ウディ・アレンのザ・フロント
監督:マーティン・リット
出演:ウディ・アレン 他
時間:1h30

 レンタルで見た後、DVDを買った作品です。
 このDVDを借りたレンタルショップでは、この作品を「コメディー」の棚に並べていましたし、アマゾンなどで公開されている作品紹介の項目を読んでも「社会派コメディー」などと書かれているんですが、私には、どうしてもコメディーには見えないんですよね。
 ていうか、思いっきり社会派の作品だと思うんですけど、どうなんでしょう?
 よく、ブラックユーモアなんていう言葉を耳にしますが、本作には「ブラック」の要素はあっても「ユーモア」の要素があまりないように思います。
 やっぱり、映画全体の雰囲気がものすごくシリアスなんですよ。
 ですから、一回見始めると、あんまり緩い感じでは見れないので、ある程度心積もりをしてから見た方がいいともいます。
 舞台は1950年代、赤狩りの風が吹き荒れる中で当時のショービジネス界で何が起こっていたのか、その内側をシリアスかつ批判的に描いた映画です。
 映画が終わった後、エンドロールを見てもらえばわかるんですが、この映画の監督であるマーティン・リットや、出演している俳優のうち何人かは、実際にその当時共産主義者の疑いを掛けられて、当局のブラックリストに載った経験がある人物のようです。
 そんな人達が作っている映画なので、この映画の中身には凄くリアリティーがあり、見終わったあとには「自由の国アメリカ」について少し考えさせられます。
 また、本作の主役はウディ・アレンですが、監督は別の人です。ですから、アレンの演技も自分が監督・主演するときの演技とは違って、いつもの早口も影を潜め、落ちつきのある演技を見せてくれます。
 小さな作品ですが、中身のあるしっかりした映画なので見応えがありますし、ウディ・アレンのファンの人も普段のアレンとは一味違った姿が見れるので、お勧めです。

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