ゼロ時間の謎
監督:パスカル・トマ
出演:メルヴィル・プポー、キアラ・マストロヤンニ、ローラ・スメット、ダニエル・ダリュー
時間:1h48

 近所のミニシアターで観てきました。
 アガサ・クリスティーの原作を映画化したものなんですが、私、映画にしろ書籍にしろ、ミステリーって全く観ないし読まないんですよ。
 別に、積極的に嫌っているわけじゃないんですけど、三十路を目前とした今になって、過去の読書遍歴や映画遍歴を振り返ってみると、ミステリーには全くと言っていいほどタッチしていないので、たぶん、無意識の領域で潜在的に嫌いなのでしょう。
 実際、今、この感想を書きながら、ちょっと振り返ってみたんですけど、最後に読んだミステリーって、小学校の時に読んだ新潮文庫の『シャーロックホームズ』シリーズが最後だったような…
 そんなミステリー体験ほぼゼロの私が、本作について語っても何の説得力もないと思うんですが、この『ゼロ時間の謎』、おもしろかったですよ!!
 内容がミステリーということもあって、調子に乗ってなんやかんや書くとネタバレになってしまいますからあんまり書きませんが、ラスト20分過ぎたあたりからさらに二転三転していく展開が、なかなか腰を落ち着けさせない感じでよかったですね。
 登場人物も、富豪の老婦人、その甥のプロテニスプレーヤー、テニスプレーヤーの新妻と前妻、老婦人の使用人、テニスプレーヤーの前妻に恋心を抱くヒゲ面の中年オヤジ、中年女性とSEXをして金を稼ぐ遊び人風の男、意味深な事件の話をする老弁護士、事件解決役の少しとぼけた警視といった具合に、個性的なキャラクターが一通り取り揃えてあって、最初から最後まで飽きることがありません。
 群像劇という形式は一人のキャラクターに依存できないぶん、どうしても、登場する個々のキャラクターのあり方が重要になるんですが、その点をこの映画はきっちりおさえてあって、隅々まで神経の行き届いた仕上がりになっていました。
 無駄にひねくったところのないストレートなつくりなので、私のようなミステリーの超初心者にもお勧めできるまとまりのいい作品ですね。

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