天使の恍惚
監督:若松考二
出演:吉沢健、横山リエ
時間:1h30

 近所のミニシアターで観てきました。
 最近、本作の監督である若松孝二が『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』という作品を完成させたことを記念して、近所のミニシアターが「若松考二特集」を組んでくれたんですが、本作も、その特集の中の一本として上映プログラムに組み込まれていました。
 映画は好きでチョコチョコ観ていますが、別にマニアというわけではないので、私にとってはこの『天使の恍惚』が初めての若松考二体験です。
 で、感想ですが、ムチャクチャつまらないです。

 「四季協会」という過激派が東京総攻撃を画策するものの、内部分裂してしまい、十月という呼称で呼ばれている人物をリーダーとする「秋の軍団十月組み」が組織全体から独立した単独行動でテロを実行する。

 大まかに書くとこんな感じのストリーなんですが、これ、ストーリーも役者の演技も金を取って一般公開するレベルに達していません。
 台詞は全編棒読みですし、SEXの最中に「革命が…!!」とかいいながら議論をしているし、正直、「はぁ!?」という感じです。
 私が本作を観たミニシアターは、若松考二の作品を「60年代後半から70年代カウンターカルチャーを牽引し、学生を中心に圧倒的な支持を得た」という仕方で激賞していますが、この作品、本当にこんなに指示されたんでしょうか?
 もちろん、この映画が公開されたのは、あさま山荘事件が起こった年と同じ1972年ですから、ヘルメットかぶって鉄パイプを持って「革命だ!革命だ!」と言っていた世代の人たちにとっては、本作が持っている空気感を共有できて「おもしろい!!」と思えるのかもしれませんが、DQ、FF、ストUで指の皮を厚くしながらスクスクと育った「ダウンタウン世代」としては、本作の雰囲気が全く分かりません。
 映画に限らずどんな作品にも「時代を超えることができるもの」と「時代を超えることのできないもの」の二つがありますが、本作は間違いなく後者でしょう。

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