1級小型自動車整備士 筆記試験



 まずは、どこのメーカー系列の人でも、均等に分かるような問題を出します。



 1.クレストファクタの説明として、適切なものは次のうちどれか。



 (1) クレストファクタとは、交流波形の片波形の最大波高値(以下「P値」という。)と片波形の平均値との比を係数で表したものである。

 (2) クレストファクタとは、P値と実行値との比を係数で表したものである。

 (3) クレストファクタとは、交流波形の両波形の最大波高値(以下「P−P値」という)と実行値との比を係数で表したものである。

 (4) クレストファクタとは、P−P値と両波形の平均値との比を係数で表したものである。





 2.外部診断機の基本機能に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。



 (1) ダイアグノーシス・コード出力機能は、ダイアグノーシス・コードをISO及びSAEの規格に準拠した8桁コードで画面に表示する。

 (2) フリーズ・フレーム・データ出力機能は、ダイアグノーシス・コードを記憶したときの自動車の状態(データ)を画面に表示する。

 (3) コントロール・ユニットのデータ出力機能は、自動車のコントロール・ユニットのデータを数値又はグラフにて画面に表示する。

 (4) アクティブ・テスト機能は、本来、一定の条件が成立しなければ作動できないアクチュエータを、作動条件にかかわらず作動させることができる。





 3.エンジンECUが行うセンサの異常検知に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。



 (1) 負特性サーミスタを利用した水温センサの場合、信号電圧が5V基準電圧になったときや、信号電圧が発生しなくなったときに異常検知が行われる。

 (2) 一つの可変抵抗器を用いたスロットル・ポジション・センサの場合、検出する開度(角度)が信号電圧特性に一致しないとき及び信号電圧が発生しないときに異常検知が行われる。

 (3) クランク角線さの異常検知は、信号電圧がエンジンECU検出レベル以下の場合だけでなく、波形に連続的にノイズが混入しているときも行われる。

 (4) ON・OFFスイッチを利用した論理信号センサの異常検知は単独では不可能である。





 4.ABSのフェイルセーフ制御に関する説明として、適切なものは次のうちどれか。



 (1) システムの異常を検知した場合は、フェイルセーフ・リレー、ソレノイド・バルブ及びポンプ・モータの出力をすべてONにする。

 (2) ABS作動中に異常検知した場合は、故障箇所以外の作動をそのまま継続し、制御終了後に出力をすべてONにする。

 (3) センサ、アクチュエータ、ECU内部に異常が発生すると同時に、メモリしたダイアグノーシス・コードで異常と判断された場合は、ABSの動作を禁止し、通常制御へと移行する。

 (4) IG2(イグニッションNo.2電源)の電圧異常(上昇、下降)でABSの動作を禁止した場合は、電圧が正常と判断されてもイグニッション・スイッチをOFFにするまで通常制御に移行しない。





 5.振動・騒音に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。



 (1) 一般にディスク・ブレーキの鳴き音は、ドラム・ブレーキより音は高く、振動周波数は5k〜20kHzくらいである。

 (2) 60dB(デシベル)の音のスピーカーが2個同時に鳴ると、音圧は120dBになる。

 (3) 防振式プロペラ・シャフトは、プロペラ・シャフトの位相を合わせなくて済むメリットがある。

 (4) 一般に、自動車のばね上振動を弾性振動と呼び、ボデーの曲げ及びねじり振動を剛体振動と呼ぶ。





 6.SRSエアバッグに関する記述として、適切なものはつぎのうちどれか。



 (1) デュアル・インフレータは、衝突の大きさが小さいと、第1燃焼室のみの点火を行う構造になっている。

 (2) 助手席乗員検知システムの頭部検知センサの取り付け位置は、一般に座高検知センサより高い位置に取り付けられている。

 (3) 自動車がコンクリート壁に正面から衝突した場合、約20〜30km/h以上の速度で作動するようになっている。

 (4) エア・バッグ・システムの点検は、誤作動を防止するため、事前にエア・バッグ・カプラの接続を外し、通電電流値が10mA以上のサーキット・テスタを用いて行う。





 7.エンジンECUに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。



 (1) 安定化電源は、バッテリ電圧をもとに安定化された電源で、エンジンECU内のアナログ回路及びアクチュエータ回路の電源として使用されているが、マイコン回路及びセンサ回路には使用されていない。

 (2) 安定化電源の点検は、エンジンECUの安定化電源端子に発生する電圧が、イグニッション・スイッチのON時とバッテリの最大負荷時で変動がないことを確認することにより行う。

 (3) 安定化電源が不安定になる原因には、バッテリ電源からの電力供給不測、エンジンECU内の電源回路の異常及び安定化電源回路の短絡がある。

 (4) 電源や安定化電源の異常によりマイコンが機能しない場合には、エンジン警告灯が点灯するか、又は消灯したままになる。





 8.デジタル式サーキット・テスタで直流電圧を測定したとき、測定値の表示が12.345Vと12.346Vを繰り返している(最後の桁が5になったり6になったりしている)場合、測定値の読みとして適切なものは次のうちどれか。



 (1) 最後の数値は信用できないので、12.34Vとする。

 (2) 中間を取って、12.3455Vとする。

 (3) 変動する値の小さいほうを採用して、12.345Vとする。

 (4) 変動する値の大きいほうを採用して、12.346Vとする。





 9.廃タイヤの処理に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。



 (1) 廃タイヤは、そのすべてが指定産業廃棄物となる。

 (2) 自動車整備工場は、廃棄物処理の次号の許可が必要な「特定事業者(指定店)」に指定されている。

 (3) 廃棄物処理の「特定事業者(指定店)」は、廃タイヤの適正処理と再生利用に協力する義務がある。

 (4) 廃タイヤは、その原材料の60%が石油(ナフサ)なので、「特定事業者(指定店)」が、個々に焼却処分をしなければならない。





 10. 災害発生の因果関係を説明したものに、ハインリッヒの「五つの駒」があるが、「第3の駒」(不安全な行動・不安全な状態)に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。



 (1) 姿勢が悪い。

 (2) 安全装置がない。

 (3) 整理、整頓が悪い。

 (4) 知識や技能が不足している。







 以上、割とメーカーに偏らない問題を集めてみました。

 言葉の意味、問題の意味が分からない方も多いのではないでしょうか?



 この問題がすらすらと解ける方は、ぜひ、1級小型自動車整備士の試験を受験しましょう。

 なお、解答に自信のある方、自信はないけどチャレンジしてみた方は、掲示板に解答を書き込んでください。



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 (問題番号)    (答えの番号)

こんな感じに、分かりやすく書き込んで下さい。

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 後日、もう少し難しい問題と共に、解答・解説を公開します。



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