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古のバブルバックの面影を追い求め、無謀にも自分たちで作り始めてしまったわれらが「インキピオー」。早いもので今回でなんと12弾目。しかし、時の単位が12で切り替わるように、インキピオーもここでひとつの区切りを迎えます。そう、つまり今回のXIIをもってシリーズとしてのインキピオーは最終弾ということになるのです。「そろそろネタぎれ?」いえいえ、そういう理由じゃありません。「時計ビギンだけのブランドであるインキピオーをもっと広いフィールドにたたせたい!」そんな思いから、インキピオーは時計ビギンを卒業し、独り立ちをする必要があると考えたからです。われわれインキピオー製作チームは解散しますが、これからは製造、販売部門を担当しているアルトモディッシュがインキピオーを引き継ぎます。その経過は本誌でも紹介していく予定。では、そろそろ今回のモデルについて話しましょう。まさに最後モデルにふさわしいこの響き。なんと文字盤には「C.O.S.C」と「INCIPIO」の文字が。C.O.S.C.とはスイスでも200年という伝統を持つ、それは威厳のある検定協会のこと。クロノメーターとはその検定にパスしたモノだけに与えられる称号なのです。まだ驚くなかれ。ここまでは計画的犯行でありまして、本当の狙いはその価格。品質の保証はお墨付きなのであとはインキピオーならではのナイスプライスにこだわります。5万4800円。
時計ビギン#20号 187ページより抜粋
今度の目玉はクロノメーターの証明書とベルトにあると思います。パネライに似たデザインの文字盤も今風ですが、ベルトの作りは逸品ですね。まず、コマの肉厚が重厚さを出しており、5連のコマも丁寧に作られていて、ベルトの重さはロレ以上です。また、C.O.S.C.の15日間に及ぶテストの結果を記載した証明書もインキピ12の素性の良さを引き立てています。まさしく最後を飾るモデルとして十分すぎるものとみました。 M氏談
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