突貫勉強で何とか高校に合格したので,卒業旅行と称して,鳥栖〜原田へ出かけました。

鹿児島本線でじっくり撮影したことはなかったので,本線系統の車両,特に電車をお目当てに
出かけました。卒業旅行とは言っても,貧乏旅行で(当たり前),36枚フィルムをカメラに装填し
春の陽気の中の久しぶりの撮影でした。

当時の自分で以下を表記します。

画像はすべて 1978 3.31

今回は鳥栖以遠に行くので5:10発鳥栖行4336レではなく,門司港行き快速1432Mで
行くことにする。佐世保駅で見る421系は新鮮である。深夜〜早朝のみ佐世保線を走る
のが残念である。急行とほぼ同じ停車駅で,出足の良いECなので,乗客も多く,武雄では
ほぼ満席になった。北方で,佐世保先発の4336レを追い越したりするから,ますますEC
急行「弓張」気分である。そう言えば,三間坂で「あかつき1号」と交換する時に,こっそり
乗務員扉から女性の通勤客が乗っていた。黙認の行為なのだろうが,緊急の措置でも
あるのだろう。肥前山口を過ぎると,乗客もスピードも増えて,あっという間に鳥栖に着いた。

卒業旅行 78

原田まで直行しても面白くないので,前から気になっていた田代で寄り道下車する。
跨線橋を渡り下りホームで構えていると,荒尾発の146Mが来たので撮影する。
先ほど乗り捨てた1432Mと同じ仕立ての編成で,乗客も似た感じである。
下りの「明星6号」〜581系「有明」〜「おおよど」に備えていると,突然,上り貨物が
やって来た。ED72の牽引である。ED72は,モーター音が不気味なのとスタイルが
好みではないのだが,朝の斜光線に惑わされて,シャッターを押す。
それにしても,重たそうな編成で,72のモーター音もより不気味である。

門司港6:55発「有明2号」が通過する。有明は481系よりも581系の方が好みである。
昼間に見る581系は特別な感じがする。有明の次はすぐに「明星6号」がやって来る。
明星の方が30分早く小倉を発車するのだが,筑豊線を経由してくるので,通過が
逆転してしまうのである。明星は遅れていたので,小倉行1124Mとのすれ違いを
撮影することができた。1124Mは急行編成である。
この後は,「おおよど」を撮影し,原田へ向かうことにする

下りブルトレの通過前に原田に着いた。さすがに佐世保を5時に出てきたので余裕である。
博多方を見て,ひと目で撮影場所がわかる。有名撮影地だから,駅員さんに許可を求めに
行くと心良く許可してくれた。昨年までは,駅員さんからは,少し子どもあつかいされる
感じがしていたが,最近は違う。変な時に高校生になる自覚を感じる。

フィルムの都合で,普電は撮影しないのだが,421系の低窓車は別である。
大好きなED73の牽引する「みずほ」の通過と上り急行「ぎんなん」が重なった。
さすがは,鹿児島本線の博多〜鳥栖である。優等列車だけでなく,貨物の多さに圧倒される。
ED72,73,75 300,76,76 1000とED74以外の九州の交流ELが通過する。

充実した時間を過ごし「さくら」通過後に博多へ移動する。

吉塚駅の入れ換えに励むDD13です。

この時は鉄道よりもカメラに興味のある友人と行動したので,原田でのひと時が終わると
友人の希望に合わせ,天神見学(?)に行ったので,やや中途半端な気持ちの残る撮影
旅行でした。原田での撮影も腕の未熟さやネガの保存の悪さからも,悔いの残る撮影の
一つになっています。

今でも原田近辺で「つばめ・有明」や「かもめ・みどり」を撮影する時に,
この時の撮影を思い出します。 (了)