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선암사(仙岩寺)
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曹渓山西側に位置する美しい寺、太古叢林・・・・
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선암사(仙岩寺)は、全羅南道順天市にある仏教寺院で、韓国仏教の第2勢力である태고종(太古宗)の総本山である。しかも、太古宗唯一の叢林で、태고총림(太古叢林)と呼ばれている。
총림(叢林)というのは、선원(禪院)(禅修行の道場), 강원(講院)(経典教育機関), 율원(律院 )(戒律の教育機関)のすべてを備えた道場で、多数の僧侶たちが集まって修行する、という意味である。 태고종(太古宗)は、百済の성왕(聖王)時代の527年に아도화상(阿道和尚)が해천사(海川寺)を建立したことをもって、선암사(仙岩寺)の創建としている。 その後、875年に도선국사(道銑国師)が現在の伽藍の位置に寺を重創して、 寺名を선암사(仙岩寺)に改名した。 そして、韓国天台宗の中興の祖といわれている대각국사의천(大覺国師義天)(1055~ 1101年)が、仙巖寺の大覚庵に駐錫しながら重創し、今日の선암사(仙岩寺)の基を築きあげた。 선암사(仙岩寺)は順天の조계산(曹渓山)の西の麓に位置する寺刹である。 アクセスは、バスなら順天駅から1番あるいは100番に乗って、約1時間の所要である。 タクシーを利用すると40分くらいで到着するので、帰りの便を考えるとタクシーが便利である。 ![]() ![]() 駐車場からは、美しい参道を1kmあまり、約20分ほどを歩いて行く。(写真 左左) 渓谷に沿って歩いて行くと、やがて、アーチ形の石橋が現れてくる。石橋は二つあるが、二つ目の橋が승선교(昇仙橋)(写真 左右)といって宝物第400号に指定されている。橋のアーチ形の下の部分が半円形になっていて、中央に竜の頭がある。 朝鮮時代中期の橋で非常に巧みに作られている。 ![]() 승선교(昇仙橋)を過ぎると、すぐその先には、二階建ての美しい강선루(降仙楼)が見えてくる。(写真 右) この楼閣は、まさに韓国建築物の美を見せてくれる見事なもので、승선교(昇仙橋)との自然の調和がすばらしい。 2階部分は、正面3間、側面2間という規模である。 こうして、自然の中の美しい風景を楽しみながら歩いて行くと、まもなく선암사(仙岩寺)の入口に到着する。 寺刹の個々の伽藍を見ていく前に、全体の伽藍配置を示しておきたいと思う。 [선암사(仙岩寺)の伽藍配置図] ![]() 例によって、まず目の前に、일주문(一柱門)が見えてくる。(写真 左) 寺に入る第一の門である。この門をくぐることで俗世間の汚れと取り去り、清い心で仏に向かうという意味を持っている。 선암사(仙岩寺)の일주문(一柱門)は、임진왜란(壬辰倭亂)などの動乱で、唯一焼失を免れた建物で、朝鮮時代中期の様式をそのまま見せてくれる門である。 この門は両側の柱がそのまま垣根とつながり、そのまま石段へと続くのも特徴のひとつである。 ![]() 일주문(一柱門)をくぐると、すぐその先には、범종루(梵鐘楼)がある。(写真 右) 正面3間、側面2間の中層の楼閣になっている。 この寺には、천왕문(天王門)とか、금강문(金剛門)などがなくて、일주문(一柱門)から短い距離ですぐに범종루(梵鐘楼)につながっているのが特徴である。 ![]() 범종루(梵鐘楼)を入ると、その先にある建物は、만세루(萬歳楼)である。 (写真 左) 만세루(萬歳楼)は、前面5間、側面2間の建物で、寺院の講堂である。 学僧たちの講学の場として使われている。 ![]() 만세루(萬歳楼)の右手、東側に建っているのが범종각(梵鐘閣)である。(写真 右) すべての衆生の極楽往生を祈念する意味で、朝に夕にこの鐘をつく。 만세루(萬歳楼)の建物を過ぎると、広い中庭に出る。 この中にを囲んで、多数の伽藍が建てられているが、 ![]() ![]() 真正面にあるのが、대운전(大雄殿)である。(写真 左左) 대운전(大雄殿)は、もちろん寺の中心となる伽藍であり、火災で焼失後、1824年現在の姿に再建された。 規模は、正面3間、側面3間の正方形である。 中には、석가모니불(釈迦牟尼像)を祀り、후불탱화(後佛幀畵)には영산회상도(靈山會上圖)を、祀ってある。(写真 上右) ![]() ![]() 대운전(大雄殿)の正面には、有名な二つの三層石塔がある。 동삼층석탑(東塔)(写真 右右)と서삼층석탑(西塔)(写真 右左)である。 それぞれ宝物第395号に指定されている。 二つとも高さが4.7mで規模や建築手法が同じで、2層の기단(基壇) の上に 3層の 탑신(塔身)をのせる、という形態である。 典型的な新羅時代の方式をとっており、9世紀頃の作品と推定されている。 ![]() 대운전(大雄殿)の東側にあるのは심검당(尋劍當)である。(写真 左) この建物は外からは単層のように見えるが、内部構造は2階建である。 1階は僧侶たちの修業用に用いられており、2階は収蔵スペースとなっている。 ![]() 대운전(大雄殿)の西側にあるのは설선당(設禪堂)である。(写真 右) この建物も外からは単層のように見えるが、内部は2階建の構造になっている。 1階は僧侶たちが起居する空間として利用され、2階は収蔵空間として活用されている。 1825年に심검당(尋劍當)と共に、重建されたという。 ![]() 심검당(尋劍當)のすぐ北側の先に見えるのは지장전(地蔵殿)である。(写真 左) 規模は正面3間、側面1間である。 内部には、지장보살(地蔵菩薩)並びにその脇仏として도명존자(道明尊者)と무독귀왕(無毒鬼王)、そして명부(冥府)の십대왕(十大王)が祀られている。 ![]() 대운전(大雄殿)を挟んで反対側の설선당(設禪堂)の北側には응향각(凝香閣)がある。(写真 右) 前面1間、側面1間のこじんまりとした建物である。 大雄殿を管理する僧侶が起居している。 ![]() 대운전(大雄殿)の裏側、팔상전(八相殿)のすぐ横に삼전(三殿)がある。(写真 左) ここには、팔상전(八相殿)、불조전(佛祖殿)、장경각(蔵經閣)の3つの殿閣を管理する僧侶たちが起居しており、それゆえに삼전(三殿)と呼ばれている。 建物の規模は正面4間、側面2間の大きさである。 ![]() 삼전(三殿)のすぐ西側にあるのが팔상전(八相殿)である。(写真 右) この建物は朝鮮時代後期の伽藍と推定されており、正面5間、側面3間の規模である。 中には、석가여래(釈迦如来)の生涯を八枚の仏画で表した팔상도(八相図)が祀られている。 有形文化財第60号に指定されている。 ![]() 팔상전(八相殿)の西側に位置するのは불조전(佛祖殿)である。(写真 左) 선암사(仙岩寺)の불조전(佛祖殿)は、過去7仏と、未来53仏、合計60仏が祀られている。 新羅時代の伽藍で、正面3間、側面3間の規模である。 有形文化財第295号に指定されている。 ![]() 불조전(佛祖殿)の更に西側に並んでいるのが조사전(祖師殿)である。(写真 右) 正面1間、側面1間の小さな殿閣である。 内部には、달마대사(達磨大師)をはじめとして、육조혜능(六祖慧能)、마조도일(馬祖道一)など、いわゆる5大禅師の眞影と、태고종(太古宗)종조(宗祖)である 태고보우국사(太古普愚國師)、それに仙岩寺の禅を広く知らしめた 침굉현번禅師の眞影が祀られている。 ![]() 조사전(祖師殿)から北側奥にあるのは잔경각(蔵經閣)である。(写真 左) 殿閣の名前が示す通り、ここには各種の経典が保管されている。 建物の規模は、正面3間、側面3間である。 ![]() 잔경각(蔵經閣)の東側には、첨성각(瞻星閣)がある。(写真 右) 원통전(圓通殿)を管理する僧侶たちが住んでいる場所である。 첨성각(瞻星閣)という意味は、星を見る殿閣ということであり、僧侶たちが夜明けに起きて修行に励むことを意味する。 建物の規模は、正面2間、側面4間である。 ![]() 첨성각(瞻星閣)の更に東側にあるのは원통전(圓通殿)である。(写真 右) 관세음보살(観世音菩薩)が祀られているので、別名관음전(観音殿)ともいう。 원통전(圓通殿)は、1660年、경금(敬岑), 경준(敬俊), 문정(文正)の3大師によって創建された。後に、1698年、호암대사(護岩大師)が重建し、更には、1824年、해붕(海鵬), 납암(訥菴), 익종(益宗)の3大師が拡張して今日に至っている。 建物の規模は、正面3間、側面3間である。 T字平面の独特な建築技法が特徴で、有形文化財第169号に指定されている。 ![]() 원통전(圓通殿)の上の北側、境内最上段には、塀で囲まれた一角がある。 その入口にあたるのが、문각(門閣)である。(写真 左) 문각(門閣)の扁額には、[湖南第一禅院]と書かれている。 문각(門閣)をくぐると、中には、5つの殿閣がある。진영각(眞影堂)、달마전(達磨殿)、미타전(弥陀殿)、응진당(応眞堂)、そして、산신각(山神閣)である。 ![]() 문각(門閣)を入ると、真正面にあるのが응진당(応眞堂)である。(写真 右) 석가모니(釋迦牟尼)の説法に由来し、優れた弟子たちを祀ってある殿閣である。 規模は、正面3間、側面2間の建物である。 ![]() 응진당(応眞堂)の左手には、달마전(達磨殿)がある。(写真 左) 선암사(仙岩寺)の寮舎ならびに禅房として使われている。 建物の規模は、正面5間、側面6間という、比較的大きなものである。 ![]() 문각(門閣)を入ると、一番右端に見えるのが、진영각(眞影堂)である。(写真 右) 別名영각(影閣)ともいい、선암사(仙岩寺)のすぐれた僧侶たちの眞影を祀ってある。 規模は、正面3間、側面2間の建物である。 ![]() 진영각(眞影堂)の左手にあるのは、미타전(弥陀殿)である。 現在は、僧侶たちの寮舎や禅房として使われている。 建物の規模は、正面3間、側面1間の建物である。 ![]() 응진당(応眞堂)の後ろ、境内で最も高い位置にあるのが산신각(山神閣)である。(写真 右) 산신(山神)が祀られている。 建物の規模は、正面1間、側面1間である。 ![]() 문각(門閣)を出て寺の境内を一番北西端まで歩いて行くと、やがて삼성각(三聖閣)が見える。(写真 左) 建物の規模は、正面3間、側面2間である。 中には、산신(山神)·칠성(七星)·독성(獨聖)を祀ってある。 ![]() 삼성각(三聖閣)の更に北西の奥には무량수전(無量壽殿)がある。(写真 右) 무량수전(無量壽殿)には、西方淨土を管掌する아미타불(阿弥陀仏)が祀られている。 一般人の出入りが禁じられている。 무량수전(無量壽殿)から、境内をずっと南西に下って行くと、ちょうど建物が切れる西の端に대각암(大覺庵)に登る山道がある。 その急な山道を、北の方に10分ほど登ると、やがて左手に、大きな岩に刻まれた선암사마애여래입상 (仙岩寺磨崖如來立像) が現れる。(写真 下) ![]() 文化財資料第157号に指定されている。 高さは、約7mある巨大な像である。 선암사(仙岩寺)には、立ち入りが制限されている伽藍もあるし、時間の関係で、やや離れた場所にある庵などは、見ることができないものも、いくつかある。 後ろ髪を引かれる思いで、再度の来訪を描きながら、広い境内を下って行った。 再び、長い参道を歩いて、下の駐車場に戻る足取りは重い。 2~3時間の観覧だけでも、疲労感に襲われる感じである。
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