삼릉공원(三陵公園)
李氏朝鮮の王たちが眠る静かな公園・・・

  삼릉공원(三陵公園)とも、선릉공원(宣陵公園)とも、선정공원(宣靖公園)とも、いろいろに呼ばれているが、李氏朝鮮時代の王たちが眠る緑豊かな王陵である。
ソウルには、いくつかの王陵が残されているが、これは、その1つである。
ソウルの中心、강남(江南)の、삼성(三成)地区にある。
地下鉄2号線を선릉駅で降りて、8番出口から、外にでる。広い通りに沿って、右側を歩いていく。
10分足らずで、緑濃い公園の森が目に入ってくる。
その公園を右手に見ながら、 更に進んでいくと、公園の駐車場があるので、その中を通って、公園の入口に達する。
入場料400원を払って中に入ると、その途端に、別世界の緑と静寂が迎えてくれる。(写真左)
思わず、忘我の世界に引き込まれる。
これが、삼릉공원(三陵公園)である。

この王陵公園には、3つの陵墓がある。
朝鮮時代の第9代王、성종(成宗)の墓である선릉(宣陵)と、その継妃、정현(貞顕)王妃陵、それに、第11代王、중종(中宗)の墓である정릉(靖陵)の3つである。
墓に通じる道の先には、広場があって、雑像と呼ばれる動物などの石像が立ち並んでいる。これは、邪気を払い、王を守るものだと言う。(写真、左下)
この広場は、祭祀が行われる場所である。
どの墓も、直接、陵の中に入ることはできない。
しかし、陵とその周辺は、きわめてきれいに整備されており、外から、陵をよく見ることができる。
朝鮮時代を事前に十分に研究して行けば、1つ1つの陵を十分に理解することができるであろう。
右の写真は、上から順に、성종(成宗)の墓である선릉(宣陵)と、その継妃、정현(貞顕)王妃陵、それに、第11代王、중종(中宗)の墓である정릉(靖陵)である。

園内は、ここが、ソウルの中心地とは思われないほどの静寂に包まれている。
だから、何に、邪魔されることもなく、じっと、古の王朝時代に思いを馳せ、じっくりと、神秘の世界に浸ることができる。
ゆっくりと歩いてまわると、あちこちに、ベンチがあり、休みながら、心身を癒すことができる。
また、遊歩道が整備されており、陵を離れた散策が可能である。
その遊歩道は、平坦な道ばかりではなく、高低差もあって、軽いハイキングの気分に浸ることもできる。
そのためか、家族連れや、恋人たちの姿も見られ、市民の憩いの場所としての、機能も果たしている。
広い園内の散策は、うっかりすると、道に迷ってしまうほどであるが、あちこちに、園内歩道の案内標識も備えられており、心配は要らない。
きわめて交通の便がよいところに位置しているので、ぜひ一度、訪れてみたい陵である。
大都会の真ん中にありながら、大都会ソウルで、普段あまり見ることのできない、ちょっと違った一面を、垣間見ることができるのではないかと思う。

  
 
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