零下2桁になってすべての物が凍ってしまうのが、標高1,450mの冬である。
外気温はマイナス15℃以下まで下がるらしい。”らしい”というのはまだ測ったことが無いからだ。
最も気温の低い2月、山小屋に到着する昼頃でも室内の気温はマイナス3度位。
庭には15cmくらいの霜柱ができ、地面はでこぼこ、もちろん雪は凍っている。
家に入る水道は凍ってしまわないように凍結深度60cm以下に埋められている。
家の中の水道配管や給湯器は電気で暖めるなど工夫を凝らしている。
家をしばらく空ける時は配管や機器などが凍って破損しないように、すべての水を抜いてしまわねばならない。
知識も必要だし、大変に面倒なことである。
冬家に入り、通水して給湯器がお湯を出すまで、どこか破損して水が漏れ出していないか毎回不安なのだ。
水周りの設備機器は設計者Kさんからの紹介でほとんどノーリツで統一されている。
システムキッチン、風呂場、洗面所、給湯器はすべてノーリツ製品、トイレだけがTOTOだ。
もちろんすべて寒冷地仕様の製品である。
もっとも寒冷地仕様とはどんなことなのか、個々の製品の中身まではよく分かっていなかった。
ノーリツの設備機器性能には大した不満もなく快適であった。
浴槽の人造大理石は感触も良く掃除もし易いし気に入っていた。
使い始めて数年、小さな不具合はあったが無事に経過し、心配な水抜きも様子が分かってきた。
その頃から給湯器があやしくなってきたのだ。
私の知識不足、工事の情報提供不足、マニアルの不親切が故障を誘発した。
今では原因不明の故障に悩まされている。