ヘパイストス ●



どんなものでも作ることの出来る火と鍛冶の神さま
アフロディテの夫



● ヘパイストスの誕生 ●


ゼウスが自分の頭からアテナを生んだのを見てヘラは怒りました。
「私という妻がありながら、一人で子供をつくるなんて許せないいわ!ゼウス様がそういう考えなのならば、私だって一人で子供くらい作れるのをみせてやるわ」

こういってヘラが一人で生んだのがヘパイトスでした。
しかし、ヘパイストスは生まれながらに醜く、足が不自由でした。

「ああ、なんということでしょう。これでは私は笑いものになってしまう・・・」
そう考えたヘラはヘパイストスを天上から投げ落としてしまいます。


天上から落とされたヘパイストスは巨大な河に落ちました。
そして、そこで、テティスとエウリュノスという水の神々に助けられ、育てられました。


ヘパイストスは水の神々に育ててもらっているあいだにどんなものでも造れるすばらしい技術をみにつけていきました。
やがて、育ったヘパイストスは「あの冷たい私の母に復讐をしてやる」と考えます。
そこで、彼はすばらしい黄金の玉座をつくりヘラに送りました。


すばらしい贈り物に喜んだへらはさっそく玉座に腰掛けます。
するとどうでしょう、玉座から見えない鎖が張り巡らされヘラは玉座から身動きが取れなくなってしまいました。
この仕掛けこそ、ヘパイストスのヘラに対する復讐だったのです。

ヘラの悲鳴を聞いて神々が駆けつけますが、誰にもヘラを玉座から解放することができません。
困った神々はヘパイストスを連れてきてヘラを解放してもらうことにしました。


こうして、ヘパイストスは鍛冶の神としてオリュンポスの神々の仲間になったのです。







● アフロディテの浮気とヘパイストスの復讐 ●


ヘパイストスの妻は美の女神アフロディテです。
しかし、アフロディテは醜い夫を嫌い、夫が出かけるのを見計らっては軍神アレスとの浮気を繰り返していました。

それを見るに見かねた太陽がヘパイストスにアフロディテの浮気を教えてあげます。
ヘパイストスはそれを聞き、怒ってこの不貞の妻とその浮気相手に報復を考えました。


ある日、ヘパイストスが出かけたと見せかけ近くで隠れていると、ヘパイストスが出かけたものだとすっかり信じたアフロディテがアレスを寝室に招き入れます。
アレスとアフロディテが寝台に横になると、見えない鎖が2人をがんじがらめにしてしまいました。
そこにヘパイストスが神々を連れやってきて、鎖に絡め取られているあられもない姿の2人を笑いものにしました。

ヘパイストスも神々と笑っていましたが、こころの中は泣いていたことでしょう。





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