●音出ず、PU修理、配線材交換、フレット交換  Rickenbacker 460

音出ず、PU修理、配線材交換、フレット交換修理のご紹介です。音が出ない症状は、ハンダ付の不良や断線、ピックアップの不良、ポテンションメーター(ポット)の不良など様々な原因で起ってしまうものです。比較的新しいギターで起る症状としては、ピックアップの不良やパーツ、ハンダ付の不良などが考えられ、メーカーの保証修理などで対応できるケースが多いようです。古いギターにおいては、パーツの劣化やポット、ジャックなどの緩みから起る断線などが考えられます。ピックアップの例として、コイルとリード線のハンダ付不良やボビンの変形によるコイルの断線、コイルの酸化による断線などがあります。ボビンの変形に関しては、比較的少ない症状だと思いますが、ピックアップカバーの付いていないテレキャスターのリアピックアップでボビン全体が反り返り変形している物を見たことがあります。また、国産の古いビザールギターに多い症状は、コイルが酸化してボロボロになり、リード線とのハンダ付部分の断線です。ピックアップ不良の場合、交換するしかないと一般的に思われがちですが、修理することも可能です。コイルの断線は、状態により直せないものもありますが、同じピックアップが存在しない物やヴィンテージの物などでお困りの際、ご相談ください。(コイルの巻き直し修理はおこなっておりません)
なた、ポット、ジャックなどの緩みから起る断線は、早期の処置で防げますので緩み始めたらそのまま使用せずに締めなおすことをお勧めします。

今回は、リッケンバッカーの音出ず、PU修理、配線材交換、フレット交換修理をご紹介します。また、お客様のご要望により、アッセンブリの回路は、使用しづらいと言うことで変更いたしました。

●その他のリペアファイル

初めに、テスターにより音が出ない原因を細かく調べていきます。今回は、ピックアップの不良が判明しました。ピックアップを慎重にばらしていきます。

リッケンバッカーの回路はギブソンなどと違い独特なために、扱い易い回路に変更いたしました。また、それに伴い配線材も交換して音質の向上を図りました。

コイルは、非常に細いため慎重に作業を進めていきます。今回は、コイルとリード線のハンダ付不良でした。コイルの巻き終わり部分でしたので長さが足りない場合慎重に引き出しハンダ付けします。コイルの巻き始めの不良の場合難しく修理できない場合もあります。
今回、お客様のご要望によりフレット交換もおこないました。リッケンバッカーの場合、指板に塗装がしてあり、このモデルの場合ポジションマークも大きいため、より慎重にフレットを抜いていきます。ネックの反りも激しく指板修正もおこないます。ギターの状態により、ハイポジション側を削って真っ直ぐにする方法もありますが、基本的には全体を確認して調整していきます。
指板の塗装は、クリア塗装をするだけでなく焼けた感じを再現します。
弦を張って各部調整して完成になります.。今回の場合オールドギターだったためピックアップも無事に修理可能で良かったと思います。結果として、操作性、外見共に満足していただけました。