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■ 「女性は子どもを産む機械」発言はホンネだ。 磯浦 康二  (2007.2)
 柳澤伯夫厚生労働大臣が、2007年1月27日、島根県松江市で開かれた集会の席上「15〜50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、機械というのはなんだけど、後は一人頭で頑張ってもらうしかないと思う」と発言しました。野党だけでなく与党からも批判がでており、国内のみならず、アメリカ、カナダ、イギリス、アイルランド、フランス、ベルギー、インド、ニュージーランド、オーストラリア、マレーシア、大韓民国、中華人民共和国、ベトナム、タイなどの新聞やテレビでも伝えられたといいます。本人は早速「陳謝」しましたが、これは謝ってすむような問題でしょうか?


 柳澤伯夫大臣は、昭和10年生まれ、東京大学法学部を卒業後、大蔵省に入り、エリート官僚の道を歩み、昭和55年衆議院議員に初当選して政治家となりました。典型的な官僚上がりの政治家です。
 特に大蔵官僚は、いわれのないエリート意識を強く持ち、自分たちを「選民」と心得ている人が多いのです。もともと、官僚というものは国民を人間として考えず「モノ」や「数字」と考えていますが、大蔵官僚は更にそうした性格を強く持っています。もっと言えば「国民は自分たち官僚のために税金を納める機械だ」ぐらいにしか思っていないのです。


今回の「柳澤大臣の発言」は「失言」などではなく、うっかりホンネがでてしまったのでしょう。
頭の良い「官僚」なら、決してそういうことはばれないように振舞うのですが、国民を舐めているのでしょうか。
 女性の皆さん「子どもを産む機械」扱いされて黙っているのでしょうか?昨年末、強行採決で通った「新教育基本法」からは「男女共学」の第5条が削除されています。(男女は、互いに敬重し、協力し合わなければならないものであつて、教育上男女の共学は、認められなければならない)


 女性の人権は長い間無視されてきました。例えば「姦通罪」というものがありました。不倫した女性は罰せられましたが、不倫をした男性は罰せられませんでした(だから政治家でも官僚でも2号さん、3号さんを自由に持てたんです)。現在の「男女同権」は戦後の「新憲法」の成立によって確立されましたが、それは決して「棚ぼた」ではなく、明治以来多くの先覚的な女性の長い苦しい戦いがあったことを忘れてはならないでしょう。それが「戦後レジーム」からの脱却をめざしている安倍内閣によって崩されようとしているのです。


 しかし、男性にとっても他人事と見過ごすわけにはいきません。今国会の提出は見送られましたが、残業代を払わなくて良いという法案「サラリーマン・エクザンプション」を強力に推進していたのも柳澤伯夫厚生労働大臣です。「働ける男性の数は決まっている。後は一人頭で頑張ってもらうしかないと思う」ということになるでしょう。今年の参議院選挙の結果次第では、再浮上して来ることは間違いありません。官僚にとって国民は「税金を払う機械」なのですから。


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