モーリスMk.2

エクストラテック vs TPモデル

モーリスMk2その1  今回はマイナー車両のアイテム比較。何故かこんな車両がほぼ同時期に発売となった理由は定かではない。
 最近のドイツレベルやロシアメーカーの新製品開発の流れを考えると、「インジェクションでリリースされる可能性が極めて低い」アイテムでないと購買者もおいそれとは財布の紐を緩めてはくれないだろうから、この車種選択はガレキメーカーとして正しいとは思う。

ところで御覧のように、エクストラテックはMk.2でTPのほうはMk.1と表示されている。
両者は前輪サスと駆動方式(コイルサス・2輪駆動のMk.1とリーフサス・4輪駆動のMk.2)の違いの他に、外見上では車体側面後部がツライチ(Mk.1)か段差付き(Mk.2)かが見分けるポイントであるとのことである。
 ところが何故かボックスアート(写真)は互いに逆になってしまっている。
まあこんなことは模型の世界ではよくあることと、中身を見てみると、またビックリ。「どっちもMk.2じゃねえか」(笑)。
モーリスMk2その2  エクストラテック製キットの内容。いつものように質の良さそうなエッチングとデカール、控えめであるがキレのあるモールドが好印象を与える。
モーリスMk2その3  こちらはTPモデル製。初期の頃の製品と比べると、気泡・バリなどについては少しはマシにはなってきたようだ。
とはいえアルビーやエクストラの製品と比べてしまうと見劣りするのも仕方がない。
価格的にはエクストラより400円程安かったが、それが品質の差を補えるかは疑問だ。
 ただ、TPの名誉のためにあえて長所を挙げておくと、本体を中空構造としているのでハッチを開けたりといった改造がしやすいということがある。(銃塔はムクだが。)しかしこれも時後変形さえなければの話ではあるのだが。 御覧のようにMk.2の特徴である「段差」が確認できる。
モーリスMk2その4  車体上面からの比較。左がエクストラ、右がTP。
TPのモールドの甘さ、エッジのだるさ等が浮き彫りになってしまった(笑)。
ただ寸法的には両者とも大差ないが、後面装甲版の角度がエクストラのほうが寝た感じになっている。
また操縦室前面装甲版左右の傾斜部分の角度も違っている。
この点、グランドパワー別冊「世界の軍用車両(4)」に乗っている四面図と比較すると、どちらともTPのほうが図面に近い感じではある。
モーリスMk2その5  TPの方はバリも完全に取っていないので申し訳ないが、比較せずに完成させてしまえば、それなりに見れる作品にはなるかもしれない。この辺は初期のTP製品よりはマシになったとは言えるだろう。
 銃塔の形状に関しては前面が垂直に切り立っているエクストラの方が、前出の図面と一致している。(下の側面画像参照)
 ちなみに76ではミリキャストからも同アイテムがリリースされているが、こちらは コウ中村さんのHP で作例がアップされているので参照されたい。
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