90式戦車


 
その1
 モデルアート誌の自衛隊特集の為に作ったフジミの90式です。時間的な制約で70%位の完成度で提出してしまいました(スイマセン)。
お詫びというわけではありませんが、これに追加工作と再塗装を施したものを紹介します。
キットの基本工作上の注意点はMA誌にも書きましたが、改めて重要なポイントだけ要約すると、

  ・上部車体と側面パーツ接着時に出来る段差をパテ&擦り合わせでキレイに消す。
  ・エンジンデッキ両端がヒケた感じになっているのでしっかり面を出す。
  ・120mm砲がこのキット最大の欠点。「太過ぎ・短過ぎ」なので自作するか他から持ってくる。

 砲身を自分はレベルのレオパルト2A5に入っている不用パーツの砲身を使いました。ただエバキュレータから先が細すぎるのでこの部分だけプラ棒にて自作。砲口部はキットパーツを使用します。
省略部分は多いですが基本形状は非常に良く出来ており、(車体側面のスカート周りのモールドが素晴らしい)実に弄り甲斐のあるキットです。

  なおこのキット、寸法的には76より少し大きめで、ほぼ1/72かと思われます。( PANZER誌の寸法データに間違いが無ければ)同シリーズの61式・74式はちゃんと76なんですけどね。
 その他いろんな所を弄ってありますが、全部書き記すのも大変なので、MA誌と下の塗装前画像を御覧ください。


その2 その3
その4 その5
その6


 追加工作を行ったのは、

・砲塔左側面のみ工具箱ラックを0.2透明プラ板で自作。個人的にどうしても再現したかった部分です。肉抜き穴がやたらと開いた面倒な形状ですが、それだけ精密感を高めてくれます。
後部のラックもやり直したかったのですが、真鍮線で作ったラックに囲まれていて撤去が難しいと判断、涙を飲んでそのままとしました。ちなみに作例のようにここに長い箱が1個だけ載っているのはウソ。実際は中央に仕切り板があるから。

・スモークディスチャージャーのチェーンをお馴染みのピットロード艦船用エッチングから。一番小さいサイズでも明らかにオーバースケールですが、エッチング特有の薄さのおかげで意外と違和感はありません。

・エクストラテックのブローニング機銃
・射撃訓練時に使う緑の旗
・車体後面のワイヤーロープ
・フィギュア2体。いつものプライザーはあまりに日本人離れしているので、キット付属のフィギュアの顔部分だけエグリ抜き、エポパテを詰め込んで整形してみました。日本人のオッチャンに見えます?

 塗装にはGSIクレオスの「自衛隊特色セット」を使いましたが、やはりこのスケールでそのまま使うと暗過ぎるようです。特にブラウンはもう少し明度を上げたほうが迷彩の境目もハッキリしたと思います。
 このキットを作るまであまり90式という戦車が好きではなかったのですが、こうして完成してみると、レオ2をスマートにした感じでなかなかカッコイイ。好きな車両ばかり作るのではなく、こういうアプローチも模型制作の楽しみのひとつと再確認しました。

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