日本では「国民の祝日に関する法律」という法律に基いて、全国民の祝日としている日がある。
現在では、年間15日間の祝日があって、しかも、祝日が日曜日に重なった場合には、「振替休日」という休日を設定しているのも特徴的である。
しかし、韓国ではやや事情が異なる。
韓国では、祝日は「명절」と呼ばれ、「祝祭日」と訳すのが適当であろうか。しかし、この「명절」は、単なる祝祭日であって、”休日”ではない。
ところが、一方、「공휴일」という休日があって、日本語で「公休日」とでも訳すのがよいだろう。この「공휴일」は、実はその名が示す通り、公務員のための休日なのである。
「명절」の中から年間11日だけを抜き出して、これを公務員のための休日である、と法律でうたっているのである。
(2012年までは「공휴일」(公休日)が10日であったが、2013年から11日に増える。下記参照。)
現在では、一般の私企業も公務員にならって、「공휴일」を休日にしてしている会社が多い。だが、決して、法律で決まっているわけでもないし、もちろん、何らの拘束力もない。
よって、韓国には、全国民を対象にした「国民の祝日」としての休日は存在しないのである。
以下に、その韓国の、年間11日間の「공휴일」としての休日を表にまとめた。
「공휴일」といっても、上述のように、当日は、多くの企業なども休日になっているから、旅行などでは。一応注意を要する。
名称 | 月日 | 趣旨 |
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양력살(新正) |
(新)1月1日 |
陽暦の「正月」 |
설날(旧正月) |
(旧)1月1日 |
陰暦の「正月」 |
3. 1절(三一節) |
(新)3月1日 |
独立運動を記念日 |
석가탄신일(釈迦誕生日) |
(旧)4月8日 |
仏教で釈迦牟尼誕生の日 |
어린이날(子供の日) |
(新)5月5日 |
子供を尊重しょうという趣旨の日 |
현충일(顕忠日) |
(新)6月6日 |
護国英霊を慰労する記念日 |
광복절(光復節) |
(新)8月15日 |
韓国国権を回復した記念日 |
추석(秋夕) |
(旧)8月15日 |
韓国のお盆 |
개천절(開天節) |
(新)10月3日 |
檀君朝鮮を建国した記念日 |
한글날(ハングルの日) |
(新)10月9日 |
世宗大王がハングルを公布した記念日 |
기독탄신일(聖誕節) |
(新)12月25日 |
イエスキリストの生誕記念日 |
特筆すべき点を二つ挙げておきたい。
第一は、명절(祝祭日)のうち、3. 1절(三一節)、제헌절(制憲節)、광복절(光復節)、개천절(開天節)の4つの祝祭日は、特に「국경일」(四大國慶日)と呼ばれて、国家をあげて祝賀する日とされている。
しかし、現在では、このうち、제헌절(制憲節)は、공휴일(公休日)からはずされてしまっている。
第二には、旧暦1月1日の설날(旧正月)と、旧暦8月15日の추석(秋夕)は、その当日前後あわせて3日間が休日となっている。
なお、10月9日の한글날(ハングルの日)は、2012年11月の法改正により、2013年から공휴일(公休日)となることが決まった。
そのため、韓国の休日は一日増えて、2013年から実質的には年間15日間になる、ということになる。
韓国の記念日のうち、공휴일(公休日)として、いわゆる休日になる日以外のものについては、下記のページを参照されたい。
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