BookReview -Japan3-

活字も一旦離れても、何かのきっかけで一度読み出してリズムが付けば
そのままのペースで読み進められます。
ここ1年くらいで読んだ本がけっこうたまったので、その中でも印象が残った本を
久しぶりにご紹介。賞やテレビの影響でベストセラーになった本が多いです。

日本(7) 日本(8)
うるさい日本の私/中島義道/新潮文庫
★★★★☆

前頁でも紹介した中島先生の本。
こちらも奈津子嬢にお借りしました。
ワタシも常々、スーパーや電車のアナウンスにイライラしていたクチなのですが、先生も苦しめられていたのですね…
イヤ、でも、先生、しつこすぎるし…(笑)
ヤダよ、ホントにこんなクレーマー…
ガブリエル・アンジェリコの恋/クリスティン・ヴァラ/訳:中川あゆみ
★★★★☆

こちらも奈津子嬢のお勧め。
行間にまで切ない意識が感じられるとってもステキで静かな物語でした。
これも訳がとっても上手なんだと思います。
GOTH/乙一/角川文庫
★★★★★

初めて読んだ乙一!
こちらは後輩美和嬢お勧めであります。
言葉(文章表現)のトリックにすっかり騙されましたわ、ワタクシ。
イヤイヤ、かなり良く出来てます!
うーん、こういうのは小説の醍醐味なんだろうなあ!映像では表現し難いし…
1巻(夜の章)・2巻(僕の章)の2冊組。
食堂かたつむり/小川糸/ポプラ社
★★★☆☆

さくみ嬢からお借りしました。
途中何度も、ん?なんでいきなりこんな展開?ここいる?って思ってしまうような表現や起伏が激しくてイマイチ集中できなかったのですが…
聞けば小説初めての作品だとか…納得。
でも、ほっこりとした世界観はとても良いと思います。
吉原手引草/松井今朝子/幻冬社
★★★★☆

直木賞作品。
気になったもんで読んでみました。
大変面白かったです!
色々な人々の視点で語られていきながら核心に迫っていくところが巧いな!と思いました。
乳と卵/川上未映子/
★★★★☆

芥川賞作品。
石原知事はくそみそな評価をしていたけど…
これは女性じゃないと分からない感性だよ。
実に丁寧に描写されててワタシは大好きです。
シズコさん/佐野洋子/新潮社
★★★☆☆

NHKの週間ブックレビューで大絶賛だったのですけど…
あまりにも感情的で思いつくまま書いた感が強くて読むの疲れました…

あ、この人絵本の「百万回死んだネコ」の作者です。
田村はまだか/朝倉かすみ/光文社
★★★☆☆

FIGAROに紹介されていて面白そうと思って読んでみました。
5人の同級生の思い出話で構成されているのですが、3人目あたりから飽きとダレが…(苦笑)
もういいよ、早く田村出してよ!田村はまだ!?ってついつい言ってしまう物語です。
なぜ君は絶望と闘えたのか/門田隆将/新潮社
★★★★★

光市母子殺害事件の被害者本村洋さんを追い続けた10年間の記録。
壮絶としか言いようがありません。本村さんは、周りの素晴らしい人々に支えられて来たからこそ、死刑判決を勝ち取る事が出来たのです。
記者になりたい/池上彰/新潮社
★★★★☆


NHKのキャスターだった池上氏の新聞記者時代から子供ニュース、今に至るまでが綴られています。
昔のあの事件やこの事件の取材の様子がリアルに描かれていて、大変面白かったです。
物腰柔らかそうなお人ですが、もの凄い修羅場を踏んできたんですね…

西日の町/湯本香樹実/文春文庫
★★★★★

やっぱりいいなあ。
湯本香樹実の描く話しは…
てこじい・母・僕のトライアングルが奇怪でいて絶妙なバランス。実に巧いです。
最後はジーンとくるし。
わたしを離さないで/カズオイシグロ/早川文庫
★★★☆☆


うーん、「日の名残」(前頁で紹介)があまりに良すぎたので…期待はずれ。
主人公たちが最後に求めていくものに説得力がないっていいうか…
主人公達の生い立ちの特殊性を抜きにして、単純に友情と恋愛もので良かった気がする。
篤姫/宮尾登美子/講談社文庫
★★★★☆

ドラマはまったので読んでみました。
実際のところ、大奥に関する資料ってほとんど残されていないそうです。だから謎に包まれていて、想像というか妄想が掻き立てられるんでしょうねえ。
血脈/佐藤藍子/文春文庫
★★★★★

めっちゃぶ厚い上・中・下の3巻組。
…ですが、読み出したら一気に読めます!
佐藤家一族、波瀾万丈、凄まじいよ…
それにしても2番目の息子・節、あんたは悪すぎだよ!!

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