ディス・イズ・ボサノヴァ
監督:パウロ・チアゴ
出演:カルロス・リラ、ホベルト・メネスカル、ジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビン、フランク・シナトラ、ジョイス
時間:2h09

 近所のミニシアターで見てきました。
 その日一番最後の上映会を観に行ったんですが、意外と客が入ってました。
 地方のミニシアターで音楽系のドキュメンタリーをやっても、だいたいは「不発」な感じで終わるんですけど、本作はそういった意味ではそこそこ集客できたという感じじゃないでしょうか。
 ただねぇ…、この映画、私が行った日は上映初日だったからあるていど客が入っていたのかもしれませんけど、これ、日を追うごとにドンドン客足は途絶えていくと思いますよ。
 やっぱり、「映画としてつまらん」ていうのが最大の原因ですね…
 この映画は、ボサノヴァっていう音楽が誕生したときから現代までを見続けてきた生き証人的なミュージシャン達が自分達の作り上げてきたボサノヴァの歴史を語るというのがメインなんですが、詰め込んでいる情報量が多すぎて最初から最後までジェットコースター的に過ぎていってしまうんですよね。
 せっかく、ボサノヴァっていう音楽を題材にしているんだから演奏シーンとか歌っているシーンとかをきっちりみせてくれるのかと思いきや、なんか、どの音楽シーンも短い時間でバシバシ切られてしまって、「ジックリ聴く」ということが全くできません。
 ボサノヴァっていう音楽にものすごく興味があったり、その道にものすごく詳しい人たちだったら、この映画に登場するミュージシャン達の話を聞いているだけでも楽しいのかもしれませんが、私のようにボサノヴァに対して完全に無知な人にとっては、本作の作りはいまいち楽しめません。
 以前、同じ音楽系のドキュメンタリー映画でマーティン・スコセッシが製作総指揮を担当した『ブルース・ムービープロジェクト』という一連の作品群があったんですが、そちらの方はブルース素人の私のような人間でも一つのドキュメンタリー映画として十分するほど楽しめたんですが、こちらの方は楽しめる人がかなり限定される感じがしますね。
 ボサノヴァもブルースもよく知らないので、音楽という意味でよけいなフィルターがかかっているということはないと思うので、やはり、『ブルース・ムービープロジェクト』がおもしろくて本作にはいまいち乗り切れないというのは音楽とは違う「映画」という要素での完成度の違いなんだと思います。
 ボサノヴァにかなり強い興味をいだいている人は別ですが、それ以外の人はDVDで観れば十分な作品ですね。

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