院長先生のコラム>

高血圧に注意しましょう


寒い時期、血圧の気になる方も多いと思います。

高血圧に関しては米国、ヨーロッパ、WHO、日本などさまざまなところからガイドラインが出ています。
その結果、高血圧治療の標準が変わりつつあります。

まず、正常血圧(至適血圧)はなんと収縮期120mmHg、拡張期80mmHg未満です。これはかなり低い価です。実際に高血圧のある患者さんでの治療目標値はもうすこし高いのですが、それでも収縮期135-140mmHg、拡張期85-90mmHgとなっています。

もう一つ、一般的にあまり知られていないことなのですが、この目標値は年齢にあまり関係ありません。
つまり高齢の方でもこのくらいの価を目標にしようということです。

ただ、それでは降圧剤をみんな飲みましょうというのかというとそうではありません。
薬を服用することには経済的負担、副作用など難しい問題を含んでいます。
したがってまずはライフスタイルを変えることで降圧を試みましょうといわれています。

具体的には肥満がある場合には減量する、アルコールの制限、有酸素運動1日30-45分、減塩、禁煙などがあります。
この中でも過度のアルコール摂取が血圧を上げることなどはあまり知られていないのではないでしょうか?

それでも下がらない場合には薬物療法を行うことになるのですが、内服する際、注意することがあります。

高血圧のある患者さんの場合、自分で血圧を測定されることもよくあると思うのですが、朝の血圧でその日の薬を飲むかどうか決めるということはあまり好ましくありません。
血圧は一日のうちでも変動しており、朝の血圧のみでその日の血圧を予測することは不可能です
何回か測定しながら全体的な血圧の傾向を判断し、薬を継続する、減量する、増量するといった判断を主治医とともに行っていくことが必要です。

冬の時期高血圧の方は特に温度差にも注意が必要です。冬の冷え切った脱衣所、トイレなどは脳心事故に要注意です。

なるべく温度差がなくなるよう局所的に暖房するなどの工夫が必要です。

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