佐世保駅 変身始め


佐世保ブルトレ「さくら」「あかつき」の廃止を待ったかのように,2000年
4月に佐世保駅高架の一部使用が始まりました。

当時はまだ,インターネットに接続していなかったので情報が入らず
前日にたまたま駅を通りかかり,異変(?)に気付いて翌日の式典を
知りました。個人的には,青天のへきれき!,でした。

部分開業当日の画像です。
新4〜6番線が高架ホームでシーボルトと佐世保線の普電専用の発着でした。
それ以外は旧1〜2番線の地上ホームを使用していました。
さえぎるものが無く,吹きさらしの高架駅でした。

式典では,特急「シーボルト」号が記念列車に選ばれましたが,この日,私が確認した限り
では,午前10時台の肥前山口発の普電813系が初営業列車だったと記憶しています。
普電もシーボルトも入選の際に,鉄が擦れる音と鉄サビがホコリのように舞うのが目立ち,
使用開始であることを実感しました。

MRホームは,高架ホームをくぐった海側に移動し,しばらくの間仮説ホームとなりました。
現在でも駅舎の海側に建物と道路の間にスペースがありますが,それが仮説ホームの名残です。
MRが高架に移動するまで,仮説の線路とホームが見られ,面白い風景でした。

16日の使用開始時は重機が1・2番線に入って,切断された
レール等を後処理をしていて,ホームが見渡せたのですが,
3日後の19日には,左の画像の通り高架ホームへ向かう通
路ができてしまうなど,何かあわただしい動きでした。

高架開業から2ヶ月後,6月の様子です。
線路や路盤が撤去され,跡形もありません。
上  :旧3・4番線ホーム MR側を見る
左上 :旧3・4番線ホーム 早岐方面を見る
左中 :旧3・4番線ホームから見た旧MRホーム
左下 :旧MRホームから旧3〜5番ホームを見る
 




上  :6月のMR線 右が仮設線,左の路盤跡は
    旧線。工事中の高架下に見える鉄橋跡は
    旧ジョスコー線のものと思われます。
右上 :高架部分開業日のMR線です。まだ旧線を
     走っています。
右中 :上の写真の反対側です。仮設線も完成
     しています。
右下: 6月の仮設線を走るMR600形。
     この年の1月にデビューした600形は
     わずか半年しか旧線を走りませんでした。

高架部分開業の3日後,臨時列車が来ました。
787系有明編成が「みどり」の定期列車に運用された
のでした。これは日蘭友好400年の記念式典で長崎
市まで皇太子殿下が来られ,ご乗用に「かもめ」を
787系「つばめ」編成で運用しためでした。
787系の佐世保線初入線で,おそらく唯一の地上駅
入線と思われます。

佐世保「さくら」「あかつき」の廃止で始まった佐世保線の大変身は,
その後高架事業の進展や運用車両の変化などと続いていくことに
なるのでした。     (了)