些細な振る舞いにびっくり・・
いろいろな生活習慣とマナー
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マナーというのは個人や集団の歴史や伝統、そしてそれに起因する生活習慣に基いていることが多い。
韓国と日本との間を見ても、生活の習慣はそれぞれに固有のものがあり、それ故に、その作法も異なっている。 韓国の人々から見ると、日本人の当たり前の言動がマナーに反すると感じられることもあり、逆に日本人から見ると、韓国人の何気ない言動がマナーに反すると映ることも多い。 [郷に入ったら郷に従え]という諺があるが、これに相当する韓国の諺はない。 そのせいか、韓国人は、比較的”韓国流”を押し通してしまうことが多いように思う。 できることならば、その国の習慣に沿うように振る舞うことが望ましいことと思うが、それほど易しいことではない。 お互いに理解し合って自国流を押し通すなら、それはそれで一つの方法だと思うが、そりためには、やはり国境を越えた理解が必要であり、難しい問題が内在している。 間違うと、さっきまで親しかった者同士が、突然にして犬猿の仲になりかねないからである。 人によっては、マナー違反は、耐えがたい不快感の原因になるのである。 幸いにして日韓の習慣の違いについては、いろいろ紹介され理解が進んでいる部分が多い。 しかし、知っていることは、より信頼を得る要因になりうることを考えると、常から努力を惜しまないことが大切である。 このページは、そのための初歩的なことがらを羅列してみたので、参考になれば幸いである。 |
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飲食のマナー
どこの国にも、その国独特の食文化があって、食べ方やマナーもある。[郷に入ったら郷に従え]とばかりに、外国人がその国の習慣に従おうとすると、真に肩が凝って食欲がなることもありうる。だから、外国人がその国の飲食のマナーに従うかどうかは、微妙な問題である。
韓国は日本と同じ米食かつ箸の文化圏の国であるが、それでも、びっくりするほど食文化の違いがあり、すべてを知ってまねることは骨が折れる。 それよりも韓国料理を自分なりの方法で、美味しく食べる方がよい、という考え方もある。 しかし、場合によっては、相手に失礼になるこもありうるし、白い目で見られることもあり得るから、難しいことである。 以下に、その韓国の飲食にかかわる習慣とマナーとをまとめてみた。
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お酒と煙草のマナー
お酒の飲み方や煙草の吸い方にも、ルールがある。
まずビールやお酒を注ぐときには、右手で瓶をもち、左手は右手の肘に添えて注ぐ。 そして、注がれたお酒を飲むときには、目上の人がいるときには、ちょっと身体を横に向けて、目上の人の正面で飲まないようにする。 更に、お酒を注ぎたすときには、グラスが空になってから注ぎ足す。グラスにお酒が残っている状態で注ぎ足すことは厳禁である。 煙草は、基本的には、目上の人の前では吸わない。たとえ自分の家でも、両親の前での喫煙はしないのが普通である。 また、女性の喫煙も厳禁であるから、女性の愛煙家は、トイレなどで吸うそうである。 ともかく妙なところに儒教の影響が色濃く出ていて、肩ぐるしく感じられる。 しかし、一緒に飲食をするメンバーの構成によっては、自由に気楽に食事やお酒を楽しむことができる。 |
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高層アパートのベランダの活用いろいろ
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韓国の高層アパートにはベランダ(バルコニー)が複数ついている。
このベランダは、部屋のガラス戸の外部にあって、しかも、そのベランダの外には、更にガラスが張られていて小さな部屋が構成されている。いわば温室のような構造になっている。(写真右)
元来、ガラス窓はすべて二重ガラスになっているから、保温性に優れている。韓国の気候風土から生まれたものではないかと想像する。 このベランダは実に便利で、用途は多様である。 一般に最も多用されているのが、洗濯物の物干し場である。風は当たらないが、高層アパートのベランダであるから日差しは豊かであり、温度が高いから、よく乾く。しかも、人目に触れることもない。 直射日光の紫外線に当ることはないから、紫外線による殺菌効果は期待できないが、 しかし、雨が降ろうが、中国大陸から粉塵が飛来しようが、濡れたり汚染されたりする心配もないという利点が大きい。 また、自然の緑と遮断した高層住宅の中にいて、このベランダに植木の鉢を置いて、癒しを求める家庭も多い。 更に小さな子供のいる家庭では、子供の遊具を置いて、子供を遊ばせることもできる。 閉鎖的な高層空間にあって、その部屋の延長として、外部との接点の役割を果たして、まことに有効な空間であるといえよう。 |
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靴の脱ぎ方
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韓国で靴を脱いで部屋に上がらなければならない場合がある。韓国人の家を訪問したときはもちろんであるが、食堂やレストランでも、靴を脱いで上がって食べることが多い。
このとき、靴の脱ぎ方の礼儀作法は日本と違うので、注意を要する。 韓国では、玄関なり入口を入り部屋に向って、靴を脱いだら、そのまま靴先を部屋の内側に向けた状態にしておくのがマナーである。(写真左:手前の部屋から撮影した) もし、靴先を部屋の外に向けて脱いだり、脱いだ後靴先を外に向けたりすると、「早く帰りたい」という意思と受け止められ、失礼に当たるそうである。 ましてや、その家の人なり食堂の従業員が、わざわざ靴を外に向けなおしたりすると、それは、「早く帰れ」という意思になってしまうというから、決してそういうことはしない。 何とも難しいものである。 しかし、最近は、日常の生活において、結構乱れており、写真のように、きちんと脱がない人たちも増えているようだ。 だんだん若者を中心に、どうでもよいと考えている人たちもいるらしい。 だが、きちんとした場面では、マナーは守った方がよい。 |
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