サンキュー・スモーキング
監督:ジェイソン・ライトマン
出演: アーロン・エッカート、マリア・ベロ、キャメロン・ブライト、ケイト・ホームズ
時間:1h33
アメリカだなぁ〜
私はパスポートすら持っていない人間ですので、当然のことながら、アメリカには行ったことがないのですが、アメリカに対して持っているイメージみたいなものは、誰しもあるじゃないですか。
この『サンキュー・スモーキング』という映画は、私が抱いているアメリカに対するイメージにドンピシャリという感じの映画です。
ていうか、私に限らず、日本人の多くが(もしかしたら諸外国の多くの人達もが?)アメリカに対しては同じようなイメージを持っているんじゃないでしょうか?
自分の立場が「白」であると主張できさえすればそれでAll OK!!みたいなことですよ。
この映画の主人公は煙草業界のスポークスマンなんですが、議論の説得力や内容は別として、煙草反対派の人達を敵に回して、まぁ、上手いこと相手を言いくるめていくんです。
特に、肺がんになったことを逆恨みして煙草業界を訴えようとしている初代マルボロ・マンに賄賂を贈るときに、その賄賂を相手が受け取るようにするテクニックというのはなかなか見応えがありましたね。
個別的な事例から、一旦議論を普遍化させて、いつの間にやら話題をそらして自分のいいように持っていくというのが、この主人公の基本的なやり方みたいですね。
芸人さんやアナウンサーなどは別として、個人的に喋りを武器に相手をやり込めることを職業にしている人達っていうのは、どうも実がないような感じがしてあまり好きではないのです。
でも、この映画のラストシーンで、主役のニックを演じるアーロン・エッカートの顔がアップになったときはちょっとカッコイイと思いました。
それから、映画を見ていて思ったのですが、この作品、喫煙問題をテーマにし、なおかつ、その喫煙側に立った映画なんですけど、全編を通じて、たぶん喫煙シーンは一回もないんじゃないでしょうか?
それはそれで何となく皮肉が利いてていい感じです。
すごくスマートで小気味良い作品ですし、見た後の充実感もたっぷりなので、DVDも買おうかと思います。
ただ、字幕が妙に見づらいっていうのだけがちょっと不満ですね。
ちょうど字幕の出る辺りが「白い背景」っていう場面がけっこうあって、特に前半部分はかなり読みづらかったですね。
もっとも、字幕を読めなくても、ヒアリングができるほどの能力があればいいんでしょうけど…