ユメ十夜
監督:実相寺昭雄 、市川崑 、清水崇 、清水厚 、豊島圭介 、松尾スズキ 、天野喜孝 、河原真明 、山下敦弘 、西川美和 、山口雄大
出演:小泉今日子 、松尾スズキ 、うじきつよし 、中村梅之助[4代目] 、堀部圭亮 、香椎由宇 他多数
時間:110分
近所のミニシアターで見てきました。
私が住んでいるところには美術系の大学があるのですが、この映画の開演を待っているお客さんの中には、明らかに、美術系の大学生であろう人達が多数いました。
美術系の大学に通っている人たちって、服装でなんとなくわかりますよね。
別におしゃれとかそういうことではないんですけど、なんだか引っ張ればすぐに破けそうな服を着ている若者って大体が美術系の人ですよね。
もしくは、あの模様、なんていうんですかねぇ…、絞り染めっていうんですか?
なんだか、Tシャツのところどころをグルグル縛ってそこだけ染色液で染めましたみたいな、独特の柄のTシャツ。
あの柄の服を着ている人も美術系の人、多いですよね。
都会だとそうでもないんですかねぇ…
少なくとも田舎の美術系の大学生は「絞り染め」です。
さて、客層は客層として、映画の内容ですが、一言で言うと「おもしろかった」です。
前に、『ナイスの森』という作品を見たことがあるのですが、なんとなくそれに近い印象を受けました。
夏目漱石の原作を読んだのが10年以上前なので、はっきり言って、大本は忘れてしまいましたが、妙なざっくり感を持った作品だったということは覚えています。
まぁ、夢の中の話ですから、荒唐無稽でざっくりしているのが当然ですよね。
本作は、そんな夢独特のざっくり感をそのままに、それぞれの監督がそれぞれのやり方で「始まりも終わりもない物語」を作り上げています。
個人的には天野喜孝と河原真明が作った第七夜がよかったですね。
監督が監督ですから、どうしても「ファイナルファンタジー」というゲーム名が頭をよぎるのですが、そのファイナルファンタジーっぽい映像が云々というよりも、全十作の中でこの第七夜が一番「なんでもない」作品だったように思えたんです。
他の作品は、小話的な因果関係やオチがつけられていたりしていたんですけど、この第七夜は「ただ船に乗っていて」「美しい魚が飛んでいて」といった感じで、本当に思いつくままを映像化しているようで「夢」というテーマに一番近いような感じがしました。
他にも、松尾スズキが監督をした運慶の話などもおもしろかったのですが、全体的に、ちょっとホラーっぽい雰囲気の作品が多かったのが残念でした。
「夢」っていうと、どうしてもそうなっちゃうのかなぁという「やっぱり」な感じ。
この「やっぱり感」があまり感じられなかった天野嘉孝作品が、期待を良い意味で裏切ってくれてすごくよかったですね。