ルーズベルトの戦争犯罪
 



    

    米B29の無差別焼夷弾爆撃による惨状






真珠湾攻撃の航空艦隊参謀として著名な源田実氏は、戦後、
初代自衛隊航空総司令、第3代航空幕僚長を務め、参議院議員にもなった。

この源田実氏の強力な推薦で、自民党政府は無差別焼夷弾爆撃
日本の主要都市を廃墟にし、数十万人の民間人を焼き殺した
カーチス・ルメイ米空軍大将に日本最高の勲一等旭日大綬章を贈っている。
昭和天皇は、ルメイ氏に対する勲章の親授を、断乎、拒否された。当然である。


  
   
   2012年3月18日夜放送

ビリー・ワイルダー監督が1970年に製作した米国映画『シャーロック・ホームズの冒険』の
終盤に、英国海軍が秘密裡に開発していた潜水艦を英国の女王陛下が視察する場面がある。

開発責任者(シャーロック・ホームズの兄)から、「この潜水艦は、水中から、無警告で、
魚雷を発射し、敵艦を一発で撃沈できる」との説明を聞いて、女王陛下は激怒し
直ちに開発を止め、試作艦を廃棄せよと命じる。

山本五十六や、ルーズベルト大統領、ルメイ空軍司令官に見せたい場面である。



   

参考サイト:平間洋一 戦史・戦略・安全保障研究室

幕末、長州藩は1864年8月に、英・仏・米・蘭の四か国連合艦隊17隻に
下関砲台を砲撃され、占拠されて、圧倒的な欧米の軍事力を実感した。

ちなみに、この時、四か国連合艦隊のキューパー司令官は
下関市街地は砲撃しなかった。
前年の薩英戦争時の議会の市街地砲撃非難を忘れてはいなかったようである。



      









本書は、
スティネット氏の『真珠湾の真実−ルーズベルト欺瞞の日々』
は、
トリック本であり、スティネット氏の著書こそ「欺瞞そのもの」であると断定している。
スティネット氏のトリックを詳細に解明したとしている。

本書は、結論として、
ルーズベルト大統領は「真珠湾奇襲攻撃を事前に察知していなかった」

明確に断定している。

筆者は、
スティネット氏の著書と、中西輝政京都大学教授の意見が正しいと思っている。


著名な昭和史の研究者である秦郁彦教授、海上自衛隊の要職を歴任された
左近充尚敏元海将、須藤眞志京都産業大学教授、日本におけるドキュメンタリー・
ドラマの創始者として著名な、かつ15年以上にわたり調査を重ね、『真珠湾奇襲 
ルーズベルトは知っていたか』を書かれた、プロデューサ−でかつ研究者である
今野勉氏の方々の意見に、僭越ながら、筆者は賛同できない。

筆者が4氏の意見に賛同できない理由は次の4点である。
@
米国国民の国民感情と米国の政治構造についての洞察が欠けている。
従って、真珠湾奇襲攻撃以前に、なぜ、ルーズベルト大統領が対独参戦を
決断できなかったのかの洞察が欠けている。
A
1941年12月の日米開戦の時点で、日本海軍は艦隊型空母を9隻、各種航空機を
1,395機保有していた。熟練パイロットの人数は5,537人に達していた。
当時の日本の機動艦隊は、山本五十六が主導して、膨大な海軍軍事予算を注ぎ込んで、
約10年の歳月をかけてつくりあげたものである。比肩するものはなく、世界最強であった。
この事実の分析がなされていない。
B
執筆者たちは、一様に、日本海軍の無電封止は完璧であったと繰り返し強調している。
しかし、無電封止が完璧であったか、破られたかの、いずれにせよ、
平穏無事な時代ではなく、日米間が極度の緊張関係にあった状況下で、
11月26日午前6時(日本時間)から12月8日(日本時間)までの13日間、
空母6隻、戦艦2隻、巡洋艦3隻、駆逐艦9隻、給油艦7隻の合計27隻から成る
大艦隊(秋元健治・真珠湾攻撃全記録・現代書館)の航行が、北まわりコースを取ったにせよ、
まったく米国に気づかれなかったということはあり得ない。

佐々木譲氏の『エトロフ発緊急電』(新潮社1989年10月発行)に描かれている
主人公のみならず、複数の在日米国スパイは南雲機動艦隊の択捉島の単冠湾
(ヒトカップわん出航の事実を、それぞれの組織の責任者に報告している。

今野勉氏の『真珠湾奇襲 ルーズベルトは知っていたか』や、日米で多数発売された
多くの【真珠湾奇襲攻撃】本は、英国からも、オランダからも、米国の各種機関からも、
日本の大艦隊が北太平洋を東へ航行しているとの情報がFBIへ送られた事実について
触れている。情報がルーズベルト大統領に知らされたという事実にも触れている。

しかし、
「米国の対独参戦がなければ、英国は敗北・滅亡して、
欧州大陸は、
「ユダヤ人皆殺し」を叫び、実行している
ヒトラーが支配することになる

心底から信じていたルーズベルト大統領の、

ヒトラーを打倒するために、
「真珠湾停泊の太平洋艦隊の将兵は見殺しにする」という決意は
いささかも揺らがなかった。

マーシャル陸軍参謀総長、スターク海軍作戦部長は、
フィリピン、太平洋各島、ハワイなどの現地の米国陸海軍の司令官たちに、
日米間の険悪な状況を知らせ、戦争勃発の可能性を知らせていた。

しかし、米国陸海軍が戦争の火蓋を切ってはならない。
米陸海軍の方から戦争を仕掛けてはならないと再三、命令していた。

米陸海軍は、あくまでも、受け身の立場を厳守し、
日本が奇襲攻撃を行い、米国国民を殺傷したならば、やむを得ず、
自衛のために戦争をせざるを得ないとの立場を明確にしていた。従って、
日本が奇襲攻撃を行うことも、死傷者が出ることも、十分、予想していた。

しかし、山本五十六連合艦隊司令長官の真珠湾奇襲攻撃による
将兵の死傷者数あまりにも多数であったことは
ルーズベルト大統領、マーシャル陸軍参謀総長、スターク海軍作戦部長の
予想を遙かに超えるものであった。
C
山本五十六は、「最後の最後まで、日米開戦に反対していた」、「誰よりも日米開戦に
反対していた男」という【山本五十六神話】の観点で書かれているが、
この【山本五十六神話】は、米国国民の目から見れば、ナンセンスそのものである。

奇襲攻撃はモラルのない男の卑劣・卑怯な犯罪と認識していた米国国民の目には、
真珠湾のみならず、東南アジア全域と太平洋の島々に対する奇襲攻撃を命令した
山本五十六は、「平気でウソをつく男」としか映っていない。



You Tube:Pearl Harbour - The Japanese Attack 1/3

筆者注:米国では、真珠湾奇襲攻撃を取り上げた映像作品が数多く製作された。
     視聴者の感情を大きく揺さぶるため、事実とは異なる場面も多い。
     この点は、
中国で数多く製作される反日映像作品と同様である。!!!!!!



   



出典:上記:
『太平洋戦争の研究−こうすれば日本は勝っていた』 
第386頁・第387頁
訳者(左近充尚敏(さこんじょう なおとし))あとがき抜粋

冒頭に述べたように、本書の原題は『勝利の旭日旗(Rising Sun Victorious)』だが、
それでは実際に日本が勝つということがあり得たのだろうか。

たいていの章で、日本が有利になったところで休戦や協定が成立しているが、
現実には日本の和平交渉申し入れをアメリカが受け入れることはなかったであろう。

シンガポール陥落のころ講和を申し入れるべきだったという意見を耳にするが、
アメリカが受けることは絶対になかったということができる。

彼らは対日戦に突入して以来、一貫して徹底的に日本を打倒するという決意の下に
戦争したのであって、それが揺らぐことはなかった。

第五章はミッドウェーの敗北などを扱っているが、末尾の「実際には……」には
次のような、もっともと思われる記述がある。

最終的な結論としてアメリカのミッドウェーにおける敗北は、米軍と国民の士気に
対する大きな打撃だったと言えるであろうが、アメリカの基本的な強さには
影響しなかったであろうことは確かである。……

日本との停戦には決して同意しなかったであろう。

ミッドウェイその他の敗北に対する米国民の反応についての日本の指導部の分析は
すべてまちがっていたが、その中でもアメリカが停戦を受け入れるだろう
という分析は最悪のものだったのである。

個々の戦闘(たとえばミッドウェイ)で日本が勝利したとしても、
敗戦の時機が多少ずれたにとどまり、敗戦の形態そのものは変わらなかったであろう。

日米の国力、とりわけ工業力の差はあまりにも大きかった。






軍部、すなわち、旧・大日本帝国・陸海軍は、昭和天皇の意思・意向を完全に
無視しておきながら、昭和天皇を傀儡化しておきながら、

「統帥権の独立」、つまり、軍隊は天皇に直属する存在だから、
文民政府の方針は無視するというサギ用語・サギ屁理屈を、
高く掲げて、暴走して、日本を滅ぼした。

山本五十六は日中戦争の終結や拡大阻止にまったく努力しなかった。
それなのに、「対米開戦に反対した男」との事実に反する
【山本五十六神話】が創られた。


しかし、伝道者たちが、【山本五十六神話】を声高く触れ回っても、
日本以外の国々においては、まともに聞いて貰えないと思う。

日本においては【山本五十六神話】は拡がって行くのではないだろうか?

日本においては敗戦後60年あまり、ノモンハン戦争やミッドウエイ海戦、
マリアナ沖海戦など、軍部によって完全隠蔽されていた、さまざまな歴史事実が
明らかになった。

それと共に、泥沼化した日中戦争や、無謀な日米戦争が引き起こした惨禍の
責任が明らかになった。

戦争に対する反省を礎に、日本国民は国際平和主義と民主主義を遵守して、
経済復興と国土復興に必死に努力し、奇跡的な経済繁栄を成し遂げた。

しかしながら、「1945年8月の日本の敗戦から今日まで続いてきた
平和がもたらしたもの
は、【平和の毒】による日本国と日本国民の、
本質的な悪しき変化堕落である」と、声高く叫び、
「米国の間接的支配に甘んじてきた日本国民は、他力本願になり、
無気力化した。
そのため、国民を含めた国家全体が堕落し、衰退した」と
公然と、堂々と、高言・断定しているヒトラー崇拝者で、右翼・軍国主義者の
4選された現職都知事を担いで、右翼・軍国主義者たちが、総結集して、
新党を創ろうというのが、2012年初頭・春の日本の政治状況だから、今後、
【山本五十六神話】は拡がって行くのではないだろうか?


 



以上