トム・ダウド いとしのレイラをミックスした男
監督:マーク・ハーモン
出演:トム・ダウド
時間:1h30

 音楽に疎いもので『愛しのレイラ』といわれても、正直、最初はピンと来なかったんですが、映画の中でその曲が流れたらすぐにわかりました。メチャメチャ有名な曲ですね。この曲、『愛しのレイラ』っていうんですか…知らんかった……。
 さて、この『トム・ダウド 愛しのレイラをミックスした男』は、エンジニアとして様々な超有名ミュージシャン(『愛しのレイラ』という曲名を知らなかった私のような人間でも知っているぐらい有名な)と関わりを持ってきたトム・ダウドという人の半生を、トム・ダウド自身が語る形式で描いたドキュメンタリーです。
 何度も言っていますが、音楽に疎いので音楽関係の話題に関しては「?」と思いながら観ていることが多かったんですが、興味深かったのはこのトム・ダウドという人物、エンジニアとして活躍する傍ら、コロンビア大学であのマンハッタン計画に携わっていたという点です。しかも、十六歳というかなり若い年齢でマンハッタン計画の研究員として召集されるという、超天才少年だったんです。
 普通、原爆関係のことを話題にした映画の場合、当事者は決行重苦しい雰囲気で語ることが多いんですが、このトム・ダウドの語り口は思いのほか軽やかです。
 あたかも、青春の1ページという感じで淡々と語ります。
 でも、その淡々と語る感じが逆にリアリティーがあるんですよね。原爆の映像と共に語られる当時のコロンビア大学の研究室の様子は妙な迫力があります。
 一方では超一流のエンジニア、そしてもう一方では物理学の天才、文字に表してこういうふうに書いてしまうと、なんだかすごく近づきがたい感じの人物のように思えるかの知れませんが、スクリーンに映るトム・ダウドはすごくフレンドリーで気さくな印象の人物です。
 DVDにもなるみたいですけど、観て損はないドキュメンタリーだと思います。

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