Ray / レイ
監督:テイラー・ハックフォード
出演:ジェイミー・フォックス、ケリー・ワシントン、レジーナ・キング
時間:2h32

 映画公開時に郊外のシネコンで見てきました。
 主演のジェイミー・フォックスがこの映画でアカデミー主演男優賞を受賞したということで話題をさらった映画ですし、内容的にも前評判が結構高かったので、かなり混んでいるということを覚悟して観に行ったのですが、実際には私の他に観客がたった二人だけというお寒い状況でした。
 でも、映画自体はものすごくおもしろかったですし、入場料を払った分の満足感は十分に得ることができたので、客席のスカスカ感はこの映画のせいというよりも、地方都市における映画産業の衰退とより深く関係しているのでしょう。
 さて、この映画、これが公開された当時ハリウッドが乱発していた「伝記もの」の作品の中でもピカ一のできです。
 先ず何をおいてもジェイミー・フォックスですね。
 この人の演じるレイ・チャールズは本当にすごいです。
 普通に「本人?」ていう感じで、もし、何も知らずに、「死後製作されたレイ・チャールズのドキュメンタリーだ」といわれてこの作品を見せられたら、最初の30分ぐらいは普通にそういうものかと思ってみているかもしれません。
 ちょっと前に(この感想を書いているのは2007年1月10日)公開された『カポーティ』を観たときは、私自身が、動いている本物のトルーマン・カポーティを観たことがなかったので、主演の人の演技がどれほどすごいといわれてもいまいちぴんと来なかったのですが、レイ・チャールズに関しては、本物の映像も見たことがありますから、ジェイミー・フォックスのすごさがどれほどのものかっていうのはすぐにわかります。
 ピアノを弾いてるシーンなんか、体をゆらす感じから鍵盤をたたいている感じまで本当にそっくりですからね。
 なんでも、ジェイミー・フォックス自身、ピアノがものすごく得意らしいので、そういった素養があらかじめあったからこそできた役なんだと思います。
 もう一つの見所はやっぱり演奏シーンですね。
 劇中、生前にレイ・チャールズが残したかなりの数の曲が流れますが、CDで聞いているのとは違って、目の前に大スクリーンで映像があると、曲そのものの力が倍増されている感じで、一曲一曲が鳥肌もののパワーで迫ってきます。
 特に、私は個人的にWhat'd I Sayが好きなので、この曲が流れたときは足元からゾクゾクっと来ました。
 この作品、廉価版がものすごく早い時期に出たのでそれを購入したのですが、勝手からしばらく経つのにまだ観てません。
 映画館の大スクーリーンと同じぐらいの迫力を期待してはいませんが、DVDのクッキリ画像でどれほどあの感動が再現されているかちょっと楽しみです。
 レイ・チャールズっていう名前を全く知らない人っていうのは少ないと思いますが、仮に全く知らなかったとしても、この作品はレイ・チャールズの子供のころからきっちり丁寧に作ってますから十分に楽しめる映画だと思います。
 そういえば、今、書いていて思い出しましたけどレイ・チャールズ自身が若かりしころに出演した『星空』っていう白黒映画をVHSで見たことがあります。
 近所のレンタルビデオ屋の隅っこにチョコンとおいてあったのですが、あの映画に出演していた頃の若きレイ・チャールズと本作のジェイミー・フォックスの姿は本当にそっくりですね。
 ちなみに、この『星空』っていう作品はまだDVD化されていないと思います(今、アマゾンで検索してみたらAVとMisiaのライブDVDが引っかかりました)。
 『星空』の詳しいストーリーなどが知りたい方はリンク先でどうぞ。

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