HUMMER


 既に御覧になった皆様も多いかと思いますが「マスターモデラーズvol3」にてミニスケール特集が組まれました。genjiさんを始め、素晴らしい力作揃いでしたね。そんな傑作達の中に私の作品もお仲間に入れてもらい光栄というかお恥ずかしいというか…
 それはともかく今までの雑誌におけるミニスケ特集なるものは、「非ミニスケモデラー」による作品が多かったので、今回の特集は画期的だったと思います。
 模型作品は「技術」とは別に「熱意」や「思い入れ」が感じられるものにはジャンルを問わず魅力を感じると思うのは私だけでしょうか?
 さて今回の特集にあたりgenjiさんが製作したM1A1の「おまけ」としてHUMMERの作製依頼を受けました。キットはARMOというメーカーのレジン製キットです。
その1 その2 その3
<左>
 ARMOは主に現用アイテムを中心にリリースしているメーカーです。モールドはシャープでレジンキットとしては高品質の部類に入るかと思います。ですが細かなパーツ数が多く、部分的に歪みが見られるので、結構上級者向きと言えます。
 今回のキットでも前方から見て左側面に、型ズレが原因と見られる段差と、修正困難な場所に変形があり苦労させられました。本気で直そうとすると丸ごと作り直す他ないので、目立たないように誤魔化しただけです。
 基本的にはストレートですが、ヘッドライトをくり貫き、1/43ミニカー用ライトパーツを移植した他、サイドミラー及びボンネット上面ルーバーの仕切板等を作り直してあります。後は荷台に適当に荷物を積んでそれらしく。
ちなみにキットにはドアパーツやフロントガード等も付属していますが付いてない車両のほうが多いので使用していません。(と言うよりドアはサイズが合わないので使用不可能)

<中>
 このキット、タイヤのパターンモールドが大変素晴らしい出来なのですが、実はこれCDCダイキャストというメーカーの72ミニカー(隣の車両)からのコピーのようです。これを基にして原型を作ったという方が正しいでしょう。ただミニカーでは再現されていなかったエンジン部がモールドされているのは原型師の意地(良心)でしょうか。
 またミリタリーホイールというメーカーからインジェクションでハマーが発売されたようです。私はまだ未見なのですが、従来キットの出来から察するに細部のモールドなどはまだARMOのほうが勝っているかもしれません。作りやすさや価格という点では敵うべくもないのはもちろんですが…。

<右>
 製作中、タイミング良くプライザー社の新製品「現用米兵セット」を入手。時間も余ったのでついでにこちらも3体チョイスして製作しました。
基本的にgenjiさんのM1A1との組み合わせを前提にしているのですが、私の作品にデザート仕様の米軍車両が無かった為、前述のCDCダイキャストのLAV25装甲車に代役をさせました。
 しかし今回の作品、genjiさんとのコラボレーションだというのに塗装で先走って色合わせが出来ませんでした。(バリバリに「こじこじタッチ」になっちまいました(笑)スイマセン。でも誌面では上手く調整されていたのでビックリ。さすがプロと感心。)

その4 その5 その6
<左>
 荷台の上の女性兵士。全くの無改造。
湾岸戦争ではかなりの数の女性兵士が参加したと聞きました。実際どこまでの任務まで従事したかは私は詳しく判らないのですが、比較的前線に近い補給・兵站任務には存在していたと勝手に推測。前からよりも後ろから見たほうが「女性」であることが判ります。
<中>
 頭にミネラルウォーターぶっ掛ける黒人兵士。湾岸地域での写真ではやたらとミネラルウォーターを持った兵士が写ってました。貴重な水をこんな風に使うバカがいたかどうかは知ったこっちゃありませんが(笑)
キットでは右手はヘルメットを持っているのですがこのように改造。ペットボトルと流れる水はクリヤーランナーから。
一応戦車クルーという設定なので、装備品などは削り落としてあります。戦車兵用のメットを作るのが面倒なのでこういうカタチで誤魔化したというのがホントのところ(笑)
<右>
 ハマーの横で無線報告する兵士。こちらも右手はエポパテで改造。
このような「迷彩服」の場合はシワのシャドウ・ハイライトは必要最低限にしたほうが良いと思います。
とにかく「ツヤ」が出てしまわないことに注意しました。白の斑点はもう少し明度を落としたほうが良かったかもしれません。

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