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お正月にお供え餅を作る、どこのお宅でもやっている昔からの習慣だ。
ところがこのお供え餅、正月も終わるころには固くなって始末に困る。
いつからか記憶にないが、我が家では固いお供え餅をカナヅチで割って揚げて食べていた。
これがおいしいのである。市販の揚げせんべいなど足元にも及ばない。
そのうちお評判が良いので供え餅だけでなく、揚げ餅専用に餅つきをするようになった。
電気の餅つき器を使っている。マニアルにあるように一晩もち米を水に浸して餅つきをする。
つきあがりをのしもちにする。厚さは1cm強、普通の厚さののしもちである。
半日もすると切ることができるので、目分量で15mm角に切りそろえる。
乾燥すると体積が2割ほど減るので、揚げやすくて味の良い大きさ12mm角が目標である。
20〜30日乾燥させる。乾燥した冬の季節が一番良い。他の季節では乾燥中にかびてしまう。
干し柿作りも同じだが、乾燥した八ケ岳の気候が最適である。
気温が高かったり、湿気があるとかびが生える。特に切る時に素手で扱うと雑菌がついてかび易い。
また直接日にあてると割れてしまうので、日陰で乾燥させる。
なかなか難しいのだ。
油で揚げるが、軽く揚がる油が良い。エコナの揚げ油を使っている。
乾燥が足らないと水分がはぜて油が飛ぶので注意。
油の温度は170〜180℃程度、ふくらみが終わってきつね色に揚がったらおしまい。
約5分くらいであるが、油の温度と揚げる時間の調節は経験で。
油を切って熱いうちに乾燥させた塩をふりかける。
切る大きさが小さ過ぎると油っぽい味になるし、大きすぎると中まで火が通らないで固いタネ(?)が出来る。
冷えてきたら密閉容器に入れておく。すぐに湿気を吸ってしまうので。
密閉しても保存は10日がせいぜい、やがて油が回った味になってしまう。
市販のどんな揚げせんべいよりおいしいと思う。おすそ分けした皆さんも褒めてくれる。
日持ちしないのでは商売にはならないね。
揚げる前の乾燥状態なら半年でも1年でも保存が利く。
冬に5升も作っておけばおやつにちょうど良いが、手間と時間を考えると手のかかる食べ物だ。