ぼくを葬る
監督:ジャンヌ・モロー
出演:メルヴィル・プポー、フランソワ・オゾン、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、マリー・リヴィエール、クリスティアン・ゼンゲヴァルト
時間:1h21

 よく、「人間は死ぬ前に自分の一生を走馬灯のように振り替える」なんていわれてますけど、この映画は、癌で余命三ヶ月と診断された主人公がその走馬灯を三ヶ月という長い時間をかけてゆっくりと見つめるような、そんな映画です。
 全体で80分ほどの短い時間の中に、見所がたくさんある映画ですが、個人的にはジャンヌ・モローが演じている主人公の祖母がやたらとかっこよかったですね。死ぬ前に、子供のころのようにもう一度二人で一緒に眠りたいと言った主人公に対して、「私は裸で寝るのよ・・・」とさらっといえるあの雰囲気(自分の祖母がそんなことを言い出したらということを考えてみてください、こんな台詞が何の違和感もなく似合ってしまう1928年生まれのすごさがリアルにわかると思います)、「今、お前と一緒に死んでしまいたい」という台詞に少しも気障な雰囲気を感じさせないあの存在感。すごいです。
 「死の宣告をされたときに、自分は何を残すのか?」という問いに対して主人公が出した「子供を残す」という答えは、思いのほか普通のものだと思います。でも、多くの人がごく普通に行っている子供を残すという行為が、自分が自らの死を越えた先につながることができる行為だと考えると、なんだか尊い行いのような気がします。

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