ここは倉庫、既に使われなくなったもの、使えなくなったものが置かれている。
そんな中にそれはいた。
それはほこりをかぶりながらも、特異な機能をもち、今も稼動している。
それはTV、虎を呼び出すきっかけとなったものだった。
十万ヒットおめでとうございますSSS
混線2
〜if:もしもこうだったら?、はじめの一歩〜
「強いって何なのよ?」
遠坂凛は、目に涙を溜めて弱々しく尋ねた。彼は、そんな彼女を見てため息をつく。
彼はゆっくりと近くにあった大木に近づいた。
「見ろ」
それだけ短く言うと、彼は大木の腹に蹴りを叩き込む。葉っぱが辺りに舞った。
「トレース、オン」
回路に力が流れる。そして数秒後、舞っていた葉っぱは彼の手の中に入っていた。
「凄い」
凛はそう呟くしか出来なかった。
「ここまでしろ、とは言わない。だが十枚、最低でも十枚はものにしてみせろ。期間は一週間だ」
それだけ言うと、彼は去っていってしまう。あまりの早業に、凛は声をかけることが出来なかった。
「・・・・・・十枚か」
凛は葉っぱ達を見据える。
それから凛の激しい特訓が始まった。
雨の日も、風の日も、
「ここでのためが必要だったのね!!!」」
台風の日も、雪の日も、真夏の暑い日も、
「くそ、なんで五枚以上が無理なのよ」
焼きいものおいしい日も、桜が綺麗な日も、
「時間が、時間がない」
彼女は休まず特訓を続ける。
期間が一週間にしては矛盾が多いが気にしてはいけない。
そして、一週間が過ぎた。
彼が朝のランニングをしていると、木の近くに倒れこんだ凛がいた。
「遅かったじゃない。待ちくたびれたわよ」
凛はがくがくと笑う膝を強引に黙らせ立ち上がる。
(何と言う量の汗!!、何時からここに!!!)
彼は凛の執念に戦慄を覚えた。
「一回しか出来ないから、ちゃんと見なさい」
チャンスは一度、それ以上は凛の体も、彼も許してはくれないだろう。
凛は、腰の入ったハイキックを木の左頬にぶち当てた。
大量の葉っぱが宙を舞う。
葉っぱが射程内に入ると同時、凛は動いた。
「馬鹿、さっさと起きないと遅刻するわよ」
視線は明後日の方向を向き、頬はトマトの様に赤い、流れるストレートの髪は彼女の着ているジャージをあいまって、彼女らしくない魅力が生まれる。決め手は微妙な位置に差し出された手だった。
その手が、照れながらも運動が駄目な幼馴染の手を引こうとしている様に見える。誰が見ても可愛らしいちょっと素直になれない幼馴染の女の子の誕生だった。
「遠坂あああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
葉っぱは自意識に任せて凛の差し出した手に突き進む。
手には数十枚はくだらない葉っぱが収まっていた。
「やったぁぁぁぁぁぁぁぁ」
凛は手の中に納まった葉っぱを見て大いにはしゃぐ。
「やれやれ」
彼はため息をついた。
(ツインテール、ニーソックス、ミニスカ、そういった萌え要素を使って十枚と言う意味だったのだがな)
「ふ、これは面白い人気投票戦士になるかもな」
彼、アーチャーは朝日に照らされ、まぶしく輝く凛を優しく見つめた。
キャスト
幕の内一歩・・・・・・遠坂凛
鷹村守・・・・・・・・アーチャー
大木・・・・・・・・・間桐慎二
葉っぱ・・・・・・・・衛宮士郎
次回予告
ついに人気投票戦士としても一歩を踏み出した凛。
彼女はアーチャーにつれられ、言峰ジムへと入門しようとする。
しかし、そうは問屋が卸さない!!
入門試験としてスパーリングをやる事になった。
相手は期待のホープ、セイバー。
勝ち目のない戦いに挑む事になった凛。
その才能、見せてみろ!!
続かない
あとがき
アレ:読んでくれてありがとうございます。アレです。
ルナ:ありがとー、超絶美少女ルナでぇす。
アレ:千才こえても少女か。日本語っていいですね。
ルナ:うっさい。それより、これ何?
アレ:あーと、AAAの話だと、混線の続編らしい。前回は月姫、て感じだから、今回はフェイトだそうだ。
ルナ:で、元ネタはあれなわけね。
アレ:ああ、皆知ってそうで、書いてて楽しいのがこれだったらしい。
ルナ:納得。あの馬鹿、この作品好きだもんね。
アレ:ああ、特に脇役の試合が最高だそうだ。
ルナ:まぁ、それはよくて、Lost?Wayさん、十万ヒットおめでとうございます。
アレ:SS楽しみに待ってます。ByAAA、との事だ。
Lost-Way後書き。
SSの感想はBBSの方にお願いしますね。
では。
Lost-Wayでした。