クリムト
監督:ラウル・ルイス
出演:ジョン・マルコヴィッチ、ヴェロニカ・フェレ、サフラン・バロウズ、ニコライ・キンスキー、スティーヴン・ディレイン
時間:1h37
絵画って、なんだか縁遠いものなんですよね。
絵画展とかも、今まで一度もいったことがないですし…
よくTVのCMなんかでは「誰々の絵画展があります」的なことを放送してますけど、実際にいったことはないですね。
あっ、でも、岡本太郎の絵画展は行きましたね。
ちょっと遠い美術館でしたけど…
でも、行ったことのある絵画展といったらそんなもんですかねぇ…
というわけで、本作『クリムト』の題材となっているグスタフ・クリムトのことも、恥ずかしながら、全く知りませんでした。
なんでも、19世紀にウィーンで活躍した画家らしいです。
劇中、何点かクリムトの絵画が映し出されるのですが、それすら知らないという顛末で、本当に申し訳ございません。
どちらかというと、19世紀ウィーンというと、ヴィドゲンシュタインなんかの方がまだなじみがありますね。
で、そんな(どんなだ?)グスタフ・クリムトを題材としているのが、本作『クリムト』なわけですが、私、この映画を実際に見るまで、完全にクリムトの伝記映画だと思ってたんです。
でも、実際に見てみると、これ、伝記的な作品じゃないですね。
映画の冒頭、病院のベッドの上で横たわっている瀕死のクリムトのところに弟子であるシーレという人物が見舞いにやって来るシーンがあるのですが、その瀕死の状態で横たわっているクリムトがみている夢をそのまま映像化したという感じです。
実際、ストーリーもあるようでないんですよ。
絵画を制作している場面とか、精神を病んでいる母と妹に悩まされる場面とか、パーティーの場面とか、そういうたくさんの場面が断片的に折り重なっているという感じです。
この映画を見ている途中、通路を挟んで隣に座っていた中年のオヤジが思いっきりいびきをかいて寝ていたんです。
普通の映画だったら、かなりイラつくんですけど、この映画の場合、先にも書いたように「ストーリーがほとんど無い」ので、エンターテイメント好きの人にとっても、文芸な作品が好きな人にとってもなかなか楽しめないと思うので、それほど腹も立ちませんでした。
実際、私も、眠くなりはしなかったですけど、途中から「ちょっとハズれたかな…」という感覚を持ちましたから…
この映画を楽しむには、たぶん、「クリムト」っていう作家自身、もしくは、当時のウィーンの状況にかなり精通していないといけないような気がします。
現に、作品の後半の方で、台詞だけですけどヴィドゲンシュタインが出てくるんですが、この部分に関しては私も知ってる話題だったのでおもしろかったです。
なんていうか、見る人を選ぶというか、絵画に関する知的レベルが高い方にとっては楽しめる作品だと思います。
DVDは…、買わないですねぇ…