恋人たちの失われた革命
監督:フィリップ・ガレル
出演:ルイ・ガレル、クロティルド・エスム、モーリス・ガレル
時間:3h02
近所のミニシアターでみてきました。
台風4号が近づく中、雨の切れ間を見計らって映画館へ。
やっぱり、世の中には物好きという種類の生き物がたくさんいるようで、私の他にも何人か映画館の前で上映を待っている客がいました。
さて、映画の内容ですが、はっきり言って、「つまらない」です。
舞台は1960年代のフランス。学生運動に若さを燃やす学生達が最初のうちこそ一生懸命革命運動に取り組んでいたものの、だんだん、「もういいんじゃねぇ…」的な雰囲気になっていく。しかし、そんな雰囲気になりながらも何となく「今更後にも引けない」的な気持ちもあってそのまんまズルズルと緩〜い生活を送ることになる。
大雑把にまとめるとだいたいそんな感じの内容なんですけど、内容だけではなく、映画自体も全体的に緩い雰囲気が漂っていて、いつどこの場面でトイレに行っても何の問題もないようなそんなシーンの連続です。
別に何が起こるわけでもなく、学生達の緩い日常を緩いタッチで描いている、ただそれだけの作品です。
この映画、全部で3時間あるんですけど、正直、そんな長丁場をもたせるだけの力はこの映画にはありません。
半分の90分が限度です。
この映画の緩さの原因て確かにストーリや映画の作り自体にもあるんですけど、我々日本人にとっては、もう一つ、「字幕」っていうのも大きな要因として絡んでいるような気がします。
本作は、字幕が画面下に横書きで出るのではなく、画面右側に縦書きで出るタイプなのですが、この字幕が5割方読めないんです。
本作は2005年に作られたものなんですが、劇中の舞台である60年代の雰囲気を出すため、全編白黒の作品なんです。
この白黒演出が、字幕に壊滅的なダメージを与えましたね。
ていうか、字幕が白じゃなきゃいけないって誰が決めたんでしょう。
背景が白の場合は別に字幕を黒にしたっていいんじゃないでしょうか?
それほど気にならないと思うんですけど、やっぱり、白じゃなきゃだめなんですかね?
そんなわけで、白黒の背景に塗りつぶされて、字幕のほとんどが識別できず、たまに見える字幕の内容を頼りに、あとは登場人物の身振り手振りと薄ら見える字幕の影をヒントにしながら会話を類推して映画を見るというものすごく難儀な作業を強いられます。
妙に色々なものに凝っている雰囲気はあるんですけど、それが全く生きていない残念な映画ですね。
残念ながら、この映画に三時間という時間を費やすだけの価値はありません。