アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生

監督:バーバラ・リーボヴィッツ
出演:アニー・リーボヴィッツ、オノ・ヨーコ、デミ・ムーア、キルスティン・ダンスト、ジョージ・クルーニー、パティ・スミス、ミック・ジャガー、ミハイル・バリシニコフ
時間:1h23

 近所のミニシアターで観てきました。
 自分が死んだ後でいっせいに笑い出しそうな気がするので、写真があまり好きではありません。
 ですから、写真に関しては全くの無知なんですが、そんな私でも、このアニー・リーボヴィッツという人が撮った写真はみたことありましたね。
 裸のジョン・レノンが黒い服を着たオノ・ヨーコに抱きついている写真なんですけど、あの写真を撮ったがこの人だったんですね。
 なんか、パッと見た感じ、写真家って言うよりも、現場でブルドーザーでも運転していそうなパワフルな感じのおばちゃんでしたけど、実際に、写真を撮ってるシーンを見るとやっぱりすごいんですよね。
 ドキュメンタリー映画ですから、被写体とその写真の両方が映し出されるんですけど、影像に映し出される被写体の表情と、その被写体を写した写真とが全然違うんですよ。
 当然のことながら、影像はずっと続けて映し出されるじゃないですか、そのずっと続いているものとしての映像という形式で、こちらはずっとスクリーンに映し出される被写体を見続けているのに、どのタイミングでどの角度を切り取ったらああいう写真が出来上がるのか全く見当がつきません。
 特に、翼の張りぼてをつけた人間をクレーンで吊り上げてちょっと幻想的な写真を撮るシーンがあるんですけど、あれねぇ、スクリーンで観てるとものすごくちゃちいんです。
 ワイヤーは丸見えだし、本当にただ着ぐるみを着た兄ちゃんを吊り上げてるだけの影像なんですよ。
 ところが、この状況を撮影した写真を見せられるとぜんぜん違うんですよね。
 まぁ、ワイヤーぐらいは画像処理で消すとしても、それ以外の雰囲気というかオーラみたいなものが全くの別物になってるんです。
 安っぽさなんか微塵もなくて、ただひたすら「おぉ…」っていう感じの幻想的な写真に仕上がっているんです。
 「やっぱり、才能ってすごいんだなぁ」と、ただひたすら感心した映画でした。


補足
 劇中、アニー・リーボヴィッツが自らの写真の基礎を語るシーンがあるんですが、そこで彼女自身の口からアンリ・カルティエ・ブレッソンという名前が出てきます。
 この人物に関する作品はドキュメンタリー映画と写真集が出ていますが、こちらの方もなかなかいい感じです。
 私はここに紹介しているドキュメンタリー映画も観ましたし、写真集も持っているんですが、特に写真集の方は素人目に見ても「おぉ…」と思う写真が多かったです。値段はちょっと高いですけど、興味のある方は買っておいても損はないと思います。

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