マッハ !
監督:プラッチャヤー・ピンゲーオ
出演:トニー・ジャー、ペットターイ・ウォンカムラオ、プマワーリー・ヨートガモン
時間:1h58

 近所のレンタルビデオ店でDVDを借りて観た作品です。
 たまたまそのレンタルビデオ屋がそうだっただけかもしれないんですけど、この『マッハ!』て「貸し出し中」の札がかかっている率が高いと思いませんか?
 しかも、レンタルが開始された直後だけじゃなくて、けっこう長い間その人気っぷりが続いてましたよね。
 何気に続編とかも作られてますし、本国タイだけでなく、日本でも人気が高いみたいですね。
 実際、アジア系のアクション映画っていうと、ジャッキー・チェンにしろ、ジェット・リーにしろ、ブルース・リーにしろ、どうしてもカンフー系が中心になっていて(ブルース・リーはジークンドーだ!!とおっしゃるファンの方もいらっしゃるとは思いますが、まぁ、それはそれ…)、ちょっと、おなか満腹気味だったんですが、その満腹状態のところに、ヒョイッとムエタイを持ってきたところはすごくいいですよね。
 食後の甘い物的な感じで、いままでのやつとは毛色が違いますからペロッといけちゃうんですよ。
 カンフーの動きが虎とか獅子みたいな強靭な哺乳類系の動きだとしたら、ムエタイの動きって爬虫類ですよね。
 なんていうか、こう、ビュッビュッっていう感じじゃなくて、シュル!シュル!っていう感じのものすごく滑らかで曲線的な動きなんですよ。
 蹴りの動作一つとっても前から直接的にガツンと来る動きじゃなくて、左右から来る回し蹴りです。
 この曲線具合がすごく新鮮でいい感じですね。
 ストーリーは、田舎の村で宝物にされていた仏像の首が窃盗団に盗まれたのでそれを取り返しに行くというシンプルなものです。
 もちろん、その間には色々と細かい人間模様が描かれるんですが、それはそれとしてやっぱり見所は悪者一味とのアクションです。
 肉弾戦系のアクションだけでなく、タイ独特の屋根の付いたオート三輪のタクシー(トゥクトゥクっていうらしいですね、あれ…)をフルに使ったカーチェイスも普通の車とは違った緊張感があっていい感じです。
 もちろん、普通の車のカーアクションの方がスピード感は圧倒的に上なんですが、このオート三輪タクシーのカーチェイスはスピード感よりも、「落ちないかな…」とか「オート三輪後とコケないかな…」といった違う意味での緊張感が張り詰めています。
 ラストに用意された仏像前で大乱戦シーンはセットの仏像が『八時だよ全員集合』時代のコント用のセットみたいで若干笑いがこみ上げてきましたが、何回も言うようにアクションがすばらしいので、みごたえは十分です。
 最後に、この映画はエンドロールもぜひ見てもらいたいですね。主役の俳優さんがジャッキー・チェンに憧れているらしいので、それを考慮したのかどうなのかわかりませんが、この映画のエンドロールはジャッキー・チェンの『プロジェクトX』そのままです。音楽も何となく似てますし…。
 アクション映画って、味付けが単調でここ最近少食気味だったのですが、本作は久しぶりに楽しめた作品でした。

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