夏になると、日本のあちこちで”かき氷”を見る。日本のかき氷は、氷を削って茶碗に盛り、そこに何かシロップ等をかけたものである。
真夏になると、冷たくて、甘くて、美味しく感じるものである。
氷とシロップだから、単純な甘菓である。

韓国に行くと、ずっとデラックスな氷菓がある。
それが、팥빙수(パッピンス)(氷菓)である。
「밭」というのは、”小豆”の意。そして「빙수」は、”かき氷”の意味であり、팥빙수(パッピンス)という韓国語は、”氷あずき”とでも訳せばよいだろうか。
削った氷の上に、甘い小豆と、数々のフルーツなどを乗せて、どのように食べるのだろうか、と一瞬悩むほどのボリューム感に溢れた、一種の氷菓子である。

夏になって、暑くなると、韓国では女性を中心に男性でも、팥빙수(パッピンス)を食べる人が実に多い。
トッピングの量が多いこともあって、一つ食べると、お腹が一杯になること間違いない。
氷と小豆だけでなく、たくさんのフルーツを一緒にたべることができることがよい。
暑い日中に、氷で冷たさを味わい、疲れた身体に甘さが、何ともいえない癒しの食べ物になっているところが感心させられる。
夏の韓国を旅行したら、팥빙수(パッピンス)を一回は食べないと、何か、大切なことを忘れたような気分になるから不思議である。



(2012/12/19)