚えている。近年は他品種の人気に押されている為が、上質の魚におめにかかる機会はめっきり少なくなってしまったが、上質のものは水槽の中の主役になれる程の魅力を持っている品種である。中国ではこの品種を元に、数多くの新品種が作出されている。

素赤の花房。これほど見事な花房を付けた魚は最近は滅多に見かけない。まだ小さいので今後の成長が楽しみな魚だ。