ウラ」 三河内の眺め  

佐世保線,有田〜三河内。時々,鉄道雑誌に掲載される「撮影地」です。

築堤がカーブしており,ポールも片持ちで撮影しやすい所です。
しかし,線路が南西方向を向いているので,午後からの列車には順光ですが,
午前中の列車には半逆光となります。ブルトレや団臨は午前中に下ってくる
ために,うまく光線がまわりません。

「旅路」が入線してくるのをきっかけに,午前中に順光となる南東側から撮影
してみることにしました。今回はこの「ウラ」三河内を特集してみます。

左は10時台の「HTB・みどり」です。
この時期の三河内は足場まで草が刈り取られ,石や道床がすっきりとしていました。
1月でもあるためか,台車まで光がまわり,色もよく出ています。問題は架線柱です。
右は11時台です。
光はやや正面(南)にまわり始めてます。画角を70ミリ前後に引いてみました。
少しは架線柱も目立たなくなっています。

1997 1.25

懐かしの581ではなかった,715系「タウンシャトル」です。
左は雲がかかった光で,右はお昼前後の光で,どちらも今ひとつです。
それにしても車高が高いのに編成両数が短いのと,風景が狭いのとでさえない「元特急」車両です。
肥前山口以遠の長崎線や鳥栖で8両編成を見ましたが,堂々としていました。
この車両は複線区間が似合っているようです。

1997 1.25
 

翌日は,「旅路」が上っていく日なので,再び,「ウラ」から撮影です。
画角やアングルに変化をつけてみますが,光線は良いのですが,やはり架線柱が邪魔になります。

ここは「オモテ」から,正規の午後のインカーブをねらうのが良さそうです。定番は定番でした。
でも,架線柱が無い非電化時代は,下りのブルトレや上りのDC「かもめ」が良いコンディションで
ねらえたことでしょう。想像するしかありません。

1997 1.26

1998 12.28  有田〜三河内

この7年後,定番の「築堤見上げ」ポイントから三河内寄りに移動して,
線路と同じ高さで,カーブのアウト側から構えていましたが,何か中途半端な
感じを受けました。

それなりに有名な撮影地の「定番」には,それなりの理由がある訳なのです。(了)

2004 5.5


「さくら」や「旅路」通過時には流れ雲が陽を隠してしまい,後味の悪い撮影となりました。
この区間は地形と気流の関係からか,季節によっては流れ雲が出やすいです。

「ウラ」三河内の結論としては,光線や線形はよいものの,架線柱に難あり,と言うことでした。