- 128 :通常の名無しさんの3倍:2006/08/22(火) 00:58:41
ID:???
- 単発設定小話 「帰還者」オーブ攻防編@
〜オーブを攻め立てるザフト軍に合流するために急ぐミネルバ〜
ルナマリア「また戻ってきちゃったわね」
マユ「うん・・・・・・」
ルナマリア「マユ・・・無理しなくてもいいのよ」
〜伏せ気味の顔を横に振るマユ〜
マユ「ううん。無理してない。私、オーブも嫌いだもの。・・・いこ、ルナ姉ちゃん」
〜きびすを返しMSデッキへ歩き出すマユ〜
ルナマリア「・・・・・・これで戦いが終息すればいいのだけれど」
〜その頃、防戦一方のオーブに対し自己主張するカガリ〜
カガリ「私はカガリ・ユラ・アスハだ!代行者は誰がやっているっ!」
〜突然の通信に戦場が一瞬止まる〜
オーブ司令室「!!こ、これは・・・カガリさま?」
ユウナ「えぇい!ほら、マイクをよこせっ!」
〜通信士のマイクを奪い取るユウナ〜
ユウナ「ん〜カガリィ!僕だよ!僕、ユウナ・ロマ・セイランが代行だよぉん!助けに来てくれたんだねぇ!」
カガリ「ユウナ!?・・・そうか。お前が代行か・・・。オーブ司令室にいる者たちへ告げる」
ユウナ「・・・ん?」
カガリ「私がオーブの代表だと今も思っているのなら・・・ユウナ・ロマ・セイランを捕らえろ!」
ユウナ「え・・・なに?なにを言っているんだい?・・・おわっ!」
〜司令室の暇をもてあそんでいるオーブの人たちがいっせいにユウナに襲い掛かる〜
ユウナ「おぉぉうっ!こらっ!・・・っく、なにを・・・グェ・・・」
暇な人A「こいつ!親の七光りのくせに!」
暇な人B「変な喋り方しやがって!能無しがっ!」
暇な人C「なんか知らんけど、とりあえず殴っちゃる!」
〜ぼこぼこにされ腕を後ろに回されるユウナ〜
カガリ「・・・よし。キサカ!わが国を・・・オーブを侵略させるな!」
〜アカツキとムラサメ隊が戦域へ突入していく〜
〜もうまもなく合流するミネルバ〜
ルナマリア「・・・・・・あら、カガリ代表が出てきたわね」
マユ「あいつっ!性懲りもなく!」
〜ダッシュでデスティニーのコックピットに乗り込むマユ〜
レイ「・・・マユ、一人で出て行くなよ」
マユ「だったらレイも急いでよ!・・・あいつも海に沈めてやるんだからっ!」
〜デスティニーを起動させるマユ〜
マユ「デスティニー、マユ・アスカ。行きます!」
レイ「レジェンド、レイ・ザ・バレル出るぞ」
〜発進するデスティニーとレジェンド〜
ルナマリア「あ、ちょっと!まだ発進許可でてないわよ!?」
〜ブリッジでこめかみをひくつかせるタリア〜
タリア「・・・・・・いや、いいのよ。別に・・・あの子たちもフェイスなんだから・・・・・・私の威厳も地に落ちたものね」
アーサー「いや艦長の威厳はまだまだこんなものじゃありませんよ!私は艦長のことを!」
タリア「あら、ありがとうアーサー。・・・でも今おもわず扉を開けちゃったのはあなたよね?」
アーサー「フォンドゥヴァオゥ!」
続
- 134 :通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 00:40:17
ID:???
- 単発設定小話 「手を取り合って・・・」オーブ攻防編A
〜すったもんだでアカツキに襲い掛かるデスティニー〜
マユ「まったく!さすが頭の悪い人よね!そんな趣味の悪いMS出してくるなんてさっ!!」
カガリ「くぅ・・・新型!?」
〜アカツキの腕を切り落とすデスティニー〜
〜そのちょっと前、オーブのはるか上空で〜
キラ「・・・ラクス・・・本当に大丈夫かい?」
ラクス「ええ、キラ。私はあなたの手を握っているだけでよいのでしょう?」
キラ「・・・そうだけど」
バルトフェルド「キラ。油断するなよ。あの黒いミーティアみたいのが地上にもいるかもしれんしな」
キラ「ええ、わかってます。・・・バルトフェルドさんたちも気をつけて」
バルトフェルド「ああ・・・。そうだ、時間をおいてヒルダたちも下ろすからな。着地点のマーキングを忘れるなよ」
キラ「はい。バルトフェルドさん」
ラクス「では行ってまいりますわ、バルトフェルド隊長。あとは頼みましたよ。・・・キラ、参りましょう。カガリさん達が首を長くして待っていますよ」
〜地上へ落下してゆくいバリュートの内側でインフィニットジャスティス(長い!以下、インジャ)を抱えこむストフリ〜
〜アカツキ島、地下施設。アークエンジェル、ブリッジ〜
マリュー「やっと修理が終わったわね・・・」
ムウ「・・・で、俺を自由にしちゃっていいわけ?まだどっちつかずなんだけど」
マリュー「記憶が戻っていないようだし、それに・・・」
ムウ「それに?」
マリュー「あなたにスカイグラスパーを差し上げます。これで・・・この戦域から離脱してください」
ムウ「っておいおい!そんな俺だけ安全なところに逃げろっていうのか!?」
マリュー「・・・それはあなたにまかせます。・・・・・・もし、もし私たちを援護してくれるというのなら、私たちはそれを拒みません」
ムウ「・・・・・・本気・・・なんだな」
〜うつむくムウに困り顔で笑いかけるマリュー〜
マリュー「大丈夫。あなたは不可能を可能にする男でしょ?・・・私は信じているわ」
ムウ「そうか・・・・・・。正直なところ俺もまだネオ・ロアノークであるしムウ・ラ・フラガでもあるしな・・・・・・この飛行機はもらっておくよ」
マリュー「・・・よかったわ。ちゃんともらってもらえて」
ムウ「・・・・・・ほんじゃ、邪魔にならないうちに出て行かせてもらおうか」
マリュー「・・・元気でね」
ムウ「・・・・・・ああ」
〜ブリッジを出て行くムウ〜
〜まだまだ交戦中のアカツキとデスティニー〜
カガリ「おぅ!・・・くぅぅ・・・っと、はぁはぁはぁ・・・もう少し、こんなところで!」
マユ「狙われたくなかったら、そんな派手なMSに乗らなきゃいいのにさ!・・・えぇいっ!うるさいカトンボがっ!!」
〜アカツキを守ろうとするムラサメ隊をアロンダイドで切り裂くデスティニー〜
イケヤ「がぁ!」
ニシザワ「ごぉう!」
ゴウ「ぐへぇっ!」
キサカ「!イケヤ!ニシザワ!ゴウ!!」
マユ「っちぃ!3機しかやれなかった!!」
カガリ「こいつ!!キサカ!どけぇー!!」
続 ・・・・・・次回「自由と正義/罪と罰」オーブ攻防編Bへ続く。
- 180 :318:2006/08/26(土) 05:35:15 ID:???
- 単発設定小話 「自由と正義/罪と罰 part1」オーブ攻防編B
〜アカツキを圧倒するデスティニー〜
マユ「今さらなにをやる気になってるんだか!?・・・沈みなさい!!」
カガリ「私はっ!」
マユ「まともに戦えない人がMSなんかに乗ってるんじゃないわよ!死ねぇっ!!」
〜アカツキのコックピットを切りつけようとするデスティニーのアロンダイトの切っ先を一筋の光が掠める〜
カガリ「っぎゃ!!・・・・・・?」
マユ「なっ!?・・・・・・なに?・・・8枚の・・・翼?」
〜上空に目をやるマユ〜
キラ「カガリっ!大丈夫!?」
カガリ「っ・・・キラか!?」
〜アカツキをかばうように間に入るストフリ〜
キラ「カガリ!下がってなよ。君にはまだやるべきことがある!」
カガリ「あ・・・ああ。わかった。頼んだぞ、キラ!」
〜さっさと退散するアカツキ。その場に残るストフリとデスティニー〜
〜信じられない顔をするマユ〜
マユ「・・・え!?・・・・・・フリー・・・ダム?そんな・・・そんなわけない!あの時・・・手ごたえはあったはず。いや・・・違う機体か?・・・・・・でも、でもこの感覚!!」
キラ「駄目だよ!止まってちゃ!・・・君みたいな子が・・・戦争に駆り出されるなんて・・・そんなの駄目だよ!」
〜デスティニーを牽制し、ザフトを切り崩しに取り掛かるストフリ〜
マユ「きゃっ!・・・っく私いまとまってた!?・・・・・・駄目よマユ!相手はあのキラ・ヤマト。生きていたのならもう一回同じことするだけよ!」
〜ミネルバ〜
タリア「あれは・・・フリーダムよね?」
アーサー「・・・そう・・・見えますね」
アビー「・・・該当MSありません。敵新型MSだと思われます!・・・艦長、インパルスが発進許可を求めてます」
タリア「あ・・・忘れてた。インパルス発進許可します!っとアビー、その前にルナマリアを呼び出してちょうだい」
アビー「はい。・・・通信開きます」
〜ブリッジのモニターにルナマリアの顔が別ウインドウで映される〜
タリア「ルナマリア、あなたに1つ命令を与えます」
ルナマリア「はい、なんでしょうか?」
タリア「おそらく、これから戦況は混沌としてくるわ。あの新型のフリーダムらしきMS、それにアークエンジェルもおそらく時機に現れるでしょう」
ルナマリア「はい」
タリア「私の推測でしかないけど、ジブリールがたぶん宇宙へ脱出するわ。だからあなたは遠巻きで戦争に参加するだけで、シャトルの発射を見張っていて欲しい」
アーサー「艦長、本当にジブリールはオーブにいるでしょうか?」
タリア「たぶんね。ロゴスの一員であるジブリールが宇宙へあがるにはオーブのセイラン家を頼るしかないわ。そして彼は宇宙へ必ず上がる」
アーサー「しかし、宇宙へ行ってどうするのでしょう?」
タリア「月にでも向かうつもりでしょう。あそこにはまだ連合の基地があるもの。・・・っで、というわけだからルナマリア、わかったわね?」
ルナマリア「・・・了解!」
タリア「・・・悪いわね、ルナマリア」
アビー「インパルス、コアスプレンダー発進どうぞ」
ルナマリア「インパルス、ルナマリア。行くわよ!」
〜コアスプレンダー、チェスト、レッグと発進し合体するインパルス〜
続 ・・・・・・「自由と正義/罪と罰 part2」へ続く。
- 182 :通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 21:49:46
ID:???
- 単発設定小話 「自由と正義/罪と罰 pert2」オーブ攻防編C
〜徐々に盛り返してくるオーブ〜
キサカ「ムラサメ2機、カガリを司令部まで護衛しろ!オーブ司令部!聞こえているな!?機能回復したら代表の受け入れ準備に取り掛かれ!」
〜キサカの怒声で機能回復に奔走するオーブ本司令部の仕官たち〜
〜牽制しあうストフリとデスティニー。ヒートアップしていくマユ〜
キラ「っく・・・あのMS、すごいパワーだ。でもここは譲れない!」
マユ「こんのぉっ!あんたの生命力はゴキブリ並みね!・・・<シュパーン>・・・・・・えっ!?」
〜デスティニーのインフォメーションディスプレイの映像が切り替わり音声がコックピット内に流れる〜
音声ガイド「心身状態のエモーショナルシステム起動条件クリア確認。システムを起動させますか?」
マユ「な・・・なにこれ?この声・・・ミーア姉ちゃん!?」
音声ガイド「このシステムはエネルギーの消費量が供給量を上回るためエネルギー残量に注意してください」
マユ「なんかわかんないけど・・・エモーショナルシステム起動許可!」
音声ガイド「システム起動許可を確認しました。エモーショナルシステムへようこそ!」
〜音声ガイドが終わると同時にデスティニーの脈動を始める〜
マユ「!?すごい・・・・・・これなら!」
キラ「!!あのMS・・・なんだ・・・・・・ぼやけて見える?」
マユ「いくわよ、デスティニー!!」
〜残像を残しつつストフリに迫るデスティニー〜
キラ「っぐ・・・さっきよりもパワーが!?・・・・・・カガリは、まだ着かないの?」
マユ「はぁーっ!!・・・よくもそこまで自由気ままに生きてくれる!それが罪だってことに気づかないのっ!!」
〜そんなこんなでMSポッドが宇宙から投下されてきている〜
ヒルダ「たくっ!!今度こそ暴れまわってやるからねっ!!」
マーズ「わかったわかった。でも海に落ちてくれるなよ!?」
ヘルベルト「やっとコンビネーションがつかえそうだな!?」
〜オーブへ降り立ち、ザフト軍を蹴散らしにかかるドムトルーパー3機〜
〜その頃のアークエンジェル〜
アスラン「・・・ジャスティス・・・・・・か」
ラクス「アスラン。お久しぶりですわ」
アスラン「ラクス・・・・・・まさかお前がこれで戦うわけじゃあるまい?」
〜アスランの顔をじっとみつめて口を開くラクス〜
ラクス「・・・それでもいいのですが。アスラン、あなたがこれを必要としているのなら。このジャスティスはあなたに預けてもいいのですよ」
アスラン「・・・そんなの・・・俺が乗るしかないじゃないか。ここには俺しか乗れる奴なんかいないじゃないか・・・・・・」
〜顔を伏せ、手に持っているヘルメットを見つめるラクス〜
ラクス「・・・ねぇアスラン。あなたは何のために戦っているのですか?誰のために戦っているのですか?」
アスラン「何のためって・・・そりゃ平和のためだろ?・・・誰のためかは・・・・・・わかんないけどさ・・・・・・」
ラクス「平和のために戦う・・・それは矛盾してますわ。戦いがないから平和なのでしょう?・・・アスラン、あなたにジャスティスをお渡しいたします」
アスラン「え?」
ラクス「悩んで、悩み抜いて答えを探してください。・・・その先に・・・あなたの求めるものがきっとあるはずです」
〜なんか知らんが無理無理にジャスティスに乗らされる傷も癒えきっていないアスラン〜
続 ・・・・・・「自由と正義/罪と罰 pert3」へ続く。
- 213 :通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 00:16:49
ID:???
- 単発設定小話 「自由と正義/罪と罰 part3」オーブ攻防編D
〜アークエンジェルから発進するインジャ〜
アスラン「・・・俺はまだ・・・・・・くっ!アスラン・ザラ、ジャスティス出るぞ!」
〜インジャの発進を見守るメイリン〜
メイリン「ラクス・・・さま?・・・アスランさんは、大丈夫でしょうか?」
ラクス「アスランは・・・ちょっと気を使いすぎで優柔不断なところもありますが・・・」
メイリン「・・・・・・」
〜メイリンに笑いかけながら〜
ラクス「でも、それを吹っ切ったときはキラよりも強いですわ。・・・だから私は彼を信じていたい」
メイリン「・・・そうですね」
ラクス「メイリンさんでしたわね?・・・アスランを、宜しく頼みましたよ?」
メイリン「えっ!?・・・いや、そんな・・・・・・。私とアスランさんはそんな関係じゃ・・・・・・」
〜笑みしか返さないラクス。頬を桜色に染め、苦笑するメイリン〜
ラクス「ところで、メイリンさん」
〜一瞬の瞬き後に真剣な顔になりメイリンを見つめるラクス〜
メイリン「・・・はい?」
ラクス「ここでの戦いはおそらくオーブが勝つでしょう。・・・まぁ勝ってもらわねば私たちが困るのですが・・・」
メイリン「そう・・・ですよねぇ」
ラクス「メイリンさんはこの戦いの後はどうなさるおつもりですか?」
メイリン「・・・私は・・・アスランさんのなさることを少しでもお手伝いできれば、と思います。・・・その先は・・・わかりませんけど」
ラクス「そうですか。・・・ザフトを抜け出したことについては・・・どうお考えですか?」
メイリン「・・・・・・ラクス様って結構直球でものをお尋ねになるんですね」
ラクス「今は・・・戦時中ですから、あまり遠まわしの言い方はしないようにしています。・・・で、どうなのですか?」
メイリン「私は・・・ずいぶんと自分勝手なことをしたんだと反省してます。けど・・・」
ラクス「けど・・・?」
〜首を少し傾けるラクス〜
メイリン「後悔はしてません。・・・そりゃあ、お姉ちゃんやミネルバのみんなに謝らなければとは思いますが」
ラクス「・・・」
〜瞳に涙を浮かべるメイリン〜
メイリン「・・・・・・ほんと、私自分勝手ですよね。・・・私はそんな自分が嫌い。だから他の人もあまり好きになれなかった・・・」
ラクス「その逆もあるのですよ、メイリンさん。他人を好きになれば、人は自分を好きになろうと努力をするはずです」
メイリン「ラクス様・・・」
ラクス「アスランを好きなのなら、近いところに居た方が良いでしょう。そのほうがより自分が好きになるのが早くなりますわ」
〜メイリンの背中に腕を回し抱きしめるラクス〜
ラクス「オーブの次は宇宙で最後の戦いが待ってます。・・・メイリンさん。エターナルで私のお手伝いをしてくださいませんか?」
メイリン「・・・ラクス様・・・・・・。はい、私・・・私、ラクス様をお手伝いさせていただきます・・・」
〜ラクスの胸で泣きぶせむメイリン〜
〜その頃、デスティニーとレジェンドを見つけマユに叫ぶアスラン〜
アスラン「マユ!レイ!・・・・・・目を覚ませ!・・・お前たちは・・・議長がなにを言っていたのかわかっているはずだ!!」
レイ「・・・その声!?・・・生きていたか!アスラン・ザラァー!!・・・議長に逆らうなど愚かな人間のすることだっ!」
〜インジャに迫り、ビームを連射するレジェンド〜
レイ「まったく、ご苦労なことですねアスラン!・・・あなたには私が罰して差し上げますよ!裏切りものがっ!!」
続 ・・・・・・次回「私を踏み台にした!?(仮)」オーブ攻防編E
- 219 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 00:53:55
ID:???
- 単発設定小話 「青き清浄なる世界のために」オーブ攻防編E
〜デスティニーとレジェンドに圧倒されつつあるストフリとインジャ〜
マユ「アスランさんっ!?・・・!?っちぃ!!余所見はさせてくれないのね!」
レイ「マユ!アスランは俺に任せろ!お前はそのMSに専念しろ!!」
マユ「了解!!」
〜デスティニーとレジェンドは善戦しているものの、実は旗艦が沈んでホントは不利になりつつあるザフト軍〜
タリア「・・・アーサー!旗艦を呼び出しなさい!!個々にやってたんじゃ埒があかないわ!!」
アーサー「はいぃっ・・・!!艦長ぅ!旗艦が・・・既に沈められたようです!!」
タリア「なっ・・・」
〜絶句するタリア〜
タリア「なんでそんな大事なことを見逃しているのっ!!じゃ、今旗艦はどの船なの!?」
アーサー「・・・・・・・所属と優先順位でいくと・・・わが艦が今現在の旗艦です・・・・・・」
タリア「・・・・・・元気がいいのはマユとレイだけってことね」
〜その頃、月へ脱出するためのシャトルへ案内されているジブリール〜
ジブリール「ほう、君たちもがんばっているようじゃないか?」
ウナト「ジブリール卿、お急ぎください。カガリ・ユラ・アスハが司令部を奪還した模様です」
ジブリール「その前に、君のとこのレーザー通信機を使わせてもらいたいんだがね」
ウナト「通信機ですか?」
ジブリール「念のために今後のことを月の連中に送っておこうと思ってね」
ウナト「・・・わかりました。ですが、急いでください。あと10分後には出発しますからね」
ジブリール「まとめてあるから送信するだけだよ・・・で、月はでているか?」
ウナト「衛星を中継していきますから、月が見えてなくても大丈夫です!」
ジブリール「・・・なんだ、つまらんな。じゃ、これを送っておいてくれたまえ」
側近「はっ。」
ウナト「じゃ、シャトルに乗り込みますよ?」
ジブリール「わかったわかった」
〜で、宇宙に向かって戦場を突っ切っていく1機のシャトル〜
〜シャトルに気づくルナマリア〜
ルナマリア「!!・・・でたっ、あれね!!」
〜飛び立つシャトルに追いすがるインパルス〜
ルナマリア「堕ちなさいっ!!それにジブリールが乗ってんのはわかってんのよ!!」
〜シャトルに向けてビームを放つインパルス〜
シャトルパイロット「!!下からMSがつけてきているぞ!」
ウナト「なんだと!?・・・もっと速くならんのか!?」
ジブリール「・・・あのMS。・・・いや、彼の妹じゃないな・・・・・つまらん」
ウナト「ジブリール卿、必ずあのMSは振り切ってみせますから。どうぞご安心を」
ジブリール「ああ、もちろん。信用しているよ?ウナト・エマ・セイラン。・・・青き清浄なる世界のために」
〜必死でシャトルを狙い続けるインパルス〜
ルナマリア「くっそぉ〜!!あたりなさーい!・・・やった!!」
〜爆散するシャトル〜
〜ミネルバ〜
タリア「・・・なんとか最低限のことはできたわね。アーサー、全軍へ通達!わが軍は撤退する!!」
アーサー「了解しました!!全軍へ通達・・・・・・・って、えぇぇえぇっー!!」
オーブ攻防編完 ・・・・・・ドムの活躍の場が作れませんでした。もう一回チャンスがあるので、そのときに作れればと思います
- 228 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 18:57:50
ID:???
- 単発設定小話 「志半ばで・・・」
■ユウナ編
〜拘束され連れて行かれるユウナ〜
ユウナ「・・・なんで・・・なんで僕がこんな目にあわないといけないんだよぉう・・・」
兵士A「なにか言いましたか?」
ユウナ「・・・っち。なぁんでもないよ。・・・パ・・・父さんはどうした?」
兵士B「行方不明ですよ。・・・!おい、やばいぞ。あれっ!」
〜兵士が指差す上空から、被弾したムラサメが墜落してくる〜
兵士A「げっ。に、逃げろぉー!!」
〜蜘蛛の子を散らすように逃げるオーブ兵たち。その場に残されるユウナ〜
ユウナ「え?・・・ちょっ・・お前たち、僕を置いてくなよっ!・・・って、わぁっーー!!」
〜ムラサメの下敷きになったユウナ〜
■レイとマユ
〜ブリッジへ足早に向かうマユとレイ〜
マユ「タリア艦長っ!!・・・なんで!?なんで撤退なんですかっ!!」
レイ「・・・・・・私も今の判断にはちょっと疑問を持ちます」
〜落ち着いた目で二人を眺めるタリア〜
タリア「・・・あのままで敗退で終わると判断したから撤退命令をだしたのよ」
マユ「・・・もうちょっと時間をくれれば!!絶対勝てましたよっ!!」
タリア「・・・勝ったわよ。この戦いはね。あれ以上の戦闘は無駄に兵を失うだけ。そうしたら勝利もなにもないでしょう!」
マユ「勝ったって・・・・・?」
タリア「そうよ。そもそもの目的は八割方達成したのだから勝利といっていいでしょう」
レイ「ジブリールか・・・」
タリア「そう。だから、もうここには用は無いということね。わかったら早く着替えてきなさい。宇宙に戻るわよ」
マユ「・・・・・・っち」
〜来たときと同じように足早にブリッジを立ち去るマユ〜
■ぬこたん(オーブへわたる前に秘書官に預けていたのを覚えていたかな?)
ぬこたん「!!ぬぉぉおぁ〜!」
〜秘書官の腕の中で暴れるぬこたん〜
秘書官「ちょっと。なに?どうしたっていうの?イブリス!?」
ぬこたん「ぬぉ・・・ぬおぉぉ〜」
〜狼の遠吠えのように鳴き続けるぬこたん〜
秘書官「ちょっと、暴れないでよ。もう!・・・ジブリール様が恋しいの!?」
ぬこたん「ぬぉ。・・・ぬぉぉお〜ぬぉ〜」
秘書官「だから暴れないでよ。ジブリール様の身になにかおきたわけじゃあるまいし!」
ぬこたん「ぬぉ〜・・・・・・」
■月面ダイダロス基地
シン「・・・オーブが勝ったのか?」
スティング「おい、シン!エンジンのマッチングテストだってさ!」
シン「ああ、今行く」
スティング「テストが終わったあとに緊急ミーティングだってよ。リー艦長が言ってたぜ」
シン「・・・ふ〜ん。また連合分裂の話じゃないのか?」
完 ・・・・・・次回より「二人のラクス編」。
- 232 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 23:57:52
ID:???
- 単発設定小話 「モニター越しで」二人のラクス編@
〜声明をTV演説で出すカガリ〜
カガリ「んっん・・・ゴホン。えー・・・かくがくしかじかであり、先日のデュランダル議長が発表されていた戦争のない世界、
それは政治に携わるものとしても、一個人としても望むことです。しかし・・・」
〜TVにノイズが走り、ノイズがきえて現れたのはカガリではなくミーアが映っている〜
ミーア「・・・みなさん、私はプラントのラクス・クラインです。・・・あーだこーだ云々・・・・・・」
〜アークエンジェル〜
マリュー「う〜ん・・・ずいぶんとまぁ・・・」
ムウ「目のやり場に困る格好だなぁ?」
マリュー「・・・あなたという人は・・・・・・記憶が完全に戻ってきていなくてもそんなことばかりに!」
ムウ「おいおい、素直に感想言っただけだぜ?」
マリュー「・・・ったく。戻ってきてくれてちょっとはまともになってるかと思いましたが・・・」
ムウ「・・・なっ?以前より20%増しでかっこよくなってるだろ?」
ムウ「・・・こいつはぁ・・・・・・」
〜こめかみを押さえるマリュー〜
〜ミネルバ〜
タリア「・・・・・・ギルバート・・・・・・あなたという人はっ!!」
〜リフレッシュコーナーでたむろってるクルーたち〜
ヨウラン「お?ラクス・クラインがオーブの会見放送をジャックしてるぞ」
ヴィーノ「ああ?・・・本当だ。やっぱオーブのちんくしゃなんかより全然イケてるねぇ」
〜部屋で中継を見ていたマユとルナマリア〜
マユ「!・・・ミーア姉ちゃん!?・・・・・・なんか・・・顔色がよくないなぁ」
ルナマリア「ミーア?・・・って誰よ?どっからどう見てもラクス・クラインじゃない」
〜「しまった!」という顔をするマユ〜
マユ「・・・隠す意味もあんまりないような気もするから・・・・・・ルナ姉ちゃんには教えてあげるわ」
ルナマリア「なんのことぉ?」
マユ「絶対、絶対他の人にはいっちゃ駄目だよ?・・・いまプラントの声明文読んでる人ね・・・ラクス・クラインじゃないの。ミーア・キャンベルっていうのよ」
〜瞬きを繰り返すルナマリア〜
ルナマリア「えっ・・・?ミーア・・・キャンベル?え?・・・でもあの顔、あの髪の色、あの声・・・どっからみてもラクスじゃないの?」
マユ「・・・顔は整形、髪は染めてるのよ。・・・声は・・・・・・地声ね。・・・ミーア姉ちゃんは・・・・・・・私と同じ、オーブ難民よ」
ルナマリア「・・・仮にあれが偽者だとして・・・・・・じゃ、じゃあ本物のラクス・クラインはどこに居るのよ!?」
マユ「・・・・・・それは・・・」
〜マユが口を開きかけたときにまたモニターにノイズが走る〜
ルナマリア「あら、またノイズが・・・・・・!?」
マユ「あ・・・」
〜ノイズがなくなると衣装と髪飾りがさっきと違うピンクの髪の女が映っていた〜
マユ「・・・まさか・・・・・・ルナ姉ちゃ!?」
ルナマリア「・・・・・・ラ、ラクス・・・ク・・・ライン?」
〜モニターに映った女が喋りだす〜
女「彼女の言葉に踊らされてはなりません・・・私はラクス・クラインと申します」
続 ・・・・・・次回「ミーア」二人のラクス編A
- 246 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/08(金) 00:30:20
ID:???
- 単発設定小話 「ミーア」二人のラクス編A
〜本物のラクス登場でおたおたするミーア〜
ミーア「・・・え?・・・ちょっと、なに?・・・本物のラクス・・・クライン?」
タケダ「ゲッ!・・・・・・ホンモンがでてきよったでぇ〜・・・」
〜本物のラクスが淡々とデュランダル批判をしているなか、ミーアの醜態が同時に放送されている〜
デュランダル「・・・まさか・・・・・っくっく・・・ここで出てくるとはね。・・・やるじゃないか、ラクス・クライン。
この場は君にくれてやろうじゃないか。・・・おい!あの醜態をいつまでさらすつもりだ!早く回線を切れ!」
〜デュランダルの放送中止の命令がミーアのいるスタジオに告げられる〜
AD「・・・え、はい、はい。・・・わかりました!・・・・・・タケダさん!放送中止と命令が!」
〜眉間にしわを寄せ真剣な顔をしているタケダ〜
タケダ「・・・放送は続行や!主回線をこっちにもう一度回してもらえまっか?」
AD「え?いや、しかし・・・議長から・・・・・・」
タケダ「お願いやっ!・・・ここがあん娘の正念場や!ホンモンになれれるかどうかの瀬戸際やでぇっ!」
〜ミーアに喋れとジェスチャーを送るタケダ〜
AD「でもですねぇ!・・・ほら、彼女もすっかりあたふたしてるじゃないですかっ!!」
タケダ「うっさい!ええから、はよせんかいっ!んなら5秒後に主回線まわしてやっ!!・・・いくでぇー!!」
AD「あ、あんた・・・鬼かっ!?」
〜本物のラクス・クラインがもっともらしいことをいってる途中、再びモニターにノイズが走る。キューを振るタケダ〜
ミーア「えっと・・・えへへ。・・・もう一人私が出てきてちょっとびっくりしていますが・・・・・・。皆さん、私の言葉も聞いてください。
・・・先ほど私にそっくりな方がおっしゃっていましたが、それはまったく違います。そのような誤った認識、間違った知識で
は真実を図り知ることなどできようもありません。われわれプラントはそのようなことを押し付けたいわけでもなく、まして
や戦争などしたいわけではありません。なのに、なぜ?あの方々は・・・頭ごなしに否定するようなことをおっしゃるので
しょうか?・・・・・・」
〜うつむき押し黙るミーア。ごくりとつばをのみこむタケダ〜
ミーア「・・・なぜ?・・・うっう・・・・・・なんであなたが出てくるの?・・・ねぇ?なんで今頃のこのことしゃしゃりでてくるのよ?
自分の偽者がでてくるのが許せないから?・・・私を笑いものにするためにでてきたの?ねぇ・・・ねぇ・・・なんでっ!
なんで今になってでてくんのよっ、ラクス・クラインっ!!」
〜顔を上げるミーア〜
ミーア「私がなにをしたってゆうのよ!あんたが、あんたがいつまでたっても表に出てこないから。プラントに戻ってこないから
私があんたの代わりをやってあげてたってゆうのにっ!!今頃になってでてくるなんて!!もっと早く出てきていれば、
私なんかよりよっぽど世界の役に立っただろうにっ!もうっ、一体今の今までなにしてたのよ!?衣装の準備?髪の
お手入れ?それともエステにでも行っていたのかしら!?そのピンクの髪、白い肌。私なんかとは全然違う。・・・・・・
偽者の私なんか足元にも及ばないほど素敵なものをもっているとゆうのに!?・・・ねぇ?なにがしたいの?なにをした
いの?そんなに自由に生きていけないのが嫌なの?それとも戦いが好きなの?そうよね、戦いがすきじゃなきゃこんな
戦火を拡大させるような発言なんてできないものね!もうっ本当に・・・本当に腹が立つほどうらやましいわね!
私があなたに近づくためにどんなに努力したきたかわかってんの!?・・・・・・ええ、私は偽者のラクス・クラインよ!
あんたのファンで声がそっくりで歌がちょっと上手いってだけで選ばれた・・・与えられた役割をどんなに苦労してしている
ことか!あんたになんか、わかんないわよね!?・・・ええ、顔は整形してあんたに近づけたんだし、髪だってピンクに染
めてるのよ!?それにこんな露出の高い服なんか着ちゃってさ・・・。そんなときにまさか本物のラクス・クラインがでてく
るなんてね。しかもオーブにいたなんて。・・・私はもともとプラントの住人じゃないってことも知らないんでしょう?私は
先の戦争で両親をなくしてプラントに来たオーブ難民なのよっ!そう・・・私は本物のラクス・クラインじゃない!・・・
私の名前は、ミーア。ミーア・キャンベル!!」
〜ミーアの映像は切れ、モニターにはポカンとした顔のカガリとラクスの顔が映っている〜
続 ・・・・・・二人のラクス編Bへ続く。
- 291 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/09(土) 08:41:58
ID:???
- 単発設定小話 「終わりの始まり」二人のラクス編 終章
〜ミーアが自分の本当の姿を告白し、放送が終了したあとで〜
〜ミネルバ〜
〜自室で放送を見ていたレイ〜
レイ「くっくっく・・・はっはっはぁっ!・・・こいつは傑作だ。自分から破滅の道を選んだか!」
〜艦長室〜
タリア「・・・・・・この娘・・・オーブ難民だったのね」
〜大広間で放送を見ていたその他大勢〜
ヨウラン「あー??ミーア・キャンベル?・・・・・・偽者だって?」
ヴィーノ「ああ・・・確かにそういったな・・・・・・。でも、まぁ・・・なんとなく昔となんか違うなァとは・・・」
ヨウラン「お前も?」
〜マユとルナマリア〜
マユ「・・・・・・自分で名乗った・・・・・・え?」
ルナマリア「ちょっと・・・本当にマユの言ったとおりじゃない!?」
マユ「・・・でも・・・これじゃ・・・・・・」
ルナマリア「でも・・・確かに今頃でてきた本物よりは・・・ミーア?の方が私は好感持てるなぁ」
〜アークエンジェル〜
ムウ「・・・ありゃ。正体、自分で言っちゃったよあの娘・・・」
マリュー「・・・・・・オーブ難民・・・カガリさんたちに影響がなければいいのだけど・・・」
ムウ「影響はあるだろうな・・・まだどちらに傾くかはわからないがな」
マリュー「宇宙にあがるのも早まりそうね・・・・・・」
〜ブリッジを出るマリューとムウ〜
ムウ「・・・そうだな。(・・・・・・嬢ちゃんたちは大丈夫だと思うが・・・横槍が入るとどうかな?)」
マリュー「どうしました?」
ムウ「あ・・・?いや、なんでもない。(・・・横槍をなんとかするのが俺の役目だな・・・・・・シン!)」
〜放送が途切れたザフト側スタジオ〜
ミーア「・・・はっ・・・はは・・・へへへ・・・・・・ふ、ふふふふふっふ・・・・・・っくっくっくっく」
〜その場にしゃがみこみ笑い続けるミーア〜
タケダ「・・・ラクスはん。ようやったで。・・・・・・わてにはあんさんがラクス様なのに何も変わりはありまへんで・・・」
ミーア「・・・・・・タ・・・ケダさん」
〜その頃、ものすっごい形相のデュランダル〜
デュランダル「・・・・・・まったく・・・・・・ふむ。まぁいい、我々は次へ向かうだけだ・・・」
〜席を立つデュランダル〜
〜月面、ダイダロス基地〜
リー「・・・・・・ということだ。我々は再びスタンドアローンで挑むことになる」
シン「・・・ここの防衛はいいんだな?」
リー「われわれの目的は最初からわかりきっているだろう?・・・ここにはここの、我々には我々がなすべき役割がある」
スティング「そういうことだな・・・。シン、俺の演習につきあえよ?」
シン「・・・・・・エグザスに乗れ。あっちの方が練習になるだろう」
スティング「・・・・・・っち・・・わかったよ」
〜会議室を後にするシンとスティング〜
完
- 311 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/10(日) 21:00:10
ID:???
- 単発設定小話 「鎮魂歌@」
〜月面ダイダロス基地、司令部〜
リー「司令、我々はそろそろ出発します。・・・本当にここの防衛にあたらなくていいのですな?」
司令「いまさらなにを言うかと思えば。・・・リー、盟主の命令を読んだろう。我々はもう連合の皮は脱ぎ捨てたはずだ」
リー「そうですが。我々の任務はガーティ・ルーと、お借りするデストロイだけで実行できます。少尉であれば・・・」
司令「・・・ダメだ。ミラージュコロイドで姿を隠せば歩みも遅くせざるをえんだろう。お前たちを守るためにも彼は必要なはず」
リー「ですが・・・」
司令「我々はここを離れられんが、お前たちは自由に動ける。・・・ここに万が一のことがあれば、お前たちがどうにかせねばならん」
リー「・・・ですから少尉を!」
〜椅子から立ち上がりリーに背を向ける司令〜
司令「リー・・・ファントムペインは盟主が何よりも目をかけていた部隊だ。・・・お前たちはただでさえ人員が欠けている。
そんな部隊から大事な戦力を借りることなどできるはずもない。・・・・・・行け。・・・青き清浄なる世界のために」
リー「・・・っく・・・青き清浄なる世界のために。・・・・・・これで・・・お別れです」
〜司令の背中に頭を下げ、退出するリー〜
司令「さて、我々は我々のなすべきことをしようか。・・・・・・諸君!」
〜司令部の壁面が突如スライドし、ダイダロス基地中枢部が姿を現す〜
司令「清く美しい世界を取り戻そうじゃないか。レクイエム起動!目標、プラント首都アプリリウス!!・・・青き清浄なる世界のために!」
〜ワッカの調査結果を聞き、分解に大急ぎのジュール隊〜
ディアッカ「まさかこれが兵器だとはねぇ・・・」
シホ「・・・これだけ大きいと分解にも、移動させるにも時間がかかりますね」
イザーク「つべこべいってないで手を動かせ!何時起動するかわからないんだからなっ!」
ディアッカ「へ〜いへい。しかし・・・ずいぶんと頑丈に作ってあんな、これ」
シホ「ディアッカさん、B区画をお願いできますか?あそこになにか装置の基部があるようです」
ディアッカ「はいよ・・・ん?・・・・・・ここのインゲージランプさっき光ってなかったよな?・・・んんん〜!」
シホ「・・・!?動き出した?」
〜ゆっくりと回転しだし位置を変えだすワッカ〜
ディアッカ「イザーク!!こいつ、動き出してんぞ!!」
イザーク「わかってる!おい!解体を急げ!!・・・各部報告!」
シホ「エネルギー反応・・・月の裏側から?・・・隊長!月面から超弩級のエネルギー反応!!」
イザーク「っくぁー!!MS部隊、そのワッカから離れろぉー!!艦隊射撃用意!!・・・撃てぇー!!」
〜絶叫するイザーク、ワッカから離脱するMS部隊〜
ディアッカ「・・・来るぞ!」
〜ワッカへ艦隊のビームが当たるト同時に、月からの光のスジがワッカの中心部を通過していく〜
〜光のスジはアプリリウスははずすものの、複数のプラントを切り裂いていった〜
〜その頃、思わず立ち上がり怒声を響かせる議長〜
デュランダル「何事だっ!?」
ザフト兵「・・・プラントが複数、月面から突如発射されたビームで落とされたようです!」
デュランダル「ええぃ!緊急招集をかけろ!・・・連合の月面基地、ダイダロスからに決まっている!」
ザフト兵「はっ!了解いたしました!」
〜机に握りこぶしをぶつける議長〜
デュランダル「ええいっ!忌々しい!!・・・主人がいなくなっても同じかっ、亡霊どもがっ!」
続 ・・・・・・「鎮魂歌A」へ続く。
- 313 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/12(火) 00:13:42
ID:???
- 単発設定小話 「鎮魂歌A」
〜プラントが破壊されたことを報じられた会議中のカガリたち〜
カガリ「・・・プラントが・・・・・・そんな・・・」
マリュー「・・・一体どこから?」
〜ざわつく会議室に一声が発せられる〜
ムウ「月の裏側さ。・・・いや表といったほうがいいのかな?」
ラクス「月面から・・・ですか?」
ムウ「そうだ。月面ダイダロス基地・・・連合の重要拠点のひとつさ。まぁ連合とはいっても、実質はブルーコスモスの本拠地だけど」
マリュー「ブルーコスモス・・・しかし、盟主のロード・ジブリールは先日の戦いで死んだはずでは?」
ムウ「盟主の死なんてあまり関係ないさ。連合にロゴス・・・俺自身もうっかりしていたが、やつらにとってはそれは単なる隠れ蓑にすぎん。
やっかいな連中をザフトもそしてオーブも本気にさせちまったみたいだなぁ」
カガリ「今まで本気じゃなかったっていうのか?」
ムウ「・・・思想はともかく、ブルーコスモスの本質はテロだ。奴らは恐れないし自分の命を犠牲にすることもいとわない連中だぜ。月の連中もいまさら
結果はわかってるはずさ。・・・けれどやめるわけにはいかない。・・・なぜなら」
カガリ「なぜなら?」
ムウ「青き清浄なる世界のために。・・・この言葉に尽きる」
〜ムウの言葉に静まる一同〜
マリュー「・・・宇宙へあがるのをもっと早めねばなりませんか?」
カガリ「うん、そうだな。準備を急がせよう。・・・わたしも宇宙へあがりたいのだけど・・・」
キラ「カガリ・・・」
カガリ「わかってる。私の命は私だけのものじゃないっていうのもな。・・・だから私は宇宙へは行かない」
キラ「うん。カガリはオーブで僕たちが帰ってこれる場所をしっかりと守ってもらわないと」
カガリ「まかせとけって。・・・だから私のアカツキは・・・・・・」
ムウ「俺が預からせてもらおうか。・・・信用してもらえるのならだけど」
カガリ「・・・信用しているさ。まぁ体裁はラミアス艦長を後見人させてもらうけどな」
ムウ「・・・・・・なんか納得いかんが・・・いいだろう」
カガリ「ん、じゃ会議はこの辺で。みんな準備を急いでくれ」
〜解散する会議〜
キラ「ムウさん!・・・まさかなにかを償おうなんて考えてないでしょうね!?」
ムウ「!・・・・・・まさか。ザフトも月の連中もぶっ飛ばして必ず勝ちをもぎ取ってやるぜ!」
キラ「でも、ネオ・ロアノークのときの部下がまだ生きているのでしょう?」
ムウ「ああ、わかってる。リーにスティング、そしてシン。みんな俺の大切な部下だった連中さ」
キラ「・・・一人でいくなんていわないですよね?」
ムウ「・・・・・・客観的にみればネオ・ロアノークのしてきたことはムウ・ラ・フラガには責任がないのかもしれない。けどな、俺にはそんなことは到底納得
できない。心のどこかでいまだに迷っているのさ。このままお前たちの仲間でいるべきか、それともネオ・ロアノークに戻るべきなのか・・・・・・。
お前たちには迷惑をかけたくはない。・・・・・・嬢ちゃんたちには内緒だぞ?」
キラ「迷惑だなんて・・・。ムウさん、ザフトのマユ・アスカという少女を知っていますか?」
ムウ「・・・知ってるもなにも、シンの妹さんだろ?」
キラ「前の戦いで僕は・・・アスランと殺し合いをしてしまいました。それでも十分悲しい出来事なのに・・・兄妹が敵同士になって戦うなんて・・・。僕は・・・僕は・・・・・・・」
ムウ「両方助けたいって?・・・・・・キラ、お前のその優しさは大事だけど、二兎追うもの一兎も得ずってな。妹のほうは
直接戦ったことないからわからんが、シンはお前やアスランでも簡単にはやられてくれないぞ?」
キラ「それでも・・・僕はでき限り殺し合いはさせたくない」
ムウ「そうか・・・・・・でも忘れないでくれ。お前だってカガリ同様にお前の命はもうお前だけのものじゃないんだぜ?」
キラ「えっ?」
ムウ「この後に及んでまた戦後は隠遁生活しようって考えてるんじゃないだろうな?そんなことは・・・もう許しちゃもらえんよ」
続 ・・・・・・「鎮魂歌B」へ続く
- 337 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 00:29:49
ID:???
- 単発設定小話 「鎮魂歌B」
〜再び宇宙、月に集結するザフト軍〜
アーサー「艦長!敵、増加してます。・・・デストロイ5機、ウインダム数十機他多数!」
タリア「よくもまぁこんなに浄化活動家がいたわね・・・」
アビー「・・・本部より通信。ふたまるまるまる時、艦隊一斉射撃!本艦が初発をとれとのことです」
タリア「そう・・・アビー、秒読み開始。全艦へ回線オープン。・・・こちらミネルバ、MS部隊発進準備、艦隊射撃後一気に駆け抜けなさい!」
アビー「了解・・・秒読み開始します。・・・・・・30秒前・・・20秒前・・・10秒前・・・54321」
タリア「ブルーコスモスを蹂躙せよ!!」
〜ザフト艦隊から一斉射撃が行われ、月面に開戦の光が走る〜
〜一斉射撃を受けるプルーコスモス陣営〜
司令「うむうむ・・・きゃつらも気合が入っておるな。デストロイ全機、返信してやれ!・・・レクイエムは?」
兵士A「エネルギー充填30%。・・・マルチポイントであれば2回連射できますよ」
〜得意げな顔をする兵士A〜
司令「はは・・・いい顔だ。よし、マルチポイント用意。15秒間隔で連射。その後は充填50%でいいぞ」
兵士A「・・・50%ですか?」
司令「こっちは威嚇だけでいい。・・・オーブへ照準しろ。盟主を見殺しにした裏切り者へお見舞いしてやれ」
兵士「はっ!・・・マルチポイント発射します!」
〜地中から複数の光の筋が立ち上り、月面にで折れ曲がってザフト艦隊へ向けて光が流れてゆく〜
〜ミネルバ〜
アーサー「!!艦長!レクイエムより反撃来ます!!」
タリア「あんな小回りもできるなんてね!回避運動!・・・艦隊散開、MS部隊を援護しなさい!」
〜回避運動をし、散らばるザフト艦隊。爆散する数機のナスカ級やらの戦艦〜
〜MS部隊〜
レイ「・・・マユ。デストロイをさっさと落とすぞ。雑魚にかまうな。ルナマリア!」
ルナマリア「わかってる。そっちは任せたわよ。私はコントロール室を制圧してくるわ」
マユ「うん!ルナ姉ちゃん、気をつけて!」
ルナマリア「まかせてよ!インパスルにもだいぶ慣れてきたからね!」
〜デストロイへまっすぐ向かうレジェンドとデスティニー。レクイエム発射口に近づくインパルス〜
〜開戦前にダイダロス基地から発進していたガーティ・ルー〜
スティング「・・・こっちは総力戦だな」
シン「ああ。落ちるのも時間の問題だな。・・・レクイエムそのものをザフトは狙っていないな」
スティング「・・・だな。あいつら乗っ取るつもりか」
シン「そりゃそうだろう・・・あんだけの威力見せられちゃな。デュランダルって奴も腹黒そうだしな。真面目に平和のことなんか考えちゃいないさ」
スティング「っくっく・・・じゃお前は平和なんてこと考えてんのかよ!?シン」
シン「まさか?・・・そんな先のことを俺たちが考えられるはずもないだろう?」
スティング「はは・・・そうだな。俺たちは一寸先のことで手一杯だな」
シン「そういうこった。・・・おら、訓練つきあってやっからもう行こうぜ」
スティング「はいはい」
〜MSデッキへ歩いていくシンとスティング〜
続 ・・・・・・「鎮魂歌C」へ続く。
- 343 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 01:14:57
ID:???
- 単発設定小話 「鎮魂歌C」
〜ブルーコスモスを圧倒するザフト軍〜
マユ「っつ・・・たぁー!レイ!ロケットパンチがそっちにいったわよ!」
レイ「わかってる。・・・<キュピィーン>ハァーッ!!」
〜レジェンドの援護を受け、デストロイを切り裂いていくデスティニー〜
〜司令部〜
デュランダル「うん・・・そうか。なるべく残しておいてくれよ。ああ、よろしく」
サラ「乗っ取るおつもりですか?」
デュランダル「ああ、あれは使えそうだからね。・・・さすがにこの要塞のネオジェネシスでも地上照射は難しいからね」
サラ「・・・いただきました新型MSの試験は滞りなく完了いたしましたわ」
デュランダル「アスランがフリーダムを回収してくれたおかげだね。安く済んだよ」
サラ「・・・・・・月面へは行かなくても?」
デュランダル「無用に混乱させたくないからね。ああ、そうだ。ダイダロスを制圧した後にラクス嬢をコペルニクスへ連れて行ってほしいのだがね」
サラ「コペルニクスですか?」
デュランダル「この戦争が終わるまで安全なところで過ごしていただこうと思ってね」
サラ「・・・了解、しました」
〜静かに答えるサラ〜
〜ダイダロス基地〜
司令「充填率は!?」
兵士A「48・・・49・・・50%いきましたっ!!」
司令「よし、ゲシュマイディッヒ・パンツァーの準備は完了しておるな?」
兵士A「はい!問題ありません」
司令「・・・目標、オーブ首都オロファト!・・・照射!!」
〜再び光を放つレクイエム〜
ルナマリア「!!しまった!間に合わない!?」
タリア「2発目っ!・・・・・・軌道が地球に向いている?」
〜レクイエムの光は青く光る地球へ刺さってゆく〜
〜ヤラファス島が天空からの光の刃で切り裂かれる〜
カガリ「空からだと!?ええい!一体どうなってる!?」
側近A「・・・月面からの攻撃のようです!」
カガリ「・・・月からだって!?」
〜宇宙へ向かい発射していたアークエンジェル〜
マリュー「あの光・・・」
ムウ「上昇中にしゃべんなよ?舌かむぜ」
キラ「!オーブが!!」
〜そのまま成層圏を突き抜けるアークエンジェル〜
〜ダイダロス基地、外郭〜
ザフト兵A「突入準備、完了しました!」
隊長「よし、合図で突入開始!敵を見たらためらわずに撃て!捕獲しようなんて考えるなよ!」
ザフト兵B「了解!」
隊長「突入!!・・・MS部隊なんかに手間かけさせるんじゃねえぞ!!」
〜ダイダロス基地に突入し白兵戦を仕掛けるザフト軍〜
続 ・・・・・・「鎮魂歌D」へ続く。
- 346 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 13:40:02
ID:???
- 単発設定小話 「鎮魂歌D」
〜白兵戦にもつれ込むダイダロス基地〜
ブルコス兵A「うぉあー!!うす汚い生き物がっ!!」
ザフト兵「たく、これだから馬鹿なナチュラルに塗る薬はないっていってんだよ!!」
〜銃撃戦はもちろん、ナイフやオノでの戦闘も行われている〜
〜ダイダロス中枢部〜
ブルコス兵B「敵、基地内部へ侵入!現在、AからD、UからWブロックにて戦闘が行われているようです!」
司令「ちぃっ!思っていたよりすばやいな。・・・レクイエム充填率は?」
ブルコス兵C「充填30%。フル充填まであと20分はかかります!」
司令「10分か・・・それまでここに侵入させるなよ!目標準備、今度こそ落としてくれる!!目標、プラント首都プリリウス!」
〜レクイエム発射口にたどり着くインパルス〜
ルナマリア「結構無防備なのね?・・・戦力を全部だしちゃってるからかしら?・・・っと、あれがコントロールルームね」
タリア「ルナマリア!聞こえて?」
ルナマリア「!?・・・艦長。はい、聞こえています」
タリア「3射目がくるわよ。急いで!」
ルナマリア「了解!・・・あ、やばい!」
〜発射口を覗き込むインパルス。発射口からは光が漏れ出している〜
ルナマリア「もうプラントは破壊させないわよ!ええいっ!!」
〜レクイエム発射口内のコントロールルームと思われるところを破壊してゆくインパルス〜
ルナマリア「これでどう!?・・・光が収束していく・・・・・・OKかしら!?」
〜ダイダロス基地中枢部〜
ブルコス兵士D「制御室が破壊されました!・・・バックアップに切り替えます!・・・10分ロスがでます!!」
司令「っく・・・発射口側まで敵のMSが来ているのか?ん・・・もういい。全員、白兵戦装備!一匹でも多く清浄なる世界へ導いてやるのだ!!」
兵士全員「了解っ!」
〜兵士全員が席を離れ、銃やナイフを手に持ち白兵戦に備えるブルコス兵〜
司令「こんなことなら自爆装置でもつけて置けばよかったかな?」
ブルコス兵D「はは、そうですね。自爆は奴らの十八番ですが、まぁ理由はあったわけですねぇ・・・」
司令「まったくだ。そんな野蛮なことをよく考え付いたもんだと思ってたんだがな。」
ブルコス兵E「司令。準備完了しました」
司令「・・・諸君。ここにいる我々はここで散るが、ブルーコスモスの命題が散るわけではない。・・・浄化活動を少しでも我々で進める。・・・後は次の者へバトンタッチすることとしよう」
ブルコス兵達「ハッ!」
司令「・・・青き清浄なる世界のために!!」
〜中枢部の入り口が破られスモーク弾が打ち込まれる〜
司令「汚れた奴らを浄化するのだっ!!」
〜続々と侵入してくるザフト兵、抵抗するブルコス兵〜
〜凄惨な戦闘が繰り広げられ、ついにダイダロス基地はザフトに奪取された〜
完 ・・・・・・次回より「真実の歌編」
念のため、今回「差別」的な表現が含まれておりますが、作品の背景上必要な表現として使用いたしました。
近い未来にコーディネイターのような人間が実際に誕生しても筆者はこのような「差別」はしないと述べておきます。
- 7 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 00:09:32
ID:???
- 単発設定小話 「Existence」真実の歌編@
〜月面都市コペルニクス行きのシャトル〜
ミーア「・・・・・・久しぶりですね、サラさん」
サラ「そうね・・・あの放送ね、ビデオで見せてもらったわ。あんな啖呵切っちゃって・・・・・・」
ミーア「そう・・・ですよね」
サラ「まったくよ!・・・何も考えていなかったんでしょう?な〜んかラクス・クラインへの不満大爆発って感じかしらね」
ミーア「・・・・・・」
サラ「でもね、あんたあの時一番イイ顔してた。ライブのときの歌に夢中な時も結構イイ顔してるけど、あれはそれ以上ね」
ミーア「・・・でも・・・この顔は作り物。ラクス・クラインの偽者の顔でしかないんですよ。そんな偽者がイイ顔だなんて!?」
サラ「確かにその顔はラクス・クラインを模倣したものだけど、心はどうやったってラクス・クラインにはなれない。そんなこと
わかってるでしょう。・・・まぁ、世間の人たちはあんたが偽者だなんて気づいていなかったわけだしラクス・クラインで
しかなかったけれど、私とタケダチーフはあなたが本物のラクス・クラインでないことを知っているし、もともとの顔も
知っているわ」
ミーア「っつ・・・そんなもの!」
サラ「・・・まだわからないの?私とタケダチーフは少なくともあなたが本物ラクス・クラインとは絶対に思えないのよ!?
レコーディングしていても、スチールを取っていても、慰問をしていてもミーア・キャンベルがどこかに垣間見えてしまう。
あなたの真剣な顔、嬉しそうな顔、悩んでいる顔。端々にラクス・クラインじゃなくてミーア・キャンベルとして充実した
表情がわかるのよ」
ミーア「・・・私やっぱりラクス様にはなれないんですね」
サラ「名前なんて所詮は記号でしかないのよ」
ミーア「記号ですか?」
サラ「そう、記号。たとえミーアという名前じゃなかったとしてもあんたがあんたであることにかわりはない」
ミーア「私が私・・・・・・」
サラ「・・・・・・他人に近づくことはできてもけしてその人そのものにはなれない。それに早く気づくべきだったわね?」
ミーア「・・・そうですね。私はどこまでいっても私から離れることはできないんですね」
サラ「それを受け入れられればあんたはもう一度やり直せるわ。あんだけ人々を熱狂させたんだもの」
ミーア「でもプラントにもオーブにも・・・もう戻れない」
サラ「それは思い違い。その気になれば人間はどこでも生きていけるわよ・・・」
ミーア「・・・ふふ・・・そうですよね」
〜「にかっ」と笑うサラ、微笑するミーア〜
サラ「さて・・・これでお説教はおしまい。奥で休んでるわ。なにかあったら起こしてちょうだい」
ミーア「ええ、わかりました」
〜奥の席へ移るサラ。サラが奥の席に座ったのを確認し、窓の外で瞬く星に目をやるミーア〜
ミーア「・・・私は私・・・か・・・・・・そう、私はラクス・クラインの役を演じていただけ・・・・・・」
〜奥の席でくつろぐサラ〜
サラ「・・・・・・はぁ・・・人を元気付けるって疲れるのね。・・・あんなこと言うの初めてだわ」
〜熱いコーヒーに口をつけ、モバイル立ち上げるサラ〜
サラ「・・・・・・あら、デスティニーがエモーショナルシステムを起動させたのね。・・・ふうん」
〜モバイルのモニターには黒いバックに白い文字がびっしりと埋まっている〜
サラ「SEEDを持つもの・・・か・・・・・・」
〜窓の外を眺め物思いにふけるサラ〜
サラ「・・・私とハイネにはなかったもの。・・・・・・あなたにはその意味がわかって?」
続 ・・・・・・真実の歌編Aへ続く
- 12 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 21:15:14
ID:???
- 単発設定小話 「偽りの休日」真実の歌編A
〜コペルニクスに到着するミーアたち〜
タケダ「おぉ〜まっとったでぇ。久しぶりでんな、サラはん」
サラ「・・・宿泊先の手配は?」
タケダ「滞りなく。静かに過ごせるところを探しましたで。・・・はよいきましょ」
ミーア「タケダさん、ごめんなさい。私・・・タケダさんにまで迷惑かけてしまって・・・」
タケダ「なにゆうてまんねん。そんなもん気にしとったらいけまへんて。ささ、はよう車にのりなはれ」
ミーア「・・・ありがとう」
〜タケダにエスコートされ車に乗り込むミーア〜
サラ「先に行っててくださいな。私は日用品を買い込んでくるわ」
タケダ「あいさ。ほな頼みまっせ。・・・さ、いきましょか」
〜サラを残し車は出発していく〜
〜コペルニクスに滞在していたアークエンジェルから買い出しに出かけているキラたち(暇なやつらだ)〜
キラ「・・・ねぇまだ買い物するの?・・・・・・頼まれたものって全部買ったんじゃないの?」
ラクス「ふふ・・・たまには息を抜かないといけませんわよ、キラ?」
メイリン「そうですよ、キラさん。私ちゃんと素敵なお店をリストアップしてきたんですから!」
アスラン「・・・・・・メイリン」
〜軽くうなだれるアスラン〜
〜宿泊先で荷物を整理しているミーア〜
ミーア「・・・私・・・なにやってんだろう?・・・・・・こんなところに隠れててさ・・・」
タケダ「まぁ・・・息抜きやと思って少しやすんどこうや。・・・・・・わてはあんさんを立派な歌手に育てなあかんさかいに」
ミーア「タケダさん・・・私・・・・・・!?な、何!?」
タケダ「うぉっ!あ、あんたら一体何者やっ!?」
〜黒服の男たちがミーアの部屋に押し入る〜
黒服A「・・・ミーア・キャンベルだな?」
ミーア「あ・・・あの・・・・・・」
タケダ「あんたらなんやねん!?・・・どうして・・・ぐはっ!」
〜殴られて床に突っ伏すタケダ〜
黒服B「おい、この変なイントネーションの奴をくくっとけ!」
黒服A「・・・あまり暴力は振るいたくないんですがね。・・・タケダさん、あんたラクス様のマネージャーはクビだよ」
〜ロープにくくられるタケダにけりをいれる黒服A〜
タケダ「んなっ!?・・・こ、この娘はっ!!っぐがっ・・・!」
〜猿轡までさせられ、奥の部屋に放り込まれるタケダ〜
〜ミーアを囲む黒服たち〜
黒服B「・・・ラクス様。さぁ私たちと一緒に行きましょう。あなたにはまだまだ活躍できるステージが待っている」
黒服A「我々はデュランダル議長の使いです。議長は、まだあなたの力を必要としているのです」
ミーア「・・・デュランダル議長が?なら、なぜタケダさんを!?」
黒服A「申し訳ありません。少々手違いがあったようで、タケダが勝手に休暇にしてしまったようですね」
ミーア「タケダさんが?」
黒服A「まったく油断もできませんよ。あの男、ラクス様でもう一儲けと考えていたんですよ」
黒服B「さぁ、いきましょう」
〜ミーアに手を差し伸ばす黒服B〜
ミーア「・・・・・・はい」
続 ・・・・・・真実の歌編Bへ続く。
- 15 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 22:44:19
ID:???
- 単発設定小話 「Resolution」真実の歌編B
〜黒服に連れられ、車で移動するミーア〜
黒服A「ラクス様。次の慰問先へ向かう前にやっていただきたいことがあるのですが・・・?」
ミーア「・・・何をすれば・・・いいのですか?」
〜困惑するミーアの膝の上に拳銃を置く、黒服B〜
ミーア「!?・・・これは?」
黒服A「ふふん・・・誤解しないでください。あくまで護身用です。・・・・・・さて、やっていただきたいことなのですが」
ミーア「護身用って!?・・・・・・な、何?わた、私に何をさせたいのよ!?銃の使い方なんて・・・知らない」
黒服B「それは後でご説明差し上げます」
黒服A「で、今この町にオーブのラクス・クラインが来ているのですよ。彼女を誘いだして欲しいのです」
ミーア「・・・ラクス・・・クラインが?」
黒服A「そうそう、アスラン・ザラもいるそうですよ。・・・許婚にお会いしたいでしょう?」
ミーア「い・・・嫌!私、アスランに会わせる顔なんて無い!・・・ラクス様にも会うなんて!・・・!?」
〜ミーアの眉間に銃口を突きつける、黒服B。声のトーンを落とす、黒服A〜
黒服A「わかってないですね。・・・思い上がるのもいい加減にしろ。誰のおかげで夢が叶えられたと思っているんだ!?」
ミーア「っひ!・・・」
〜がたがたと震えるミーア〜
黒服A「オーブ難民である貴様があんな生活が遅れたのは誰のおかげかわかってんのか!?」
ミーア「・・・ひぃ・・・ごめ、ごめんなさい・・・。すいません、し、従いますから・・・こ、ころ、殺さないで・・・・・・」
黒服A「ふむ・・・ご理解いただけたようで安心いたしました。・・・・・・ではこれからセントラルパークまでお送りいたします」
〜ブティックで着せ替えショーをしているお気楽な人たち〜
ラクス「キラ!これはどうですか?・・・似合いますかしら?」
キラ「え・・・うん。やっぱりラクスはなにを着ても似合うね」
〜若干引き気味に返答するキラ〜
ラクス「・・・・・・メイリンさん。キラはこの服がお嫌いなようですわ。今度はワンピースがよろしいかしら?」
キラ「えっ!?・・・いや・・・あの、その服・・・とっても似合っているよ?」
ラクス「・・・本当にそう思っていらっしゃいますの?」
キラ「ええ・・・はい・・・」
〜そんなことをやっているところにピンクのハロが彼らに近づく〜
ハロ「Hello!Hello!」
キラ「・・・これは?」
アスラン「ミーアのハロ!?なぜこんなところに?」
〜口をあけメモを取らせるハロ〜
ハロ「Are you
OK?」
キラ「アスラン!・・・なんて書いてあるの!?」
アスラン「・・・ミーアからの伝言だ・・・『助けて欲しい。セントラルパーク円形劇場で待つ』だってさ」
メイリン「・・・すごく罠なにおいがしますね」
ラクス「・・・罠かもしれませんが・・・いってみましょう。キラ、アスラン」
キラ「そうだね。アスランは彼女のことを知っているんだよね?」
アスラン「ああ。・・・あんなことをしでかしたんだ。議長が彼女をそのままにしとくとは思えないしな・・・行こう」
〜セントラルパークへ向かうキラとアスランとラクスとメイリン〜
続 ・・・・・・真実の歌編Cへ続く。
- 19 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 05:20:58
ID:???
- 単発設定小話 「落日」真実の歌編C
〜買い物を終え、ミーアの滞在先へ向かうサラ〜
サラ「・・・・・・戻ったわ・・・よ?・・・・・・!!なっ!?」
〜あまりにも動きすぎな部屋の空気の流れに顔を曇らせるサラ〜
サラ「ミーア!!・・・タケダ!!・・・っちょっと・・・・・・」
〜奥の部屋のドアを開けた先にロープで縛り上げられているタケダが地面に転がっている〜
タケダ「んーっ!・・・んなぅん!っむ・・・ぬぬぬっん!」
サラ「・・・っちょっと!大丈夫なの?一体なにがあったのよ?・・・ミーアは!?」
〜タケダの猿轡をはずし、身体のロープを解く〜
タケダ「ぷはっ!・・・はぁーはぁー。ふぅぅい・・・た、大変や!サラはんっ!」
サラ「何があったのよ!?」
タケダ「ミーアが、ミーアはんがさらわれて・・・いや、ミーアはんが危ないでぇ!!」
サラ「ミーアが危ない?・・・なにがあったか説明できる!?」
タケダ「あー・・・ちょ、すんまへん。いきなり黒服の奴らが押し入ってきて・・・ミーアはんをさらってもうたんや!」
サラ「黒服?」
タケダ「ええ、議長の使いやいいましてなァ。ミーアはんに『あなたにはまだ活躍できるステージがある』とかなんとかと・・・」
サラ「議長の使い・・・・・・たぶん・・・それは本当に議長の使いだわ」
タケダ「なんやて!?・・・んなあほな。なんで議長が・・・・・・」
サラ「・・・今は説明している時間が惜しいわ。・・・ミーアの居場所はわかる?」
タケダ「ああ・・・どこへ行くとかはいってまへんでしたが・・・ミーアはんに発信機をつけておきましたさかいに・・・」
〜よろよろと歩き、自分のセカンドバックから手鏡のようなものを取り出すタケダ〜
タケダ「ああ・・・みてみぃ・・・ここに今居るはずやで」
〜覗き込むサラ。光の点が映し出されているコペルニクスの地図の上に光っている〜
サラ「・・・ここは?」
タケダ「ここはセントラルパークやな。・・・でもなんでこんなところに立ち止まっているんやろか?」
サラ「セントラルパークね・・・・・・わかった。あなたはここで待っていなさい。・・・私が迎えにいってきます」
タケダ「わてもいきまっせ!」
サラ「ダメよ、足手まといなだけだわ。私だけでいい。・・・・・・必ず取り戻してきてあげるから」
タケダ「・・・・・・ほな、わてはここで待ってます。ミーアはんを何事も無かったかのようにもういっぺん迎えて差し上げましょ」
サラ「ええ・・・。車とかの用意は?」
タケダ「車はまだ用意してまへんねん。・・・スクーターなら外に止めてありまっせ!」
サラ「わかった、使わせてもらうわよ」
〜タケダから受信機とスクーターの鍵を受け取るサラ〜
タケダ「必ず、ミーアはんを連れてきてな!」
サラ「・・・ええ」
〜部屋を出て、スクーターにまたがりエンジンをかけるサラ〜
サラ「っつ・・・いまどきミントかよ!?教習所じゃあるまいし!・・・せめてTodayにぐらい乗りなさいよ・・・・・・」
〜スクーターに文句をいい、猛スピードで飛び出すサラ〜
サラ「・・・デュランダル議長・・・・・・いくらなんでもこれは無茶でしょうに・・・・・・」
〜セントラルパークへ向かうサラ〜
〜その頃にミーア〜
ミーア「・・・ここで・・・待っていればいいんですね?」
〜セントラルパークの円形劇場の中央でラクス・クラインらを待つミーア〜
続 ・・・・・・真実の歌編Dへ続く。