フォーン・ブース
監督ジョエル・シューマカー
出演コリン・ファレル、 キーファー・サザーランド、 ラダ・ミッチェル、 フォレスト・ウィテカー
時間81分
レンタルビデオ屋でDVDを借りるときって、選ぶときの基準がいくつかありますよね。
その基準は人によって違うと思うんですけど、私の場合、、基準のひとつに「時間」ていうのがあるんですよ。
個人的に、映画の長さは90分から110分ぐらいがベストだと思っているので、借りるときにはどうしてもそれぐらいの時間のものが中心になります。
長いと、ほら…、中弛みするじゃないですか…。なんか、緩〜いシーンばっかりをつなぎ合わせたような箇所が、長い映画にはどうしても出てくるじゃないですか。
あの、独特の倦怠感が嫌で、90分ぐらいでビシッと締めてくる作品に出会うとすごく得した気分になるんですよね。
もちろん、上映時間が長くておもしろい作品もたくさんありますよ。
黒澤作品とか『パリ、テキサス』とか、時間が長くても全く中弛みせず最後まできっちり見せてくれる優れた作品はたくさんあります。
最近だと、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのスペシャルエクステンデットエディション(これ、最近じゃないですね…)が長いわりに結構よかったですね。
でも、それらの作品て、やっぱり少数派だと思うんですよね。
たまたま、尺の長い映画でも弛むことなくうまくいったというだけで、多くの「長時間映画」(敢えて「長編映画」とはいわない)は、あの中弛みのぬるま湯加減をそのうちに孕んでます。
『ヒート』とか『バッドボーイズ2』なんかはその代表です。
どちらも、長くて緩い映画でした。
そんな、「ながゆる映画」があふれるなか、本作『フォーン・ブース』は実によかったです。
映画全体の上映時間は81分。
小粒の山椒がピリッと締めるにはちょうどいい長さです。
この映画、細々とした主人公の設定はあるのですが、基本的には「電話ボックスの電話に出たら突如『殺す』といわれて動けない状況になった」という状況設定さえしっていれば、ただそれだけでものすごく楽しめる映画です。
いわゆるシュチュエーション・スリラーと呼ばれるジャンルに入ると思うんですが、この手のジャンルに特有の緊迫感が半端ではありません。
ていうか、この映画って、ずっと電話ボックスに張り付いているだけで主人公の物理的な動きはほとんどないんですが、なぜか、ものすごくスピード感があるんですよ。
同じシュチュエーション・スリラーで、物理的なスピードにあふれている『スピード』なんかよりもよっぽどスピード感があります。
このスピード感がなおさら観るものの緊迫感をあおって、81分間、完全に画面に釘付けです。
集中しまくって、ちょっと疲れて来たあたりに山場を迎えて終わるという、ものすごくよくできた構成の職人的な映画です。
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