ベトナムから遠く離れて
監督:アラン・レネ、ウィリアム・クライン、ヨリス・イヴェンス、アニエス・ヴァルダ、クロード・ルルーシュ、ジャン・リュック・ゴダール
時間:1h56
近所のミニシアターで見てきました。
同じように感想をUPしている『赤い砂漠』という作品もそうなんですが、この『ベトナムから遠く離れて』も今年(2007年)の三月で日本での配給が切れてしまうらしいんです。
日本で公開できるのこれで最期ということで、近所のミニシアターが公開してくれました。
ミニシアターの皆さんの御尽力に心から感謝いたします。
さて、肝心の映画の内容ですが、この作品、映画っていうよりは全部で五人の映画監督が、それぞれの視点で、映像を使ってベトナム戦争に関する論文を書いてみたっていう感じの作品ですね。
使われている映像は、そのほとんどが実際の映像ですから、ドキュメンタリー映画のような風情も漂って入るんですが、『ヨコハマメリー』や『悪魔とダニエル・ジョンストン』のように映像を淡々とつづっていくというタイプの映画ではないですね。
『ヨコハマメリー』や『悪魔とダニエル・ジョンストン』の場合、現実が先ずあって、その現実によって取材している監督やその映画を見る人の内面に変化が生じてくるタイプの作品だと思うんですが、この『ベトナムから遠く離れて』は、「ベトナム戦争はイカン!!!!!!!!!!!!」ていう強固な意志が先ずあって、その意思に基づいて、かつ、その意思に沿うような仕方で映像が編集されています。
ですから、この映画を作る過程で生じた、作る側の人たちの内的な変化みたいなものは全く感じられません。
それぞれの映像を撮った監督の「ベトナム戦争に反対する」という強固な意志が、映像を通じて、思いっきり伝わってきます。
一番印象に残ったのは、映画の最後のほうに収録されているアメリカ国内で展開されたベトナム戦争に対する反戦デモの様子ですかね。
日本だと、Peace Walkみたいなイベントがあっても、ただ単に練り歩いてるだけですけど、向こうの人達って、デモ行進をやってる途中に路上で普通に議論を始めちゃうんですよね。
サラリーマンも学生も主婦も、「ベトナム戦争は正しい、正しくない」でガンガン自分の言いたいことをいうんです。
私は、日常的にああいう強い主張を持って生きてないですから、アメリカのようなしゃべることが重要視される土地柄に生まれなくてよかったと心から思いました。
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