インキピオーXI

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前作インキピオーXの5桁に及ぶ応募数にもすっかり驚くことのなくなってしまった時計ビギンの編集部。しかし一方では「なんちゃってタイプばかりで芸がない」という厳しいご意見が多数よせられているのも事実。そこで我々は心研ぎ澄ませ、完全オリジナル時計をつくることをここに決意。で、血と汗の中間報告が上の写真。そうです、な、なんとついに機械式時計の最高峰、「クロノグラフ」への飽くなきチャレンジ。まだ設計レベルの段階ですが、現時点での確定事項は、ケースがSS、ムーブは毎時2万8800ビートの自動巻、それに防水時計といったところ

 時計ビギン#17号 184ページより抜粋


インキピオークロノグラフモデルがついに登場。ブライトリング、タグ・ホイヤーも採用している12時表示のみの夜行性インデックスの黒文字盤で、タキメーターは旧型手巻きデイトナと同じ50から200までの表示にし、積算計は視認性を高めるため一段低くなっている。


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5年の歳月を費やしてついにクロノグラフが登場。
「インキピオーでクロノグラフを作って欲しい!」オリジナルウォッチを発売するたびに寄せられる読者の声に応えるため、製作チームはいくどもの挑戦と試行錯誤を重ねてきた。そして、そのたびに我々の前にたちはだかるものが「コスト」という壁。ご存知の通り、クロノグラフのムーブメントは通常のモノと違い、そのメカニズムは極めて複雑かつ繊細。パーツ数も多く、アッセンブリー後の調整も極めてデリケートな代物だ。開発、設計にも当然手間がかかっており、10万円以下の本格機械クロノグラフがほとんど存在しないのも、こういう理由からなのである。さらに安定性、耐久性を追求し吟味を重ねた上にようやく確保出来たのが、今回搭載されたクロノ・ムーブなのだ。さて、そのデザインは黒文字盤に3連ブレスとスポーツモデルの基本を押さえ、200 km/hのタキメーター表示、大きめなアワーマーカーなど機能美を追求し実用度も高い。しかも、複雑かつ繊細な自動巻クロノ・ムーブを搭載しながら7万円を切るコストパフォーマンスの高さを実現した。インキピオーの足跡に金字塔を打ち立てる第11弾。機械式クロノグラフの魅力をここまで身近に堪能できるこのプライスは、果たして貴方にとって高いか、それともリーズナブルか?
乞う、ご検討。

時計ビギン#18号 128ページより抜粋




3万円でどこまでロレックスに迫れるかというこの企画に拍手喝采された方は沢山おられたと思います。

それがプレ値や改造の問題のためインキピオー10では俄に腰砕けになったことは残念でなりません。どんな事にも必ず反作用はつきものです。角を矯めて牛を殺す、と言うのはこのことかも知れませんね。

と、前回ここ迄書いてみましたが今回なんとか購入権利を手に入れた私はインキピオー10を少し躊躇のすえ購入し、11月11日に手に入れました。

ロレックスに迫るという路線が変更されインキピオーという独自のブランドで勝負したという今回のインキピオー10は思っていた以上に出来映えが良く、ひょっとするとインキピオーという独自ブランドが確立するのではないかと感じさせてくれる逸品でした。

インキピオー11では、いよいよ真打ちのクロノグラフの登場です。 デイトナという言葉を使わずクロノグラフモデルと言い切った裏には「独自ブランドで勝負しますよ」という製作部隊の決意があるように思うのは私一人ではないと思います。

7万円近辺の価格ではシャレの世界という訳にはいかずどういった物が出来上がるのインキピオー11を楽しみにしています。独自ブランドが「吉」と出るか「凶」と出るか、乞うご期待。




今回もF 導師のインキピオー11に対するご意見は少々手厳しいです。

期待しておりましたインキピオー11のクロノグラフですが、ポール・ニューマンを期待していた私としてはガッカリであります。純粋に機械式クロノとして見るならば、格安だと思いまが・・・。

インキピオー11ですが、個人的にはポール・ニューマンを期待していただけにちょっと残念ではあります。しかしながら、一点だけ、非常に興味深い部分がございました。

それは、イン・ダイアルの配置です。左に12時間計、中央下部にスモセコ、右に30分計というレイアウトは他に例を見ないのではないか、ということです。例えば、デイトナ、手巻きスピードマスターは中央下部に12時間計ですよね。同じムーブを搭載しているであろうプロ・レックスのディノ、スピードマスター・レーシングとも違う。これって、製作者側のこだわりなんでしょうかね? 

で、この配置だとクロノグラフを使用しない状態においては、中央クロノグラフ針、12時間計、30分計の3本が上を向いていることになりますな。これは、なかなか面白い眺めではないですか。

さらに、中央下部にスモセコを配置したスタイルは、クロノグラフであることを抜きにして考えるならば、まさに管理者さんが収集していらっしゃるアンティーク・ウォッチの顔ではありませんか。

てな訳で、非常に些末な事ではありますが、「この配置を楽しむだけでも購入する価値がある」と相変わらず強引に結んでしまう私です。ははは。





ACTIVO, お宝時計のオーナーであるMさんもF導師同様、今回のインキピオー11には食指がお湧きにならぬようです。

私は今回はパスするつもりです。理由は、ベゼルのデザインはなかなか個性的でいいのですが、ムーブはおそらくETA(バルジュー)7750で、クロノグラフの入門ムーブです。そうなると、文字盤の3つのスモールダイヤルの配置がおのずと決まってきて、もう少し文字盤にひねりが欲しかったと思います。3つ目ではなく2つ目にすれば買ったかも知れません。本体価格が69,800円は初めてクロノグラフを買う人にとっては、良心的な値段だと思います。
インキピオー11はてっきり、マーク11のフェイクだと予想していたのですが、外れました。ビギンの編集部にインキピオー12はマーク12のフェイクにしろとメールを入れておきました。(笑)

インキピオー11ですが、ムーブメントは7750ではないですね。それよりも価格の安い物かも知れません。ノーマル3針のムーブメントに、クロノグラフの機構の部分を取りつけたいわゆる2階建てムーブメントのような気がします。(写真からはそう見えます)7750はクロノグラフムーブメント専用に開発されたものですからムーブの厚さもそれなりに低く押さえられています。インキピオー11に使われたものは基本ムーブにカレンダー機構やクロノ機構を付け足せる汎用ムーブメントですね。コストを押さえられる代りに、どうしても厚みが増してしまうところが欠点です。




インキピ11の画像です。MITORIさんから送っていただきました。
ご協力、有難うございました。
やはりインキピオーって良いですね。


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