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韓国の音楽というと、まず頭に浮かぶのは、”K-POP”と言う人が多いのではないか、と思う。
1990年代に日本で”J-POP”という言葉が生まれ、日本のポピュラー音楽全般を指して呼ぶようになった。 そして、これに呼応するように生まれた言葉が”K-POP”で、韓国のポピュラー音楽全般を指して呼ぶようになったと考えられている。 しかし、これは、日本での呼称であって、韓国では、大衆歌謡と呼ばれていた。 もともと韓国では국악(国楽)と呼ばれる雅楽、すなわち宮中音楽が演奏されていた。主として朝鮮王朝初期から前期にかけて、가야금(伽倻琴)などの固有楽器などを使った雅やかなものである。 ![]() 王朝時代の後期に入ると、雅楽に対応する形で、農民の伝統的な農民音楽풍물놀이(プンムルノリ)が普及し、農楽と呼ばれる分野が台頭し、20世紀後半になって、사물놀이(サムルノリ)として有名になった。これは韓国の伝統打楽器を用いて演奏されるリズミカルなパーカッション・アンサンブル音楽である。 クリシック界に目を転じると、指揮者정명훈(鄭明勳)(チョン・ミョンフン)、アメリカ生まれの韓国系バイオリニストSarah Chang 장영주(張永宙)などが、才能に恵まれて世界的レベルの演奏家として活躍している。 しかし、全体としては、音楽教育面でも人材面でも未熟で、オーケストラなどのアンサンブルでは、見るべきものはない。 優れた音楽教師が少ないことも大きな原因の一つで、今後、50年、100年かかって、どこまで成長するか、未知数である。 韓国の音楽界全般にそうだが、なかなか発展を見せない原因は、韓国国内の需要が低いことが大きいのではないかと思われる。人口が少ないからである。 したがって、どうしても、国外での興業に依存せざるを得ないのだが、育成の長期ビジョンがないことが、海外ですぐに飽きられてしまう原因の一つとなっていそうである。 何度聴いても、同じパターンで、変化も進歩もないからである。 演奏家本人たちの認識や努力も不足しているし、興業企画が練られていないこともある。 このペーパーでは、そういう問題を、やや批判の目で書き記している。 韓国音楽界が、もっと奮起して生まれ変わることができるよう祈念したい。 |