누에섬(蚕島)
海割れを渡って無人島へ・・・・


   ソウルから地下鉄4号線오이도(烏耳島)行に乗って、約1時間あまり、電車は고잔역(古桟駅)に到着する。(写真 右)
ここは、경기도(京畿道)の안산시(安山市)である。参考までに、고잔역 (古桟駅)から徒歩で5~6分のところに、安山市庁がある。

안산시(安山市)といえば、朝鮮王朝後期の画家、김홍도(金 弘道)(キム・ホンド)を生んだ町である。彼は、号を단원(檀園)(ダンウォン)といい、朝鮮王朝後期を代表する画家のひとりである。(写真 左:나 유라 씨 提供)

その作風は、山水画、人物画、花鳥画、風俗画と多岐にわたり、ことに、当時としては稀であった風俗画によって、今日、その名が広く知られている。
安山市には、단원동(檀園洞)という町の名前が付けられ、彼の偉業を称えている。また、고잔역 (古桟駅)の近くには、김홍도(金 弘道)の作品の展示館もある。

更に고잔역 (古桟駅)の地下道の壁には、김홍도(金 弘道)の作品が埋められており、町は、あちこちに김홍도(金 弘道)が見られる。
下の写真は、その고잔역 (古桟駅)の地下道の壁にある김홍도(金 弘道)の作品の一部である。
韓国の나 유라 씨 のご厚意で撮影され、提供していただいたものである。
感謝したい。






一度、ゆっくりと時間をさいて、作品の数々を鑑賞したいものと考えている。

안산시(安山市)の西端は황해(黄海)に面し、10kmほど沖合には、대부도(大阜島)という大きな島がある。現在は、東洋一の長さを誇る시화방조제(始華防潮堤)ができ、陸地と自由に往来が可能になった。
同時に、陸と島との間に、大きな人造湖、시화호(始華湖)が誕生した。
고잔역 (古桟駅)で、タクシーをチャーターして、この시화방조제(始華防潮堤)経由で대부도(大阜島)に入る。

시화방조제(始華防潮堤)は、全長12km余り、東洋一、世界第二の長さを誇る防潮堤である。
左手に人造湖の시화호(始華湖)を、右手に황해(黄海)を見ながら、車は시화방조제(始華防潮堤)を進む。
左の写真は防潮堤と황해(黄海)であり、防潮堤の左手に시화호(始華湖)がある。

중앙역(中央駅)を出発して30分足らずで、車は대부도(大阜島)に入る。
防潮堤は島の北端に接続しているので、대부도(大阜島)を北から南端に向かう。
대부도(大阜島)の干潟は、アサリを採ることができて、特に、「アサリ入り칼국수(うどん)」が有名である。道路の両端には、「アサリ入り칼국수(うどん)」の食堂がたくさん並んでいる。

대부도(大阜島)の南端に小さな港、탄도항(タンド港)があって、ここが、누에섬(蚕島)への入口である。

탄도항(タンド港)と누에섬(蚕島)の間は、毎日、一日に2回ずつ바다갈라짐(海割れ)が発生し、普段は、海で隔てられている누에섬(蚕島)が、海底の道でつながるという現象が発生する。
바다갈라짐(海割れ)の予報時刻に合わせて、탄도항(タンド港)に到着すると、すぐ眼の前に、海の道が現れている。(写真 左)
중앙역(中央駅)を出発してから、約45分程度で、車は탄도항(タンド港)に到着する。ここで、タクシーを降りて、タクシーには、この港で待っていてもらう。

海の道を歩きはじめると、道の両側には、潮干狩りの人たちが所狭しとひしめき合っている。(写真 右)
上の写真に、3基の風力発電所が見える。その先にあるのが、누에섬(蚕島)である。
この風力発電所は、韓国では最初のものであり、年間約4,000MWhの発電能力がある。これで、대부도(大阜島)約3,500世帯のうち50%近い1,700世帯の電力を賄うことができるそうである。

탄도항(タンド港)から約15分くらい海の道を歩くと、やがて누에섬(蚕島)の入口に到着する。
小さな島が、ちょうど蚕の形をしていることから、누에섬(蚕島)と名付けられたという。
누에섬(蚕島)の頂上には、展望台と灯台がある。ここに行くには、”心臓破り”の坂道を登らなければならない。(写真 右)
左端の石垣に、ロープが張られており、このロープにつかまりながら、ゆっくりと登って行く。
相当に、厳しい上り坂である。

倒れそうな思いで、ようやく頂上に達すると、そこは、別世界のようなパノラマが展開し疲れを忘れさせてくれる。
遠くに대부도(大阜島)の島影が見え、そこから、今歩いてきた海の道が続く。
大きな風力発電所が眼下にある。
そして、広い干潟が続く。


目の前に灯台が建っている。(写真 左)
灯台を上って展望台に立つ。
北に인천(仁川)の島、南に제부(済扶)の島など、美しい島々の風景を楽しむことができる。
すばらしい。

この누에섬(蚕島)は、小さな無人島である。
時を忘れて呆然と佇んでいると、時間の流れを忘れてしまいそうである。しかし、うっかりすると大変である。
やがて、今来た道は、再び海底に沈んでしまうからである。その前に、탄도항(タンド港)に戻らなければならない。

海の自然を十二分に堪能できる島である。
ぜひ、また訪れてみたいものである。
탄도항(タンド港)に戻って休憩所に座ると、ほっとする。ここで食べるアイスクリームの味は、なぜか格別である。
待たせておいたタクシーに乗って、再び、地下鉄4号線の駅に向かう。
心地よい疲れと空腹とを覚える・・・・・



(2012年6月)

  
 
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