ラストマン・スタンディング
監督:ウォルター・ヒル
出演:ブルース・ウィリス、クリストファー・ウォーケン、ブルース・ダーン
時間:1h41

 二年ぐらい前ですかね。近所のレンタルビデオ屋で棚の隅に一本ぽつんと置かれていたやつを借りてみたんです。
 作品自体は黒澤明の『用心棒』のリメークで、主演はブルース・ウィリスということで、なんとなく、つまらなそうな雰囲気が漂ってたんですけど、まぁ、なんていうんですか…、流れで、借りてみました。
 で、感想ですけど、予想通りのクオリティーの作品でした。
 なんていうんですか、B級っていうんですか、格別おもしろいわけでもなく、格別つまらないわけでもないという毒にも薬にもならない作品でした。
 一応、『用心棒』のリメークということで、ストーリーは『用心棒』とほぼ同じですが、映画全体の雰囲気はやはりかなり違った印象を持ちます。
 ちなみに、『用心棒』で主な登場人物だった三船敏郎と仲代達也はそれぞれブルース・ウィリスとクリストファー・ウォーケンが演じています。
 本作のブルース・ウィリスは、渋いのはいいんですけど、なんか、雰囲気が暗いんですよね。
 本家の三船敏郎は、渋さの中にもどこかコミカルな雰囲気も併せ持っていて人間的な親しみやすさのようなものを感じたのですが、この『ラストマンスタンディング』のブルース・ウィリスにはその親しみやすさがないですね。
 『ダイ・ハード』をやるときはちょっとコミカルな雰囲気もかもし出すくせに、本作では、妙に肩肘張って渋さを演出してますから、言葉を選ばずに言うと、演技が学芸会っぽいんですよね。
 それとは対照的に三船のライバルである仲代達也のポジションを演じたクリストファー・ウォーケンのほうはかなりいい感じに仕上がっています。実際に見ていただけると一番よくわかるのですが、本家の仲代がもっているどこかキレた雰囲気を巧みに表現していてすごくいいです。
 黒澤の『用心棒』って、娯楽作品としての色が強いと思うんですけど、こちらの『ラストマン・スタンディング』の方は、純粋にバイオレンス・アクションの色が強いですね。
 映画全体に妙な緊張感がみなぎっていて、見てるこっちまで悪い意味で緊張します。
 アメリカ人の目には『用心棒』がバイオレンス・アクションに映ったんでしょうかね?
 もちろん、『用心棒』は『用心棒』、『ラストマン・スタンディング』は『ラストマン・スタンディング』ですから、それぞれの良さを楽しめばいいんでしょうけど、いまいち、のりきれない作品でした。

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