百人一首 写真集 一覧

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97	来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや藻塩の 身もこがれつつ  権中納言定家 98	風そよぐ ならの小川の夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける  従二位家隆 99	人も惜し 人も恨めし あじきなく 世を思ふゆゑに もの思ふ身は  後鳥羽院 ももしきや 古き軒端の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり  順徳院 世の中は 常にもがもな 渚こぐ あまの小舟の 綱手かなしも  鎌倉右大臣 み吉野の 山の秋風 さ夜ふけて ふるさと寒く 衣うつなり  参議雅経 おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣に 墨染めの袖  前大僧正慈円 96	花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは わが身なりけり  入道前太政大臣 89	玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ばることの よわりもぞする 式子内親王 90	見せばやな 雄島のあまの 袖だにも ぬれにぞぬれし 色はかはらず 殷富門院大輔 きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝む  わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね かわく間もなし 二条院讃岐 85	夜もすがら もの思ふころは 明けやらで 閨のひまさへ つれなかりけり 俊恵法師 86	嘆けとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな  西行法師 87	村雨の 露もまだひぬ 真木の葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮れ  寂蓮法師 88	難波江の 芦のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき 皇嘉門院別当 81	ほととぎす 鳴きつるかたを ながむれば ただ有明の 月ぞ残れる 後徳大寺左大臣 思ひわび さても命は あるものを 憂きにたへぬは 涙なりけり  道因法師 世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる  皇太后宮大夫俊成 84	ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しとみし世ぞ 今は恋しき 藤原清輔朝臣 瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ  崇徳院 淡路島 かよふ千鳥の 鳴く声に いく夜寝覚めぬ 須磨の関守  源 兼昌 79	秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさ 左京大夫顕輔 80	長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は ものをこそ思へ 待賢門院堀河 73	高砂の 尾の上の櫻 咲きにけり 外山の霞 立たずもあらなむ 権中納言匡房 74	憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを 源俊頼朝臣 75	契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり 藤原基俊 76	わたの原 漕ぎ出でて見れば ひさかたの 雲居にまがふ 沖つ白波  69	嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 竜田の川の 錦なりけり  能因法師 70	さびしさに 宿を立ち出でて ながむれば いづこも同じ 秋の夕暮れ 良暹暹法師 71	夕されば 門田の稲葉 おとづれて 芦のまろやに 秋風ぞ吹く  大納言経信 72	音に聞く 高師の浜の あだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれ 祐子内親王家紀伊 65	恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋いに朽ちなむ 名こそ惜しけれ 相模 66	もろともに あはれと思へ 山櫻 花よりほかに 知る人もなし 前大僧正行尊 67	春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ 周防内侍 68	心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな  三条院 いにしへの 奈良の都の 八重櫻 けふ九重に にほひぬるかな  伊勢大輔 62	夜をこめて 取りのそらねは はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ 清少納言 63	今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを 人づてならで 言ふよしもがな 左京大夫道雅 64	朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに あらはれわたる 瀬々の網代木 権中納言定頼 57	めぐりあひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲かくれにし 夜半の月かな  紫式部 58	有馬山 猪名の笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする  大弐三位 59	やすらはで 寝なましものを さ夜ふけて かたぶくまでの 月を見しかな 赤染衛門 大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみもみず 天の橋立  小式部内侍 53	嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る 右大将道綱母 54	忘れじの 行く末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな  儀同三司母 55	滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ  大納言公任 56	あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな  和泉式部 みかきもり 衛士のたく火の 夜は燃え 昼は消えつつ ものをこそ思へ  大中臣能宣 君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな  藤原義孝 51	かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを 藤原実朝臣 52	明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほうらめしき 朝ぼらけかな 藤原道信朝臣 あはれとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな  謙徳公 由良のとを 渡る舟人 かぢをたえ 行くへも知らぬ 恋の道かな  曽祢好忠 八重葎 しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋はきにけり  恵慶法師 風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけてものを 思ふころかな  源 重之 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか  壬生忠見 契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波越さじとは  清原元輔 逢ひ見ての のちの心にくらぶれば 昔はものを 思はざりけり  権中納言敦忠 逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし 中納言朝忠 白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける  文屋康秀 忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな  右近 浅茅生の 小野の篠原 しのぶれど あまりてなどか 人の恋しき  参議 等 しのぶれど 色に出でけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで  平 兼盛 ひさかたの 光のどけき 春の日に 静心なく 花の散るらむ  紀 友則 誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに  藤原興風 人はいさ心も 知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける  紀 貫之 夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ  清原深養父 名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人にしられで くるよしもがな  三条右大臣 小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ  貞信公 みかの原 わきて流るる 泉川 いつ見きとてか 恋しかるらむ  中納言兼輔 山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば  源宗于朝臣 心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどわせる 白菊の花  凡河内躬恒 有明の つれなく見えし 別れより あかつきばかり 憂きももはなし  壬生忠岑 朝ぼらけ 有明の月と みるまでに 吉野の里に ふれる白雪  坂上是則 山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり  春道列樹 今来むと 言しばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな  素性法師 吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ  文屋康秀 月みれば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど  大江千里 このたびは ぬさもとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに  菅家 ちはやぶる 神代も聞かず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは  在原業平朝臣 住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ  藤原敏行朝臣 難波潟 みじかき芦の ふしの間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや  伊勢 わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身をつくしても 逢はむとぞ思ふ  元良親王 陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし われならなくに  河原左大臣 筑波嶺の 峰より落つる 男女川 恋ぞつもりて 淵となりぬる  陽成院 君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ   光孝天皇 たち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む  中納言行平 花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに 小野小町 これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関  蝉 丸 わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと 人には告げよ 海人の釣舟  参議 篁 天つ風 雲の通ひ路 吹き閉ぢよ をとめの姿 しばしとどめむ  僧正遍昭 奥山に紅葉ふみ分けなく鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき 猿丸太夫 かささぎの渡せる橋に置く霧の白きを見れば夜ぞ更けにける 中納言家持 天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山に出でし月かも 阿倍仲麻呂 わが庵は都の辰巳しかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり 喜撰法師 秋の田のかりほの庵の苫をあらみ我が衣手は露にぬれつつ 天智天皇 はる過ぎて夏来にけらし白砂の衣ほすてふ天の香具山 持統天皇 足曳の山鳥の尾のしたり尾のながながし夜を独りかも寝む 柿本人丸 田子の浦に打出で見れば白砂の富士の高嶺に雪は降りつつ 山部赤人

参考資料; 百人一首手帖  中村春堂著 文海堂(1979)

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