学園祭 〜呉組〜





三国学園 学園祭。
各クラスは出し物や模擬店を運営し、来校者の人気投票によって順位を競う。
クラスごとにまとまるのはもちろん、学年を超えて一つの出し物をすることもできる。
中にはホームルームのクラスで劇、部活でバンド、縦割りクラスでは模擬店と大忙しな生徒もいる。



「尚香、権。どうだ、繁盛しているか?」
「父様!」
「父上!」



1年/2年呉組 共同模擬店
『コスプレカフェ Go!』



1年呉組、2年呉組が共同で出しているコスプレカフェを覗きにきたのは3年呉組の孫堅パパだ。

「ほう、権は孫悟空のこすぷれか?」
「はい父上。ほか組に孫悟空くんという生徒がいて、周泰が彼から借りてきてくれたのです」
「よく似合っているぞ権。周泰もよく借りてきてくれたな」
「殴ってふん縛って・・・」
「そうか、よくやってくれた!ハハハ!尚香のその格好はなんのこすぷれなんだ?」
「あたしは涼宮ハルヒっていうアニメのキャラクターの格好なの」

尚香はくるっと一回転して見せた。

「うむ、さすが我が娘だ。カワイイぞ」
「ほんと!?わー嬉しい!玄徳様にも見せてこよぉ〜っと」
「それは許さん」
「父様のわからずや!ところで、父様のクラスはほっといていいの?」
「うちのクラスは黄蓋さえいれば成り立つからな」
「父上のクラスの出し物は確か・・・黄蓋がビンタするやつでしたっけ」
「ああ、そうだ。気合が入ると男子に大人気だ」
「・・・」

冷たい視線を送った尚香から孫堅は視線を移し、教室内を見渡した。
机を四つくっつけて赤いギンガムチェックのテーブルクロスがかけられたテーブルが並んでいる。
お客さんも入っていて、なかなか盛況のようだ。

見慣れた顔が見慣れぬ格好で給仕をしている
しかし孫堅には何のコスプレなのかさっぱりわからない。



「尚香、一人ずつ何のこすぷれなのか説明してくれ」
「いいわよ。まず、大喬と小喬は初代プリキュア。小喬がキュアホワイトで、大喬がキュアブラックなの」
「ぷりきゅあ・・・?ひみつのアッコちゃんみたいなものか?スカートが短いのが良いな」



「魔法少女つながりで、陸遜はセーラーマーズのコスプレよ。髪型的にはマーキュリーが良いという意見もあったんだけど、なんといっても陸遜だからマーズになったわけ」
「ふむ。男だとはわかりつつも、足がきれいだからギリギリセーフといったところか」









「で、凌統は跡部景「アウトー!」