身長測定





保健室に上半身裸、短パン姿の男子生徒が並ぶ。
身長と体重をはかる列である。
身長を測るモブの保健委員の生徒が身長を読み上げ、別の保健委員が”健康のきろく”に記入していく。

「趙雲くん185センチ、はい次、馬超くん」
「5センチ伸びた。よかった」
「馬超くん、186センチ、はい次ィ」
「やったぞ!趙雲に勝った!」
「馬超殿は身長をはかる時も兜取らないから、実質私のほうが高いと思うのですが・・・」
「負け惜しみを言うな趙雲、兜は身体の一部だと昔から言うだろう」
「はあ」

「劉備くん、174センチ、次ィ」
「夏侯淵くん、183センチ。次ィ、呂布くん」
「ふん、俺様の出番か」
「呂布くん、計測限界越え、次ィ」
「なんだと保健委員貴様オレをバカにしているのか!しっかり測らんか虫けらが!」
「さすが呂布殿ですな」
「おお、張遼か。おまえは何センチだったんだ」
「185センチでした。私もいつかは計測限界越えと”健康のきろく”に書いてみたいものです」
「フン、羨ましかろう」
「そうですなあ(保健委員に”今のうちに”と目配せ)」

という具合に男子は身長について悲喜こもごもな様子である。



「次ィ、黄忠くん、180センチ」

「ぶわぁっかモン!わしの身長が去年より4センチも下がるわけあるか!もう一度測りなおせっ」