愛おしき隣人

監督:ロイ・アンダーソン
出演:ジェシカ・ランバーグ、エリック・ベックマン、エリザベート・ヘランダー、ビヨルン・イングランド
時間:1h34

 近所のミニシアターで観てきました。
 経営の内幕を知らないのでなんともいえないんですが、私が行きつけにしているミニシアターにとって本作はどちらかというと「推し気味」の作品だったようで、少し前から本作の予告編をかなり積極的に流していたんです。
 しかも、その予告編の出来がなかなか秀逸だった(まぁ、予告編の出来が悪い映画なんて聞いたことないですけどね…)ので、かなり期待して観に行ったんですが、正直、「う〜ん…」という感じでしたね。


ちなみに、本作の予告編はこちら


 とある町のバーに集まる人々の暮らしをただ坦々とユーモラスに描いている作品なんですが、その描き方が…
 結局、「ストーリーなし、軸なし、山場なし、オチなし」なんですよ(映画全体の形式が「軸のない群像劇」なので特定の「主人公」っていう存在も無しです)。
 この手の無い無い尽くしの作風って、ヨーロッパ系の映画にはしばしばみられるんですけど、そのなかでも本作ののっぺり感は群を抜いてますね。
 確かに、ものすごく個性の強い作品なので、それなりに印象深い作品ではあるんですが、それでも、やっぱり、これほど「何にもなし」で展開されると、ちょっと厳しいですね。
 あくまでも私の個人的な意見ですが、なんとなく、志賀直哉の小説や井伏鱒二の随筆に似たような雰囲気を感じるんですよ。
 で、この志賀直哉と井伏鱒二って、文学系の小説をドップリ読み込んでいる人達からかなり高く評価されるじゃないですか。
 本作もこれと同じで、映画っていうものを思いっきり観倒している「the 映画マニア」みたいな人達からすれば、かなりおもしろい作品なのかもしれません。
 しかし、私は、「映画マニア」っていうほど映画にドップリ浸っているわけじゃないので、まだ、本作が発散するオーラを楽しめるまでには至りませんでしたね。
 映画をとにかく大量にみていて、なおかつ、その映画体験が自分の中でそれなりに教養化されている人に限定でお勧めできる作品ですね。

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