人生は、奇跡の詩
監督:ロベルト・ベニーニ
出演:ロベルト・ベニーニ、ニコレッタ・ブラスキ、ジャン・レノ、トム・ウェイツ、エミリア・フォックス
時間:1h54

 近所のミニシアターで見てきました。
 『ライフ・イズ・ビューティフル』のロベルト・ベニーニが監督・主演をこなしている作品です。
 個人的に、『ライフ・イズ・ビューティフル』にいまいち乗り切れなかったので、本作も少し心配していたのですが、やっぱり、不安が的中しましたね。
 ロベルト・ベニーニの作風にはどうもなじめません。
 なんていうんですかねぇ…、発想が「ド・文系」なんですよね。
 「愛さえあれば、愛さえあれば、美しい言葉とそこに愛さえあれば、靴泥棒も正当化されるのさ!!!!!!!!!」みたいな、「愛至上主義」的な考え方ですよ。
 こういうの、苦手なんですよねぇ…。
 映画の根底にある発想になじめないので、どうしても映画が楽しめなくなっちゃうんですよね。
 まぁ、私の個人的な問題なので、どうでもいいといえばいいんですが…
 それから、本作は、何であんなに脚本が小難しいんですか?
 ところどころ前後が入れ替わったりしていて、「別居中の夫婦の話なんだよ」っていう予備知識がないと、途中で若干混乱します。
 「大人のファンタジー」という言葉で片付けてしまえばそれまでなのかもしれませんが、「ファンタジーだとしてもさぁ…」という感じがかなりします。
 そんななかで、唯一グッと来たのは、ジャン・レノが演じるフアドというアラブの詩人ですね。
 本来自由人である彼が、イラク戦争という現実に直面して、自由人である詩人から一人のアラブ人に戻り、そして、最後には、戦争に対して詩の言葉が持つ力の無力感に絶望して死を選ぶ。
 劇中、自ら命を絶つフアドの死には多様な解釈が可能だとは思いますが、私はこんな風に受け止めました。
 まぁ、そういった観点から見れば、この作品自体を「詩の言葉」というものに対する賛歌として解釈することも可能なのかもしれませんが、でも、いまいち乗り切れなかったという事実に変わりはありませんね。
 この映画が上映されている最中、私から二つ隣の席に座っていた女の人が、思いっきり爆睡してました。
 映画よりもその女の人に共感してしまいました。

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