視力検査 ~曹操くん~
「曹操様、準備はよろしくて?」
「いつでも来るがいい」
「では、この二つの色のうちどちらが線がハッキリ見えますか」
保健室の先生用の椅子で足を組み、甄姫は優雅に視力検査を続けていた。
赤背景と緑背景の半円に放射状の線が書かれており、どちらの背景色の方が線が見やすいか曹操に尋ねる。
すでに計測が終わった夏侯惇は曹操の後ろで暇そうに待っている。
「黒だ」
「赤か緑かのどちらかですわ。ハッキリ見えるのはどちらです?」
「黒だな」
「?」
「おぬしの下着の色のことだ」
「あら、お好きですこと」
甄姫は恥ずかしがる様子もなく、妖艶に足を組みかえた。
「孟徳!」